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トレイルラン
奥多摩・高尾

歴史探訪トレイル紀行 in滝山丘陵

2011年12月11日(日) [日帰り]
 - 拍手
GPS
01:50
距離
9.9km
登り
125m
下り
125m

コースタイム

13:40ハイキングコース入口 - 14:00小峯ヶ原園地 - 14:40山の神展望台14:50 - 15:00滝山城跡15:15 - 15:30ハイキングコース入口
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2011年12月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自転車
国道16号沿いのハイキングコース入口に駐輪。
数台分の駐車スペースもあり。
コース状況/
危険箇所等
◆道の状況
・ハイキングコースの大半は平坦なトレイル。滝山城跡周辺は一部舗装路。
・急坂/岩場もなく、危険個所は皆無。安心、安全な里山歩きが楽しめる。
・細かな分岐が多いが、基本的に広い尾根道を通れば迷うことはない。

◆登山ポスト
・なし

◆立寄り処
・銭湯「福の湯」: ハイキングコース入口から自転車で20分。八王子駅北口より徒歩10分。Pあり(3台)。450/人
国道16号沿いにハイキングコース入口を示す看板がある
by  IS06, KDDI-PT
国道16号沿いにハイキングコース入口を示す看板がある
国道から少し上がったところがハイキングコース入口。自転車はここに置かせてもらう。
by  IS06, KDDI-PT
国道から少し上がったところがハイキングコース入口。自転車はここに置かせてもらう。
階段を上るとすぐに明るい尾根道に出る。時折散歩している地元の方々とすれ違う。
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階段を上るとすぐに明るい尾根道に出る。時折散歩している地元の方々とすれ違う。
冬枯れ雑木林の間から木漏れ日が差し込む。地面は一面のふかふかの落ち葉。
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冬枯れ雑木林の間から木漏れ日が差し込む。地面は一面のふかふかの落ち葉。
一部スギ林を抜ける
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一部スギ林を抜ける
所々にある道標。小峯ヶ原(こぶがはら)園地方面へ向かう。
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所々にある道標。小峯ヶ原(こぶがはら)園地方面へ向かう。
最高のトレイル。爽快に駆け抜けるもよし。ゆっくり歩くもよし。
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最高のトレイル。爽快に駆け抜けるもよし。ゆっくり歩くもよし。
小峯ヶ原園地。分かりずらいが、正面の細いトレイルを進むと東京純心女子大の敷地脇を抜けて麓に下りる。
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小峯ヶ原園地。分かりずらいが、正面の細いトレイルを進むと東京純心女子大の敷地脇を抜けて麓に下りる。
右が女子大の敷地。寄り道にはなるがここの下りも絶品。
by  IS06, KDDI-PT
右が女子大の敷地。寄り道にはなるがここの下りも絶品。
途中で見つけた神社
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途中で見つけた神社
住宅地に下りてきた。折り返して小峯ヶ原園地に戻る。
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住宅地に下りてきた。折り返して小峯ヶ原園地に戻る。
小峯ヶ原園地から、この安全柵を越えて滝山城跡へ向かう。
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小峯ヶ原園地から、この安全柵を越えて滝山城跡へ向かう。
林の中に突然現れたドラえもんとウルトラマン。保育園の敷地のようだが何ともシュールな光景…
by  IS06, KDDI-PT
林の中に突然現れたドラえもんとウルトラマン。保育園の敷地のようだが何ともシュールな光景…
城跡が近付くにつれ道が整備されてくる
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城跡が近付くにつれ道が整備されてくる
滝山城の入口。S字型の「喰違虎口」と呼ばれる形式。
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滝山城の入口。S字型の「喰違虎口」と呼ばれる形式。
千畳敷跡。ここにも城郭が築かれていたのだろうか。
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千畳敷跡。ここにも城郭が築かれていたのだろうか。
空堀が入り組む複雑な構造。武田信玄の攻撃にも耐えたというのも頷ける。
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空堀が入り組む複雑な構造。武田信玄の攻撃にも耐えたというのも頷ける。
千畳敷跡を右手に通り過ぎた後、山の神への分岐。正面の張り紙が巻いてある木の手前を右に行くのだが、看板もなく分かり辛い。
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千畳敷跡を右手に通り過ぎた後、山の神への分岐。正面の張り紙が巻いてある木の手前を右に行くのだが、看板もなく分かり辛い。
柵沿いに道なりに進むと…
by  IS06, KDDI-PT
柵沿いに道なりに進むと…
開けたところが山の神展望台
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開けたところが山の神展望台
山の神から昭島の街並みを一望。手前の田園風景はここが東京であることも忘れてさせてくれる。
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山の神から昭島の街並みを一望。手前の田園風景はここが東京であることも忘れてさせてくれる。
滝山城中の丸跡。春には桜の名所となるらしい。トイレあり。
by  IS06, KDDI-PT
滝山城中の丸跡。春には桜の名所となるらしい。トイレあり。
中の丸から本丸へと渡る引橋
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中の丸から本丸へと渡る引橋
滝山城跡碑
本丸跡に建立された霞神社。明治期に日露戦争の戦没者を祀ったもので、城と直接の関係はない。
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本丸跡に建立された霞神社。明治期に日露戦争の戦没者を祀ったもので、城と直接の関係はない。
同じく本丸跡の金毘羅社。こちらは江戸期が起源で、現存のものは平成6年に改修したもの。
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同じく本丸跡の金毘羅社。こちらは江戸期が起源で、現存のものは平成6年に改修したもの。
本丸跡から城下を望む。遠くに奥多摩の山並みが見える。
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本丸跡から城下を望む。遠くに奥多摩の山並みが見える。
引橋を下から見たもの。復元されたものとはいえ趣深い。
by  IS06, KDDI-PT
引橋を下から見たもの。復元されたものとはいえ趣深い。
帰り道を西日が明るく照らす
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帰り道を西日が明るく照らす
昔ながらの銭湯「福の湯」で汗を流す
by  IS06, KDDI-PT
昔ながらの銭湯「福の湯」で汗を流す
撮影機器:

