アイスランド ロイガヴェーグル(Laugavegur)トレッキング
deportivo21
tanya
体力度について
- GPS
- 29:00
- 距離
- 54.8km
- 登り
- 1,587m
- 下り
- 1,948m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 4:51
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:51
- 山行
- 7:48
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 7:48
- 山行
- 8:33
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 8:33
- 山行
- 7:50
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 7:50
| 天候 | ◆8/13(月) Landmannalaugar→Hrafntinnusker 雨 正午頃の気温：5℃ ◆8/14(火) Hrafntinnusker→Álftavatn 風雨 正午頃の気温：5℃ ◆8/15(水) Álftavatn→Emstrur 曇り 正午頃の気温：10℃ ◆8/16(木) Emstrur→Þórsmörk 曇り/晴れ 正午頃の気温：14℃ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2018年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
バス
飛行機
アイスランドにはデンマーク経由で入国(スカンジナビア航空)。 ケプラヴィーク空港からレイキャビクまでバスで移動。 ◆8/13(月) レイキャビクからトレッキング開始地点のLandmannalaugar(ランドマンナロイガル)までバスで移動。 ◆8/16(木) トレッキング終了地点のÞórsmörk(ソルスモルク)からレイキャビクまでバスで移動。 ※バス : レイキャビクエスカレーションズ https://www.re.is/ |
| コース状況／ 危険箇所等 |
◆キャンプサイト 全サイト宿泊料などは共通。 テント1張2名で4,000アイスランドクローナ(1ISK=約1円)。 詳しくは下記リンクへ https://www.fi.is/en/mountain-huts/terms-and-conditions ◆水 各キャンプサイトに水道が引かれていて、煮沸せずに飲むことができる。 ◆火器 航空機でのガス缶の持ち込みは不可。そのためレイキャビクで購入することになる。バーナーヘッドは持ち込みができるのでSOTOのギガパワーストーブを持っていったら現地購入のガス缶(pinguin)で使用できた。 なお、キャンプサイトによっては自由に使えるガス缶が置いてあるところもある。 ◆地図 ランドマンナロイガルのインフォメーションセンター、ソルスモルクの売店で購入できる(1,800ISK)。レイキャビクでは未発見。 ◆渡渉 今回のルート上には渡渉が4回あった。それなりに流れが速くて水深が膝上までのところもあるのでサンダルを携行しましょう。ちなみに川の水はとても冷たい。 |
写真
ここがアイスランド内陸の秘宝、ロイガヴェーグルトレッキングの方の玄関。
「この辺りは風が強いから、石で囲まれた場所にテントを張ってね。」
水深は膝あたりまでなので、サンダルに履き替えて川を渡る。
ここにはレストラン、バー、ゴミ箱、水洗トイレ、シャワーがある。
20時になろうというのにこの明るさ。22時まで日が沈まないし、日本のように午後の雷雨を気にしなくて良いので、午後から歩き始める人も多いようだ。
1
小屋の予報では雨だったが、今のところ曇り。この羊、鳴きながらキャンプ場を一周して山に帰って行った。
黄色のレインパンツは小屋番さんから「 目立つわね！」と賞賛された一品。
周囲に誰もいないので頼むことができない。決して英語で頼まないわけではない！
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
靴下
グローブ
防寒着
雨具
靴
ザック
行動食
飲料
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
カメラ
傘
サンダル
|
|---|---|
| 共同装備 |
ガイド地図（ブック）
テント
グラウンドシート
バーナー
ファーストエイドキット
常備薬
食料
GPS
|
感想
◆2018/8/13
ロイガヴェーグル北の玄関口、ランドマンナロイガル。バスから降りると雨が降っていて、インフォメーションセンター周辺は雨具を着込んだハイカーや観光客で混雑している。13時過ぎてから歩き始めるなんて日本では考えられないが、夏のアイスランドは22時過ぎても太陽が沈まないため、皆のんびりと食事を楽しんでいる。
