登りながら下りながらつらつら考えたのは・・・阿星山


- GPS
- 07:25
- 距離
- 9.8km
- 登り
- 653m
- 下り
- 666m
コースタイム
天候 | 曇り 晴れ間も出ますがパラパラと雨が降ることもありました。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
長壽寺から登りだして5分で道がシダに隠れてしまい、藪こぎ状態になります。 そこを抜けると歩くのは問題ないのですが、地形図に表示のない分岐が多く戸惑います。 ルート図には正しいと思うラインを引いていますが自信は(?)です。 |
写真
感想
この一週間の疲れがかなり応えて情けない思いで迎えた週末。
今回山に求めたのは癒しです。
毎日車窓から見る山の風景が秋から冬の装いに変わっていく中で、ひたすらその風景の中に身を置いて季節を感じたいと願っていました。
比良を歩く計画も立てていたのですが、体力と勢いにまかせての山行はまたの機会としてやってきたのは阿星山。
早春の頃に山で知り合った大先輩と歩いた山です。
単独峰を登って下りての単純なルートになりますが、歩行距離も短いことで今回は肩に力を入れず五感を開放して歩くことにします。
久しぶりのゆっくりスタートで時間は8時半。
道には「湖南三山」ののぼりが立っています。
湖東三山はよく知られているようですが、こちらの三寺は奈良時代の建立でいずれも国宝を有する名刹とのこと。
スタート地点からすぐの長壽寺の山門の前に立つとさすがに味わい深いたたずまいで静かな気品を感じます。
しかし拝観は9時からとのことで待つ時間を惜しんで寺を後にします。
(早く歩きたい気持ちが勝ったようです)
林道を歩き出してすぐのところでふと脇を見ると、茂みの向こうにいかにも上に続いていそうな道を発見!
どうせ登るんだからと軽いノリでその道を辿ります。
どういうわけかその道は数メートル先から大きなシダに覆われ、スタート後まだ10分なのに藪こぎに汗をかく羽目に・・・
幸いすぐにまた道が現れ、何度かルートを見直しながらも山頂に向かいます。
前日の夜には頭痛がしたり身体はかなり参っているようでしたが、歩いているとまったく不調を感じることはありません。
ただ調子に乗ってムリをすると後で後悔することになりそうで自重します。
山頂に立ったときに達成感はいらないと前回の天王山でコメントしたのですが、そのことを歩きながら考えていました。
苦労の末にやっと立てた山頂で何を思うか、
山に勝負を挑むとか戦って勝つとか思いたくはないので「征服」や「リベンジ」の言葉は自分には不要です。
山と向かい合って出てくる言葉・・・初めての山でもリピートでも出てくる言葉は
「来たよ」
これでいいような気がしています。
今までのいくつかの山は挨拶を返してくれました。
・・・と思える自分がいました。
そのときの体調や考え事の中身によってそんなに毎回希望通りの返事にはならないんですが、立ち止まって鳥の声や風の音、川のせせらぎ(ときには轟音)のなかでしばらくの時を過ごします。
限りなく静かな水面をイメージしていると少しだけ敏感になれるようです。
ばたばたした日常からの逃避行ですが、単独ハイクの気ままさですね(苦笑)
この日の山中ではぼんやりとそんなことを考えながら歩いていたんです。
何が起こった、何を見た・・・は二の次でした。
下山ルートでは登りと同じ体調のつもりでしたが、歩いていてすこし違和感を感じます。
頭の中はあれこれの想念で忙しいくせに身体はふわふわしてやはり疲労はたまっているようです。
常楽寺の見事な紅葉に癒されたあと、帰路の車中で思い返してみます。
いつものようなテンションではなかった今日の山行。
目に映ったものは少なかったかもしれないけれど、ゆっくり流れる時間の中で漂う心地よさを味わえた貴重な休日になりました。
コメント
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古刹の佇まいが静かで良い感じですね
野洲の個性ある山の形が滋賀だなぁって思います
お弁当箱も趣きありますね
ありのままの自然を愛し、
人を思いやる気持ちが伝わってきます。
やさしさをありがとう
前回の飯道山、今回の阿星山、そして狛坂磨崖仏の金勝山(竜王山)・・・
湖南の山、いいですね。
それに湖南三山の古刹。
こちらも天台の三ヶ寺ですか。
善水寺はちょっと離れている様子ですが、常楽寺と長寿寺を含むこのコース、いいんじゃないですか。
調べてみたところ、常楽寺・長寿寺は、金勝寺と同じ良弁僧正の創建のようですね。
しかし、常楽寺は12月20日から1月31まで諸事情により拝観できないとか。
しかも予約しないといけないようですね。
monsieurさんは予約されたのですか。
それとも、土日は住職が居るのでしょうか。
ぜひ見てみたいものです。
私も山に勝つとか征服というのは違和感を覚えます。
挑むにしても、自分が歩けるかどうかに対して挑むのであって、山に挑むというのとはちょっと違うかも。
なので、「山ヤ」と呼ばれることにも違和感があります。
我、「山ヤ」に非ず。
じゃあなんだと言われると困りますけどね。
「旅の人」「遊び人」・・・なんかもう少し良い表現がありそうですが(笑)
少なくとも私は「山ヤ」といわれるような、かっこよい者でないことはよく分かってますが。
滋賀の山・・・確かに平地からぽっこり山が持ち上がってますね
何かに載ってたのですが、この辺の山はみな若いので、ここから歳をとるとなだらかな山容に変わっていくのだそうです。
弁当箱は、確か私が子供の頃から家にあったものです。
ザックがいっぱいになるときは家で留守番をさせます。
寺や神社、教会も好きです。
宗教にのめりこむ気はないのですが、建物の前に立つと背筋が伸びます。
手を合わせることは嫌いなのに、心の礼儀は尽くしたいと思います。
人が計算の上でその空気感を造っているにせよ、私には充分気持ちのいい空間です。
コメントありがとうございます。
ありのままの自然は好きです。
花が咲いていればうれしくなりますし、咲いていなくてもうれしいんです。
青空の景色は好きですが、ガスで真っ白も好きです。
ご来光が見えても見えなくても、雷鳥がいてもマムシがいても・・・
山にはホントにたくさんの「いいもの
その中のひとつだけを目的にして歩き、あった
山では思いっきり敏感になって、たくさんのことで喜びたいものです。
感想を書いていても疲れがでて居眠り状態だし、途中ではしょってしまってひとり言みたいな後半だし、他人の心に届いてコメントを頂くなんて思ってませんでした。
だからすごくうれしいコメントでした
ありがとうございます
コメントありがとうございます。
常楽寺の拝観に予約が必要との表示は見ました。
ただ目の前で受付が開いていたので何も気にせずに入りました
週末は開いているような印象でしたよ。
人は少なくて穴場的な紅葉スポットですね。
本堂と三重塔。
時代を経ながらあまり傷みもなくしっかりと建っていました。
ああいう建物を前にするのは気持ちのいいものです。
宗派や時代背景の知識はなにもないのですが、永い時の流れを頭の中で想像するのは好きです。
山ヤ・・・
まだピンと来ないです。
何のために登るのかなんて考えないからあまり哲学じみたことも出てこないですよ
山とは仲良くしていたいですけどね
todokitiさんもぜひ湖南へどうぞ
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