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記録ID: 141648
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無雪期ピークハント/縦走
蔵王・面白山・船形山

修験の岩峰「沢渡黒伏」

2011年10月09日(日) [日帰り]
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GPS
05:19
距離
2.7km
登り
585m
下り
572m

コースタイム

・登山口(神社鳥居)8:37→龍王洞9:30→第1岩壁9:46→第2岩壁10:13→11:08山頂 (登り2時間31分)
・下山開始11:53→龍王洞13:15→13:56登山口 (下り2時間3分)
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2011年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
(最寄IC) 東北中央道「東根IC」(山形県東根市)→泉郷甲→遠尊沢林道
コース状況/
危険箇所等
(1)登山口迄の遠尊沢林道は普通車で入れます。
(2)登山口には標柱なく、「黒伏山神社」の赤い鳥居が登山口となります。
(3)駐車は鳥居付近の林道路肩に。登山ポストはありません。
(4)登山路は整備された形跡がありません。灌木に覆われコース不明瞭、巨大な倒木越え、崩落し易い
 急斜面のトラバース、足掛かり少ない急登等 危険箇所が数カ所あります。
(5)熟練者向けコースです。GPS携帯、同伴登山がベターと思います。
(絶壁)
落差300mの東北一の絶壁を持つ「黒伏山」(1226.7m)。今回はこの山の北側に鎮座する怪しい岩峰「沢渡黒伏」(1235m、地理院2.5万図には山名なし)が目的の山だ。
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(絶壁)
落差300mの東北一の絶壁を持つ「黒伏山」(1226.7m)。今回はこの山の北側に鎮座する怪しい岩峰「沢渡黒伏」(1235m、地理院2.5万図には山名なし)が目的の山だ。
(林道入口)
登山口へは泉郷甲の集落から遅沢沿いに延びる遠尊沢林道に入る。1キロ程先の分岐を直進、道はダートに変わる。
(林道入口)
登山口へは泉郷甲の集落から遅沢沿いに延びる遠尊沢林道に入る。1キロ程先の分岐を直進、道はダートに変わる。
(山頂遠望)
林道を4〜5キロ進むと樹間から目指す沢渡黒伏が顔を出します。
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(山頂遠望)
林道を4〜5キロ進むと樹間から目指す沢渡黒伏が顔を出します。
(登山口)
林道入口から6キロ程で右手に遅沢林道への分岐が現れるが、分岐30m程先の右手に黒伏山神社の赤い鳥居が見え、そこが登山口となる。
(登山口)
林道入口から6キロ程で右手に遅沢林道への分岐が現れるが、分岐30m程先の右手に黒伏山神社の赤い鳥居が見え、そこが登山口となる。
(告知板)
鳥居を潜ると、いきなりこのコースが上級者向けで、初心者には危険なことを知らせる告知板が現れ緊張が高まります。
(告知板)
鳥居を潜ると、いきなりこのコースが上級者向けで、初心者には危険なことを知らせる告知板が現れ緊張が高まります。
(参道)
登山路は最初立派な杉並木の参道を進む。
(参道)
登山路は最初立派な杉並木の参道を進む。
(黒伏山神社)
参道を15分程進むと小さな神社が現れる。脱帽して登山の安全を祈願する。神社から先の標識もなく早くも進路不明に。
(黒伏山神社)
参道を15分程進むと小さな神社が現れる。脱帽して登山の安全を祈願する。神社から先の標識もなく早くも進路不明に。
