青柳から入笠湿原
- GPS
- 02:47
- 距離
- 8.5km
- 登り
- 954m
- 下り
- 47m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2018年07月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
今から50年も前、大手出版社、大手製薬会社、さらに今では最大となった精密機器メーカーを渡り歩き、それらすべてを過去のものとして、南アルプス前衛の山で、山小屋を始めた人がいた。私が大学2年の初冬、紹介されてその山小屋を訪ねた。
1973年の11月だった。非常に寒い年で、ふもとの用水路にも氷柱ができていたと記憶している。亡くなって3年くらいたった。どのように生きるべきか、道すじを示してくれた人だった。それは素晴らしい人だった。
7月中旬の穂高岳・槍ヶ岳の帰り、時間が余っていたので、松本駅構内の書店に寄った。そこで目にしたのが、「富士見高原」という地元の方々の本だった。酔った勢いで購入、税込3000円超の高価な本だった。心に沁みた。
何年もご無沙汰しているが、久しぶりに入笠山に行ってみようかな。あの鈴蘭小屋で居候させてもらっていた時、登ったことのなかった、青柳から登ってみようかな。
というわけで、10数年ぶり(その時は、車で上まで上がった)の入笠山。我が家を始発電車、新大久保〜大久保を急ぎ足で、新宿5時18分発の高尾行きをキャッチする。高尾で松本行きに乗れば、青柳到着は8時43分だ。
ここから先は、普通のハイキング。里道を歩き、途中からは山道となる。多分60年くらい前、入笠山がハイカーで賑わったころ、青柳がメインの登山口だったと思う(私が通っていた45年くらい前は、富士見から沢入までタクシー、頂上近くまでバスが上っていたこともある)。今は、多分90パーセントがゴンドラ、残りのほとんどがマイカーだろう。青柳からの道は、かなり荒れている。
駅前から、里道が良くわからない。ヤマレコ MAPの他人の足跡、とてもありがたかったです。それはそうと、歩き出して30分ほど、蜂に囲まれたのには参った。オオスズメバチほどの大きさではない。でもただのミツバチとも思えない。私の頭にぶつかってきたり、ブンブンうるさい。明らかに、警戒警報を発している。初めは速歩で、次第に駆け足で、蜂から逃れるのに10分くらいかかった、息が上がる。
登山道は、基本的に林道歩きなのだが、途中にショートカットの道標がある。それに従って小道を行くと、踏み跡が怪しくなってヤブこぎとなる。台風12号が過ぎた直後、下草はたっぷり水を含んでいるし、驟雨も来るしで、ズボンビショビショ。
駅前から休む場所無し。結構ヘトヘトの2時間で、入笠湿原近くに登り着いた。ほんの数分で、山彦荘、そしてとなりの鈴蘭小屋跡。ここから10分ほどでマナスル山荘だし、さらに20分で入笠山山頂だが、もうここで良いや。入笠湿原をちょっと覗いて、さっさと帰りましょう。
入笠湿原、立派な木道で整備されていました。そりゃそうです、お花畑にズカズカ入ってはいけません。でも確認したかったのは、一本の針葉樹だった。45年前、ここはスキー場であり、この針葉樹の脇で、パラレルターンの練習したんだよな。もちろんリフトなんかなく、滑っては登りを繰り返した。その樹、元気だった。
当初は、沢入まで山道を下りて、車道歩き1時間半くらいかなと思っていたが、雨降りに負けてゴンドラへ。しかし、ゴンドラの下の駅から道なりに行き、神戸(ごうど)という部落に出てしまった。ここは、富士見駅から2キロくらい青柳寄り。ヒタヒタと上り坂を歩かねばならず、つらい思いをした。
帰りは、高速バスが早くて安い。ただ、中央道富士見まで、30分ほど歩かなければならない。駅前からタクシーとも思ったが、客待ちタクシーはいなかった。ただしもう一つ、途中にある富士見高原病院。家内の父親が、ここで亡くなっており、一度は覗いてみたかったのだ。立派な病院だった。
台風の影響も少なくなり、かんかん照りとなりつつあった。八ヶ岳へと向かう上り坂、汗を拭いつつ、バス停へと急いだ。
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