初日はフラプティンヌスケルまでの約12kmを歩く。火山地帯のため至る所から噴煙が立ち上る。周囲の植物は苔と背の低い草だけで、樹木と呼べるものはない。この辺りの土の色は面白く、黒、茶、赤、紫、緑などが縞々に並んでいる。おそらく土に含まれる成分が異なるのだろう。
ランドマンナロイガルから離れると観光客の話し声が遠くなる。聞こえる音は雨音、風音、そして自分たちの足音だけ。噴煙と霧が混在する強風の中を南南東に進み、18時過ぎにフラプティンヌスケルに到着。この日、太陽の姿を見ることはなかった。
【噴気孔】
◆2018/8/14
昨夜からの風雨は朝も続いている。テント撤収時の雨はつらい。この日も進路は南南東で目的地はアルフタヴァトンだが、調子が良ければその先のハヴァンギルまで向かう予定だ。雨は嫌だが苔の黄緑色が美しく見える。フラプティンヌスケルはこのルート上では標高が高いため残雪が多い。頂上を目指すわけではない今回のトレッキングでは、傾斜が急でないため残雪歩きに危険はない。
本日一番の見どころであろうアルフタヴァトンを見下ろす高台でも雨は止まず、残念ながら白んだ写真しか撮影できなかった。高台からの下りで靴擦れを発症して爪先と踵の皮が剥けてしまった。悪いことは続き、カメラの電源が入らなくなってしまった。雨と風の過酷な環境で使い続けたのが悪かったようだ。心が折れそうになりながらサンダルに履き替えて渡渉し、ようやくアルフタヴァトンに着いた。もはやハヴァンギルまで歩く体力も気力も残っていなかった。
18時頃になると天候が回復し、昨日ランドマンナロイガルを出発してから初めて太陽を見て、空が青いことを思い出した。
【Álftavatnキャンプサイトの様子】
◆2018/8/15
5時。羊の鳴き声が目覚まし代わりとなった。天候は曇りだが、空は明るい灰色で雨の気配は感じられない。山肌を緑色に染める苔や草もなんとなく輝いて見える。これまでになく遠くが見通せることで、ようやくこのロイガヴェーグルエリアの広大さが理解できた。
朝の冷たい水の流れる川を渡渉してハヴァンギルへ。既に出発したのだろうか、テントはほとんど張られていない。ハヴァンギルから少し歩いたところを流れる川には立派な橋が架けられている。川の流れの速さと水量を見ると、この橋がなかったら先に進むことは出来ないと感じられた。その先の広い川には残念ながら橋が架けられておらず、この旅3回目の渡渉となった。その辺りから進む道は焦げ茶色の荒野。足元にはカマンベールチーズのように細かい穴が無数にある火山岩が転がっている。前にも先にも人影はない。頂に氷河を被った山が遠くに見えて、歩くほど氷河に近付く。我々は今、地球を歩いている。
時々小雨に振られたものの雨具を使用することなくエムストルに到着。直前の丘からは、先程まで遠くに見えていた氷河が近くまで来ていた。
【Emstrurでの渡渉】
【Emstrurの大地】
◆2018/8/16
最終日は朝から好天。ソルスモルクまで16kmの道のりだ。気温が高くなりそうなのでショートパンツで歩くことにする。
流れの激しい川で隔てられた渓谷、太陽に輝く氷河、周囲に広がる砂礫の大地と、大地を囲む山々。向かう先には巨大なサイのような岩山が見える。このサイに向かって左側を回り込むように歩いていくと、これまで見られなかった緑の葉が茂る樹木が砂礫の地に根を生やしている。ここで生きている羊は人間慣れしているようで、すぐ近くを歩いていても微動だにしない。自分たちこそがロイガヴェーグルの主であると主張しているのだろう。
渓谷が深くなるにつれて周囲の段差も大きくなったように感じる。ここで地理的に注目すべきは、アイスランドの島の北東から南西を貫く北大西洋中央海嶺だろう。北アメリカプレートとユーラシアプレートがそれぞれ東西に流れるため、アイスランドの大地は徐々に引き裂かれているらしい。川や渓谷、その近くにある断層はその影響で形作られたのだろう。日本もプレートの境目にあるため火山や断層があるので、アイスランドには親近感を持っている。
やがて目の前に大きな川が姿を見せる。上から見た下流は扇状に広がっていて、その先が海なのではないかと思うほど。これまでの渡渉と同じく流れが速くて水が冷たく膝ほどの水深。パンツ一枚で堂々と川を渡る白人女性3人組は逞しい。
川を渡った先はちょっとした樹林帯になっていて、川を隔てた植生の変化には驚かされた。小高い丘からは氷河がよく見渡せる。丘を下って15時頃にソルスモルクに到着。
【Almenningarの絶景】
【Þórsmörkへの渡渉】
■総括
序盤は悪天候に悩まされたものの、終わってみたらあっという間だった。ロイガヴェーグルには自然しか存在せず、正に地球を歩いた気分。忘れることのできない4日間となった。
■反省点
ザックカバーの破損 … 新品を購入する
雨で使用した結果のカメラ不作動 … 雨で一眼レフは使わない
靴擦れ … 1サイズ大きい靴に買い替えるか検討
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