途中撤退の判断でもこの山は大好きです! 小秀山
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- GPS
- 04:40
- 距離
- 3.2km
- 登り
- 442m
- 下り
- 435m
コースタイム
11:00乙女渓谷キャンプ場着
駐車場11:17 - 再スタート11:40 - 11:56ねじれ滝 - 12:04和合の滝 -
12:22夫婦滝展望台 - 12:32避難小屋12:50 - 13:20夫婦滝13:40 -
14:00避難小屋14:30 - 15:15駐車場
天候 | 雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
桟道の足元は濡れると非常に滑ります。 道に迷うところはないのですが、数箇所渡渉点があってここも足元注意です。 雨による川の増水は驚くほど早かったです。 登り下りとも谷道なので、川の様子には留意しておいたほうがよさそうです。 |
写真
感想
やっと手に入れたシュラフのデビューを飾るべく、今回の目的地は小秀山です。
御嶽山の南に位置する標高1982mの山。
山頂の避難小屋が新しくてきれいなことも皆さんのレコから知りましたが、地元に愛され、しっかり管理された山だとの情報を見て、これはぜひ行って見なければとの思いで計画しました。
週間天気予報を見ると土日だけ見事に雨予報。
しかも災害に注意するほどの雨量と聞けば、本当なら早々に山行中止のケースです。
しかし、今回はやっと無理やり取った連休です。 雨の中でも避難小屋までたどり着ければなんとでもなると開き直って準備します。
シュラフにマット、防寒着にレインウェア、食料・・・28ℓのザックにどう詰め込むのか、パズルみたいな難問に前夜は頭を抱えます。
(これもまた楽しいんですけどね)
こんな計画もするのなら、せめて35ℓの容量は欲しかった・・・
当日は6時半に出発し、中津川に向かいます。
下山せずに登って泊まるのなら昼から出発くらいの感覚でいたのですが、行動時間を考えると11時にはスタートしたい。 移動時間を含めると出発はこの時間になっちゃいます。
登山口までのドライブコースはほぼ一本道でわかりやすく、舞台峠で右折するところを直進して2〜3キロ行き過ぎただけでした。
(お約束のように道を間違えていますが・・・)
運転疲れもあまりなくスタート地点のキャンプ場まで到着しました。
雨はシトシト・・・とザーザー・・・の間くらい。けっこうな本降りです。
窮屈な車内で身支度を整えます。
パンパンに詰め込んだザックにはもう帽子が入らない(汗)
レインウェアのポケットに押し込んで準備完了(無理やり・・・)
川を渡って二ノ谷に入ります。
目の前の橋を渡ったのが間違いで舗装された林道を歩きだして5分、頭に入れていた二ノ谷とは方向が違う。
早い時点でこの間違いに気付いたことにちょっと自己満足を感じながら振り出しに戻ります。(このノー天気さは自分では好きなんですが・・・)
キャンプ場の管理棟の横に登山口はありました。
木の橋を渡って再スタートです。
谷を流れる川は水量が多く、普段はせせらぎ程度であろう水の音が地面を響いてくるようです。
キャンプ場から滝巡りの遊歩道となる桟道には驚きました。
山の自然にこだわるとこの人工物には眉をひそめる人が多いでしょうね。
でもこのおかげで道を歩ける人が確実に増えたでしょうし、木の質感を大事にして造られたこの桟道を私は気に入りました。
足元は濡れて滑りますが、こまめに貼られた滑り止めと細かい段差が効果的で造った側の心配りが感じられます。
梯子段には手すりのように鎖が張られています。その鎖が目立つように赤テープがついています。 これを見たときには冷たい雨を一瞬忘れました。
小さなプレートにハイカーへのメッセージを入れたものに目を引かれます。
安全のためとかではないこのプレートが作られたことがうれしくて、雨の中でひとりニンマリしてしまいました。
これを書いた人のことをいろいろ想像します。
この山の自然が大好きな人なんだろう。 歩く人にこの山を好きになってもらいたい気持ちが、話しかけるようなメッセージ文に表れています。
このプレートはここに付けようか・・・いやここにしよう・・・楽しんで付けている様子が目に浮かびます。
川沿いに避難小屋があります。
外見はただの小屋ですが、中を覗くときれいに掃除の行き届いた状態に驚きます。
ここで軽く腹ごしらえと休憩を取ります。
しばらく登ると夫婦の滝。
このルートのハイライトのようで、落差80mの男滝の見の前に立つと雨で増えた水量と音の迫力に恐怖心がつのります。
しばらくこの場に立って滝と向かい合います。
耳と心を澄ませて声が聞こえないかと・・・
ふと思ったのが、このまま雨が降り続けたら谷沿いの道はどうなるのかってこと。
ここから登ることはできるでしょうが、一晩経過して明日下りることを想像すると・・・どこかでセンサーの赤ランプが点滅するのを感じます。
下りは別の谷からのルートで様子はわかりませんが、尾根道ではないので危険はあるだろう・・・
引き返すことにしました。
単独で動いているときに迷いだすと、頭の中が同じことを繰り返しだして時間だけが過ぎてしまいます。
時間を無駄にしないようここでは直感に従いましょう。
下りだすと沢の水量が登りのときより目に見えて増しています!
