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Yamareco

記録ID: 1343344
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無雪期ピークハント/縦走
塩見・赤石・聖

聖岳撤退

2017年08月10日(木) [日帰り]
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天候 晴ー雨
過去天気図(気象庁) 2017年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
2017年08月10日 13:13撮影 by  iPhone 5s, Apple
8/10 13:13
2017年08月10日 13:49撮影 by  iPhone 5s, Apple
8/10 13:49
撮影機器:

感想

【ものすご〜く長文です】
<山行記録>
少し前から通行止めだった易老渡への林道が
歩行可能になった。
https://www.city.iida.lg.jp/soshiki/28/minami142-3.html (飯田市)
北又渡までは車が入れるが、そこからは歩きで
易老渡までは6km(1.5時間)、更に便が島まで
2.2km(30分)ほど。聖岳へアクセスできる。
これはこの夏休みに行くしかない。
日帰りされている方のレポも上がっているが、
そんな健脚ではないので、聖平小屋でテン泊を
目論み準備。ザック重量は22kgとなった。

直近までの台風で通行できるか心配だったが
北又渡まで問題なく到着。
長い林道歩きの時間短縮を図るため、折り畳み
自転車を投入。しかし、ここに誤算があった。
22kgのザックを背負って緩やかではあるが
自転車で坂を上り続けることは意外とキツイ。
4km地点でオーバーヒート。15分くらい
休憩を取り、あとは殆んど便が島まで押牽き。
結局、1.5時間も掛かってしまう。

便が島の聖光小屋で10分ぐらい準備を兼ねて
休憩し、西沢渡への遊歩道へ進む。
しかし、遊歩道というには余りにも荒れていた。
台風の影響か、至る所で斜面が崩れて土砂が道を
覆っている。右側は川へ向かって切れ落ちた
深い谷。滑落しないように注意し、いくつもの
土砂を乗り越え西沢渡に到着。

また、ここで問題が発生。
川に掛かっているはずの橋がない。よく見ると
対岸に無残にも砕け散った橋の残骸が・・・。
幸いにも、ここには荷物用のワイヤーロープ
ウェイが設置されているので、これで対岸へ
渡る事にしたが、なかなかこれが体力が必要。
まず、向こう岸にあるゴンドラを引き寄せる。
5分くらい掛かったか。そして乗込みロープを
手繰り寄せながら対岸に向かうが、自分の重さ
がとても堪える。
息を切らせて10分ぐらい掛かって渡りきる。

ここからが本格的な登山道の開始。
いきなりの急登を息を整えて登り始めるが、
なんだか太ももがピクピクする。
自転車や土砂崩れの登山道、そしてゴンドラ。
かなり、体力を奪われているらしい。
そして、背中には22kgのザック。
ごまかしながら登っていくが、登行速度は、
200m/h程度とノロい。

そうこうしていると、上空がどんどん厚い雲で
覆われてきた。今にも降り出しそうな空模様。
今朝のテンクラでは、日中は晴たり曇ったりで
夜半から夜明けまで雨。明日の午前中が曇りで
午後は雨の予報だった。早まったのか?

ゴンドラを降りて3時間半。今は『大木の広場』。
このペースで登るとあと、聖平小屋まで5時間は
掛かるだろう。到着は16時ごろか。
ここで思案。🤔
このまま進もうと思えば行ける。(行きたい😫)
しかし、ここまで来た道のりの状況を考えると、
今夜と明日の雨で、下山時にはあの崩れた斜面は
かなり危険な状況になるのではないか。😰
いろいろ葛藤しながら10~15分ぐらい悩んで結局、
撤退を決意し下山をした。😖

ここまでの道中、誰一人登山者と会うことがなく
ゴンドラまで引き返すあいだも誰にも会わない。
こんな日にこのルートで登る人はいないのだろう。
ゴンドラで川を渡る途中で疲れて一服していると、
初めて対岸にカップルの登山者を発見。
私が渡るのをロープを牽いて手伝ってくれたので、
お礼にふたりが渡るのをお手伝いして別れたが、
すでに13時。これから聖平小屋に向かうのか?
天気も崩れて来ている。他人事だが心配になった。

暫くすると雨が降り出す。戻って正解だった。
足早に聖光小屋を目指す。

聖光小屋まで戻るとデポした自転車にまたがり、
林道を下山。帰りは30分も掛らず北又渡に到着。
やっと、自転車の恩恵を得ることができた。

今回の山行はこれといった見どころも眺望もなく、
読んだ方は何しに行ったの?という感じですよね。
とはいえ、失敗から学ぶのが登山。
何がいけなかったのか?科学的に分析してみた。
(そのため、レポのアップが随分と遅くなった。)

<反省と検証>
最近『メッツ(運動強度)』というものを山岳雑誌
で目にすることが増えた。
これは厚労省が作成したもので、様々な運動を
安静時を1とした時と比較して何倍のエネルギーを
消費するか活動の強度を示したもの。
登山に関しては、ザックの重さで分類されていて、
7.3メッツ 4.5-9.1kgの荷物を持って山を登る
8.3メッツ 9.5-19.1kgの荷物を持って山を登る
9メッツ 19.1-22.7kgの荷物を持って山を登る
10メッツ 22.7-33.6kgの荷物を持って山を登る
という記載がされている。イメージとして上から
日帰り、小屋泊、テント1~2泊、テント3泊以上
という感じでしょうか。
これに体重と時間をかけると消費カロリーが出る。

しかし、消費できるカロリーが無尽蔵にあるわけ
ではない。そして、どの重さのザックでも同じ
速度で登れるわけでもない。
これについては、大学の先生方が色々実験をして
体重の何%の重さを背負ったときにどれくらいの
登行速度だと何メッツかというデータを公開して
いたので参考にした。

ここで、過去の登山記録にデータを当てはめて
消費カロリーを算出。これには体格差や年齢も
考慮できるよう基礎代謝を基にした数式を使用。
その結果、導き出された数値は近似値を示した。
つまりこの数値が自分のスペックということ。
私の場合は7〜7.5メッツ・4000kcal/日という
結果が導き出せた。

因みに、YAMAPでも消費カロリーが表示される。
その数値と比較したが、近いのも掛け離れたのも
いろいろ。YAMAPの計算根拠も知りたいものだ。

これで今回の山行結果を検証したところ、偶然か、
必然か、下山を決意したポイントが消費カロリー
から見た下山する為の限界地点であり、そのまま
上ったら、途中でシャリバテになっていたことが
計算からはじき出された。

感覚的ではない納得感のある物が導き出せるので、
表計算化することにした。「山と高原地図」から
某サイトで山行時間と累積標高を取得。
そのデータを入力すると山行に必要なカロリーを
算出し、これを自分のスペックで割り戻すことで
掛かる時間が導き出される。
これで、身の丈に合った山行計画が組立らてれる。
今後の山行で、その精度を検証をしていきたい。

最後まで読まれた方、お付合い有難うございました
🙇

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