(サラシナショウマ)
この日最初に出迎えてくれたのは白いブラシのような穂状花。陽当たり乏しく今頃満開です。
(サラシナショウマ)
この日最初に出迎えてくれたのは白いブラシのような穂状花。陽当たり乏しく今頃満開です。
(涸れ沢)
結局神社建物の左横を進んで玉石がころがる涸れ沢に出たら、赤いテープを見付けた。
(涸れ沢)
結局神社建物の左横を進んで玉石がころがる涸れ沢に出たら、赤いテープを見付けた。
(ブナ樹林)
涸れ沢は踏み跡が判然としない。コースは100m程先で左手のブナ樹林に入るが、ここも解り難く赤テープを見落とさない事。
(ブナ樹林)
涸れ沢は踏み跡が判然としない。コースは100m程先で左手のブナ樹林に入るが、ここも解り難く赤テープを見落とさない事。
(ツリバナ)
鬱蒼としたブナの樹林内に赤い実を吊るしたツリバナを発見。
(ツリバナ)
鬱蒼としたブナの樹林内に赤い実を吊るしたツリバナを発見。
(倒木)
コースは可成りの急峻となり鎖場が現れる。間もなく大きな倒木が行く手を塞ぐ。
(倒木)
コースは可成りの急峻となり鎖場が現れる。間もなく大きな倒木が行く手を塞ぐ。
(龍王洞)
何とか倒木を乗り越え標高1060m付近で大岸壁直下に小さな洞窟が現れる。これが噂の謎の洞窟と呼ばれる龍王洞。鎖場の鎖は洞窟の中から延びていた。足場も狭く早々に先に進む。
(龍王洞)
何とか倒木を乗り越え標高1060m付近で大岸壁直下に小さな洞窟が現れる。これが噂の謎の洞窟と呼ばれる龍王洞。鎖場の鎖は洞窟の中から延びていた。足場も狭く早々に先に進む。
(タケシマラン)
花期が終わった林床には赤い果実が良く目立つ。
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(タケシマラン)
花期が終わった林床には赤い果実が良く目立つ。
(第1大岩壁)
龍王洞左側の崖を這い上がり、2度目の鎖場を抜けると突如巨大な露岩が現れた。第1の岩壁だ。
(第1大岩壁)
龍王洞左側の崖を這い上がり、2度目の鎖場を抜けると突如巨大な露岩が現れた。第1の岩壁だ。
(黒伏山西斜面)
露岩から南方には、黒伏山の西斜面や眼下の登山口付近の景色が広がる。展望を楽しみながら一息入れる。
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(黒伏山西斜面)
露岩から南方には、黒伏山の西斜面や眼下の登山口付近の景色が広がる。展望を楽しみながら一息入れる。
(紅葉)
標高が1000mを越えると紅葉も本格化してくる。
(紅葉)
標高が1000mを越えると紅葉も本格化してくる。
(第2大岩壁)
第1の大岩壁を左下から巻き(巻道は急峻で不安定)、立木を頼りに稜線に復帰すると、又もや標高1100m付近で大きな岩壁が行く手に立ちはだかる。ここは岩壁手前20m程から今度は右下の急斜面に降りるが、ここも解り難いので要注意。
(第2大岩壁)
第1の大岩壁を左下から巻き(巻道は急峻で不安定)、立木を頼りに稜線に復帰すると、又もや標高1100m付近で大きな岩壁が行く手に立ちはだかる。ここは岩壁手前20m程から今度は右下の急斜面に降りるが、ここも解り難いので要注意。
(トラバース)
岩壁右下の急斜面に降りて斜面をトラバースするが、道は荒れて崩落し易く慎重に進む。
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(トラバース)
岩壁右下の急斜面に降りて斜面をトラバースするが、道は荒れて崩落し易く慎重に進む。
(再びブナ帯)
トラバースを抜けると再びブナ樹林帯に入り、山頂へ向かって一直線の急登となる。足掛かり、手掛かりが少なく、路傍の灌木に掴まりなが這い上がる。
(再びブナ帯)
トラバースを抜けると再びブナ樹林帯に入り、山頂へ向かって一直線の急登となる。足掛かり、手掛かりが少なく、路傍の灌木に掴まりなが這い上がる。
