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沢登り
房総・三浦

小櫃川水系 土沢遡行〜四郎治沢下降

2018年02月17日(土) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
8.4km
登り
221m
下り
219m

コースタイム

滝原公園駐車場9:10―(土沢遡行)―10:50稜線上―(四郎治沢下降;途中15分休憩)―13:15滝原公園駐車場
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2018年02月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
滝原公園(※)の駐車場を利用するのが便利
※土沢入渓点の対岸の半島状地形の先端部にある公園
コース状況/
危険箇所等
・全体を通じて特段の危険個所はありません。
・四郎治沢は小櫃川〜川廻し(標高155m付近)の区間、沢床が異様にヌメっており、まともに歩けません。ただし、乾いた部分をつなげば問題ありません。それ以外の箇所はフリクションが良く効きます。
・野生動物の影響と思われますが、両沢とも落石が非常に多いです。四郎治沢では40cmくらいある岩が目の前に落ちてきました。
滝原公園駐車場。トイレもあります。
滝原公園駐車場。トイレもあります。
地形図にはないこの橋を渡って土沢に向かいます
地形図にはないこの橋を渡って土沢に向かいます
朝の小櫃川
ここを下降して入渓
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ここを下降して入渓
入渓直後はこんな感じのゴーロ
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入渓直後はこんな感じのゴーロ
植生が南国
側壁はこんな感じ
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側壁はこんな感じ
ここから渓相が一変!
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ここから渓相が一変!
小滝をアップ
小滝が続きます
砂岩質のナメ
微地形が面白い
フリクションはばっちり
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フリクションはばっちり
まるでアスファルトのよう
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まるでアスファルトのよう
まだ続きます
地形図に無い林道が出現
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地形図に無い林道が出現
林道の出現とともに沢が荒れてきます
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林道の出現とともに沢が荒れてきます
枝沢のスラブ滝
荒れた箇所を通過すると元通りの渓相に
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荒れた箇所を通過すると元通りの渓相に
どこまでも回廊が続きます
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どこまでも回廊が続きます
不思議な世界です
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不思議な世界です
だらーん
洗濯板のような沢床です
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洗濯板のような沢床です
美しい地層
容易に右壁を登れる
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容易に右壁を登れる
面白いので何枚も写真を撮ってしまう
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面白いので何枚も写真を撮ってしまう
谷底にも光が射しこみます
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谷底にも光が射しこみます
ポットホールのような
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ポットホールのような
ここが一番迫力がありました
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ここが一番迫力がありました
この時期ですが、日差しがあるせいか全く寒くありません。
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この時期ですが、日差しがあるせいか全く寒くありません。
190m二俣。ここを左に入ります。
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190m二俣。ここを左に入ります。
二俣より上流部は荒れています・・・
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二俣より上流部は荒れています・・・
適当な右岸ルンゼを詰めて稜線上の登山道へ
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適当な右岸ルンゼを詰めて稜線上の登山道へ
四郎治沢に向けて下ります
四郎治沢に向けて下ります
沢床が見えてきた
沢床が見えてきた
房総にしては水が綺麗です
房総にしては水が綺麗です
土沢を開放的にした感じ
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土沢を開放的にした感じ
なんと魚影がありました
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なんと魚影がありました
洗濯板もスケールアップ!
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洗濯板もスケールアップ!
大怪我をしたイノシシ
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大怪我をしたイノシシ
凸凹したり
平らになったり
地層も健在
自然の彫刻
ひたすら続きます
ひたすら続きます
沢幅が広がり一層開放的に
沢幅が広がり一層開放的に
房総とは思えません
房総とは思えません
下から太陽
写真を撮りすぎてあまり進んでいません(笑)
写真を撮りすぎてあまり進んでいません(笑)
登ろうと思えば登れるかも・・・
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登ろうと思えば登れるかも・・・
ミニゴルジュ
どの記録にも必ず出てくる川廻し
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どの記録にも必ず出てくる川廻し
頭上を林道が横断
頭上を林道が横断
渓相はあまり変わらないのですが、川廻しを過ぎてから水が流れている部分が異様にヌメってきます
渓相はあまり変わらないのですが、川廻しを過ぎてから水が流れている部分が異様にヌメってきます
小櫃川本流に戻ってきました(ヌメりのため渡渉困難)
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小櫃川本流に戻ってきました(ヌメりのため渡渉困難)