感想

好天に連日の好天に恵まれたこの日、お手軽里山トレランと歴史探訪を兼ねて滝山丘陵に赴いた。
先日雑誌で見て以来気になっていたのだ。

国道16号から少し入るとすぐにハイキングコースの入り口が見えた。私が自転車で乗り付けた時、丁度別の家族が車でやってきて路肩に駐車したところだった。見ると2〜3歳くらいの小さなお子さんが3輪車にまたがっている。危なくないのだろうかと心配したが、杞憂だった。短い階段を上るとすぐに尾根道に出、以後は広く平坦なトレイルが続く。その家族以外にも犬の散歩をしているおばあさんや、仕事帰りのような出で立ちの男性など、地元の方々が思い思いに午後の散歩を楽しんでいた。

そんなトレイルは当然走るにも最適である。キツイ登りは皆無で、緩やかな上り下りを繰り返す。雑木林の紅葉も終わりに近づき、冬枯れ木々の間から温かい日差しが注ぐ。落ち葉の絨毯の上を一歩踏み出すごとに柔らかい感触と乾いた音が心地よい。どこまでも走っていけそうな錯覚にとらわれる。

今日の目的の一つに「山の神」と呼ばれる展望台からの絶景があったのだが、これが一苦労だった。そもそもどこにも「山の神」という道標は存在しない上、麓から上がってくる道が多数合流してくるためどれが山の神への分岐だか分からない。お陰で幾度か麓と尾根道を往復する羽目になってしまった。とはいえそれぞれの道で気持ちの良い下りや面白い景色、道端の社等に出会うことができたので悪くない寄り道だった。紆余曲折の末たどり着いた山の神からの展望は期待を裏切らなかった。多摩川をはさんで緑の田園風景と白い街並み、雲ひとつない青空の三様の色彩のコントラスト。周囲を一望できるこの立地は、地政学的にも山城を築くにふさわしいものだったのだろう。

滝山城は1521年に武蔵国守護代の大石定重が築城したとされる。1584年には八王子城が築城されたため滝山城は廃城となるが、その間武田信玄の軍勢を退けるなど当時では日本有数の平山城だったらしい。幾重にも張り巡らされた空堀や土塁が往時の強固な守りを偲ばせる。

この滝山城の城下町が現在の八王子市の起源になるらしい。今の地図では八王子市の北の端、昭島市との境目となるこの場所だが、当時はこの城が政治の中心だったのだろう。現在は市民の憩いの場へと役割を変えて人々の生活に結びついている。私もその恩恵を存分に味わいつつ、帰路についた。

<最後に>
自動車がなかった時代、交通手段の基本は当然ながら徒歩だった。また当時の人口を考えても街の規模、人々の生活圏は今よりずっと狭い範囲だったに違いない。つまり現在においても歴史探訪に当たっては徒歩ないしランニングが有用な交通手段になると思われる。特に自動車などに頼らず自分の足で移動することは、昔の人々と同じ視点、同じ距離感を体感することにも繋がる。今後も機会があれば山歩き・街歩きと趣味の歴史探訪を組み合わせた計画を立てていきたい。

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コメント

滝山城跡
tkoikeさん、こんにちは。

 滝山城跡については、八王子の「揺籃社」という出版社から「よみがえる滝山城」という小冊子が出ていて、詳しく紹介されてます。滝山城の前に大石氏が立てた高月城(滝山城の北側、東秋川橋の辺り)や、支城の根小屋城(サマーランドの南側。北曲輪は結構崩れた所が多くデンジャラス)のこともこの本で知りました。築城当時の歴史や、虎口や馬出など図面で構造とはたらきが解説されていて、お勧めしたい一冊です。
2011/12/12 21:57
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