(黄葉)
ブナ帯のカエデも色付き陽光に輝く。
(黄葉)
ブナ帯のカエデも色付き陽光に輝く。
(山頂直下)
標高1200m付近で岩稜が現れ、ようやく山頂が目前となる。
(山頂直下)
標高1200m付近で岩稜が現れ、ようやく山頂が目前となる。
(山頂)
そして遂に標高1235mの山頂。所要2時間30分。山頂には勿論誰もおらず、360°の大展望をひとり占め。
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(山頂)
そして遂に標高1235mの山頂。所要2時間30分。山頂には勿論誰もおらず、360°の大展望をひとり占め。
(白森山)
山頂露岩先の東方手前には白森(1263m)が対峙。尾根が繋がるが、薮を漕がなければ渡れない。その先には柴倉山や船形山(山形では御所山と呼ぶ)の雄姿も広がる。
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(白森山)
山頂露岩先の東方手前には白森(1263m)が対峙。尾根が繋がるが、薮を漕がなければ渡れない。その先には柴倉山や船形山(山形では御所山と呼ぶ)の雄姿も広がる。
(北端岩峰)
山頂岩峰の北端も紅葉に彩られた絶景。その先には甑岳(1015.5m)、さらには遥か彼方に霊峰「月山」(1979.5m)も霞む。今日は最高の登山日和だ。
(北端岩峰)
山頂岩峰の北端も紅葉に彩られた絶景。その先には甑岳(1015.5m)、さらには遥か彼方に霊峰「月山」(1979.5m)も霞む。今日は最高の登山日和だ。
(黒伏山頭部)
修験者はこのケルンで修行したのか?ケルン越しの南方には黒伏山の頭部稜線が輝く。
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(黒伏山頭部)
修験者はこのケルンで修行したのか?ケルン越しの南方には黒伏山の頭部稜線が輝く。
(ムラサキシキブ)
登山は無事下山を終えて初めて成功。急峻で不安定なコースの単独行ゆえ、早めに下山を開始し慎重に降りよう。急斜面のムラサキシキブに緊張が癒される。
(ムラサキシキブ)
登山は無事下山を終えて初めて成功。急峻で不安定なコースの単独行ゆえ、早めに下山を開始し慎重に降りよう。急斜面のムラサキシキブに緊張が癒される。
(惜別)
かって修験のメッカだったという峻険な岩峰。後ろ向きに降りながら、樹間の景色に名残りを感じながら登山口を目指す。感動をありがとう、沢渡黒伏、素晴らしい山だった。
(惜別)
かって修験のメッカだったという峻険な岩峰。後ろ向きに降りながら、樹間の景色に名残りを感じながら登山口を目指す。感動をありがとう、沢渡黒伏、素晴らしい山だった。

感想

(1)10月三連休に恒例の東北紅葉山旅に出掛けた。今回は原発被災山地を避け日本海側山形県で、初弾はその昔修験者のメッカだったという黒伏山塊の秘峰を訪ねた。
 (2)沢渡黒伏は4年前東北一の絶壁を持つという「黒伏山」に憧れて登頂し、以来なぜか謎めいて気になっていた隣の山だ。ヤマケイ新分県ガイドNO33番にも掲載
 されている。
(3)当地で「黒伏山」とは本来この沢渡黒伏を指し、現在の黒伏山は「観音寺黒伏」と呼ばれていたらしいが、”東北一の絶壁”を持つことで本流になってしまった
 ようだ。標高は沢渡黒伏の方が9M程高い。
(4)コースはヤマケイガイドに紹介されながら、可成り急峻で危険箇所も多くスリルがある。やはり熟練者向けの山で、入山者も少ないようだ。(ヤマコレへの
 登場も少ない。)
(5)長いアプローチ、薮化した登山路、美しいブナ林、絶壁の岩峰、山頂大展望等々ややワイルドな登山を好む方には格好の山か? 私には大満足の素晴らしい山だった。
(旅疲れでヤマコレのアップが遅れてしまった。)

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