感想

2月に沢に行くのは初めてですが、天気が良さそうなので房総の沢を対象に沢はじめの計画を立ててみました。

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滝原公園駐車場到着時、駐車台数はゼロ。静かだ。
人間がいない代わりにサルが何匹も走り回っている。

地形図に掲載されていない橋より小櫃川の対岸に渡る。ここは土沢の左岸にあたるが、地形的にダイレクトに入渓するのは難しく、しばらく尾根を登ったのち、一本東側の尾根を下降し、入渓点に至る。

故弘田氏の記録では、左岸側壁を懸垂下降しているが、ロープを出す場面はなくすんなりと入渓できた。

入渓直後は沢床はゴーロ上だが、しばらく進むと突如ナメ床が現れ、目を奪われる。房総特有の砂岩質のナメだ。フリクションが良く効く。

両岸の垂壁から垂れ下がった植物の蔓が南国を思わせる。所々、見事な地層が現れるが、地質学の知識があまりないのが残念だ。

屈曲を繰り返す廊下を進んでいくと、頭上にこれまた地形図に無い林道が現れる。林道が現れると、沢が急に荒れ出すが、それも一時的で10分も歩くと元の渓相に戻った。

どうも野生動物が崖上をうろついているらしく、ガサガサという音とともに落石が頻繁に発生する。とくに斜面の末端は傾斜がきつく石がスピードをつけて落ちてくるのでヒヤヒヤものだ。

正確な位置を失念してしまったが、二俣状の右側(本流)に唯一の滝らしい滝(といっても4mほど・・・)が掛かっており、これは右壁を容易に登ることができた。

滝を越してさらに進むと、右岸がオーバーハングした威圧感のある渓相が出現する。沢床は相変わらずナメがあるだけだが、仮に難しい滝が出てきたら高巻きは不可能で敗退が濃厚だ。

190mは顕著な二俣。ここを左に入ると沢床が荒れ始め、水も汚くなってくる。稜線まではもうわずかの標高差しかないので、二俣を過ぎて3本目くらいの右岸ルンゼを詰めて稜線に上がった。

稜線上には登山道が通っている。

ここからわずかに北上し、四郎治沢側に派生する尾根を下っていく。途中結構細くなっている部分もあるが忠実に尾根筋をたどっていくと、2本の枝沢が合流する目標地点に下りることができた。

四郎治沢もナメ床が続くが、沢幅が広く土沢よりも開放的な雰囲気だ。心なしか水も綺麗に見える(といっても飲めるレベルではありません)

下降を始めてほどなくして、魚影を見つけた。房総の沢に魚が住んでいるイメージはなく驚いた。

さらに進むと、今度はイノシシにばったり遭遇した。子供のようだ。崖から滑落したのか、脚は不自然に折れ曲がり、かろうじで動かせる左前脚で地面を這っている。

痩せ細っており、生命の灯が消えかけているのは明白だ。痛々しいがどうすることもできない。

沢はさらに規模を大きくしていく。岩床は洗濯板状を呈したり、不規則な凹凸を示したり、時にはナメ滝が現れたりと、工夫が凝らされている。

地形図上の林道横断点より少し上流側に、今回の山行で唯一の川廻しが現れるのだが、ここを過ぎてからやたらと沢床がヌメるようになる。

とにかくフリクションが全く効かないので、忠実に乾いたところだけを選んで下るようにする。一体何故こんなことになっているのだろうか。

結局小櫃川に到着するまで、ずっとこの状態が続いた。

さて、最後に小櫃川を渡渉して駐車場に戻ろうとしたのだが、一歩足を踏み入れると小櫃川本流も先ほどのヌメヌメのナメと化していることが判明。

もはや渡渉不可能なレベルなので、仕方なく右手の笹薮を漕いで脱渓したところ、民家の敷地みたいなところに出てしまったので、慌ててその場を立ち去り橋を渡って駐車場に帰還した。

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房総の沢は、以前小糸川水系の三間川を遡行したことがありますが、今回の沢の方が景観が良いように思いました。この時期に行ける沢としては、貴重な存在だと思います。
ヒルの被害はありませんでした。

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