こんな短時間で増えることに驚きながら、さっきの避難小屋まで戻ります。
計画では天候によって頂上まで行かずにこの小屋で泊まって翌日登る予定をしていましたが、見れば小屋のすぐ横を川が流れていて決して安心できない立地に見えます。
今回はここまでとしましょう。 続きを楽しみに。
キャンプ場に戻ると道を挟んで山の神様の祠がありました。
声は聞こえませんでしたが、あの滝の前でセンサーのスイッチを入れてくれたのはあなたでしたか?
こんなに人に優しい山だとは思いませんでした。
この山にかかわる人も含めて本日の大賞です!
コメント
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昨日はあちこちで大変なお天気だったみたいで、無事のお帰り、何よりです。安全第一はもちろんではあるのですけど、荒天の日に出会った山の姿が後々まで心に残ることもありますね…
道を整備された方々の心遣いも響きました。
どんな山行も味わい深いものにされるのはmonsieurさんの徳ですね☆
こんなことなら登っておけば・・・と思う気持ちが少し
でもあの場で信号を発した私のセンサーは信じてもいいと思っています。
感じさせてくれたのは山だと思っていますが
そういえば、小秀山の姿をまだ見ていません
また行くからいいですけど
レコを拝見させて頂き とても感動しております。
小秀山の整備を されている地元の方の熱意を
存分に感じてみえること、
悪天候にも関わらず、再度の登頂を既に
決められてること。
悪評を一切書かれていないこと。
全て、すごく心に響いております。
滝の水量は、僕が体験じている
晴天時の水量からすると
想像を超えたものだと、お写真を拝見していて
感じた次第です。
夫婦滝からは、整備されているとは言いましても
岩道が連続致しますし、頂上小屋まで
適当な 退避場所がありませんと思われますので
撤退は、とても賢明な ご判断かと存知ます。
monsieurさんの山との向き合い方は
僕の達したい境地だと 感じさせて頂いた
次第です。
komakiさん、こんばんは!
komakiさんのレコを拝見してこの山に絶対行こうと思いました。
(避難小屋の情報はslowlifeさんのレコからです)
ホントにありがとうございます
技術と気持ちを持った人たちがこの山を守っていることを感じ取れてよかったです
komakiさんもこの山が大好きなんですね
メッセージが熱いですよ
境地だなんて、めっそうもない
ひとつだけいつも心にあるのは、山で見るもの聞くもの感じるものは自分次第ですべてが「いいもの」になるってこと。
これは「境地」なんかじゃなくて自分が決めたことです。
何を見ても聞いてもうれしくなろうって・・・
(ちょっとアブナイ人のようですが
いろんな情報をやり取りしましょう
monsieurさん、こんばんは。
私も山登りをしていると、「この登山道を作られた人は誰なんだろう?
どなたが整備してくださるんだろう〜?」と感謝の気持ちでいっぱいになります。
いつかいつか、山にご恩返しができるといいな〜と思っています。
ところで、monsieurさん。
文章がおもしろすぎて、笑いすぎてしわが増えました。
作家さんになれるのでは?
しかも39枚目の写真、「夏目漱石」にみえますよ〜。
「哀愁」を感じます。
ps・五十肩は、まだですか?
更によく28Lのザックに詰め込っみましたね。私はいつも40Lでもパンパンです。ほとんどが食糧関係ですが。。
毎回、そのため何か詰め忘れです。。尊敬します。
ちなみに今日の長良川ももの凄く増水していました。
人が歩いて自然に道になったような登山道でも必ず整備の手は入っていて、私たちがそれに気付くことは少ないようです。(少なくとも私は・・・
せめて少しでもその状態が保たれるよう気を使うことくらいでしょうか
ところでmiya162さん。
「しわが増えるほど」笑われるようなことはしていませんが・・・
読み返してみましたが、どこがmiya162さんのツボでしたか?
自分の文章に敏感になれなくて
(ここで笑って・・・いや、うなずいてくれる人が多いといいな、と思いながらいつも書いています
夏目漱石は、野口英世や福沢諭吉と世界中で
肩は凝る方ですが、真上まで腕は上がります
スポーツマンには程遠いですが、体と精神年齢は幼い・・・いや、若いんです
来年テン泊をするようになれば、憧れの60ℓの出番です
それまではこの28ℓに耐えてもらいましょう
頭の体操にはなりますよ
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