夙川〜観音山（パノラマ）〜ごろごろ岳〜柿谷道女坂〜甲南山手
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コースタイム
- 山行
- 4:13
- 休憩
- 0:56
- 合計
- 5:09
| 天候 | 曇り時々晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2018年09月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車
（帰り）柿谷登山口から徒歩で阪急芦屋川駅経由でJR甲南山手駅へ |
| コース状況／ 危険箇所等 |
今回のルートでは特に危険だと感じられる個所はなかった。 「鷲林寺〜観音山パノラマコース〜ごろごろ岳」について → 豪雨や台風による影響はほとんど残っていない。 「柿谷道（＝柿谷西道または女坂ともいう）」について (1) 下り始めの高度の高いところでは、豪雨や台風による影響はほとんど残っていないが、ごく一部で水が流れる箇所で道がえぐれているところはあるものの、歩くのに支障はまったくない。 (2) 下りの後半で高度の低いところでは、豪雨や台風による影響が残っていた。全体的にやや荒れている感じで、道自体の印象が以前とはかなり異なっている印象でさすがに少々とまどった。 道に倒木は殆どないし、枝葉の散乱自体はわりと少ないものの、大小の岩石が水流などで移動していたり、踏み跡や分岐が曖昧になっているところもあったりしたので、以前のような感覚で適当にひょいひょい歩いていると道に迷うかも。 岩石がごろごろしている沢道が続く箇所は、安定が悪くなっていて、以前よりも歩きづらくなっていたので、浮き石など不安定な石に注意し、うっかり足をくじかないようにくれぐれも慎重に下るようにしたい。 (3) 随所に設置されていた古くからの道標だが、太い四角柱のものはすべて撤去され、看板式の新しいものに置き換えられていた。また一部では道標の設置そのものが廃止された箇所もあった。これらに伴って、道標に書かれている識別情報は（行先以外では）「つうほうプレート」の数字ということなった。これは芦屋市だけの独自の取組みだ。 「柿谷東道（または男坂ともいう）」について → 今回は歩いていないが、芦屋市が設置したハイキングルート案内看板や新設の道標などでは、この道の名称を「前山遊歩道」と新たに名付けたようだ。「遊歩道」というにはかなりワイルドな道で、名称から受ける印象とは大違いの道だと思うのだが、それならそれで、今後芦屋市の責任で安全でしっかりした「遊歩道」に早急に整備していくことが必要だろう。そういえば、芦屋市がずっと放置したままにしている「石仏谷」の道も一緒に再整備することをお願いしたい。 |
写真
「夙川公園」を北に歩き続けると「アイリス園」から先は「夙川上流緑道」となり、終点に「銀水橋」が現れる。ここまででも結構な距離があるが、気持ちの良い散歩道なので気にならない
そこから先は車道の脇にある歩道を延々と登っていく。柏堂町・剣谷町を過ぎて左手に池と病院が出てくるが、これは下界からでもひときわ目立つ建物で、目安にもなる。池の向こうには「大平山」の電波塔がはっきり見える
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鷲林寺南口バス停を越えるとやや下りになり、車道のど真ん中に「夫婦岩」が鎮座している。巨岩は大きく二つに割れていて、それが夫婦岩と湯ばれる由縁だ
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鷲林寺バス停を越えると左手に石燈籠があり、左折して「かんのん道」を登り「鷲林寺」へ。境内の舎利殿の裏手、一番北奥に「若宮神社」がある
巨岩の岩場を登りきると「パノラマルート」ならではの絶好の景観が拝める。この展望岩場は平らなところがほぼないので、転ばないようにしながら180度に広がる一本道絶景を堪能する
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パノラマルート登りの途中に斜めになった岩のロープ場があるが、越えると宝塚方面の景色が良く見える。そこからは大平山など東六甲縦走路も見える
明確な一本道で「観音山」の山頂に到達。岩場の山頂だが、ひと休みする広さは十分にある（なお今はプレート類は一切ない）。遠くには「大平山」が見えている
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「観音山」の山頂から甲山方向を眺める。西宮市内の山ではここが随一の絶景ポイントだろう。ほぼ360度ぐるりと見渡せるのがこの山頂の素晴らしいところ
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「観音山」を後にして西へ向かう。せせらぎルートとの合流点には岩場の登りがあるが、足場は広くしっかりしているので見た目よりはうんと楽に越えられる
少し西へ歩いて、細い分岐からその岩場へと入っていくと、あの「座椅子岩」がある。けっこうでかいので、あぐらをかいてじっくり座ることもできる。知る人ぞ知る、といった隠れ名所だと思う
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「苦楽園尾根」の分岐地点にはハイキング道についての新しい案内看板が立てられた。これを見ると「前山遊歩道」だけが意図的に赤い文字で書かれているのが分かる（さすがにこれはかなり不自然かも）
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その分岐に立っていた道標はかなり朽ち果てていたので、新しいものに変えられていた。「柿谷東道（男坂）」が「前山遊歩道コース」という表記になっている
そのまま「柿谷西道（女坂）」をさらに下るが、この場所には芦屋駅方向を示す案内板が立っていたはずだが、完全撤去されていて何もない。右折するのが正しい道なので直進しないように注意
このあたりから徐々にところどころで踏み跡が曖昧な個所も出てくるので、慎重に見極めながら降りよう。この日は水も流れていたので、余計に分かりづらかった
「柿谷東道（男坂）」から合流してくる地点だが、ここに2つあった道標も新しいものに置き換わっていた。（左折は「柿谷東道（男坂）」へと合流する）
写真中央にうっすらと虎ロープが見えているが、このロープが下り右手側に見えるところが正解ルートなので、この周辺で道をロストしないようにくれぐれも注意したい
これが正解ルートなの？と思うような沢も忠実に下っていく。この道は登りで歩く際はほぼ迷うことはないが、下りでは印象が違うので注意したい
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左側に、国土交通省の柿谷雨量観測所による「土砂災害テレメータ装置」がある。土石流感知装置のことだ。このあたりは正式には「芦屋市奥山」というらしい
装備
| 個人装備 |
通常のトレッキング靴のみ
|
|---|
感想
この日は山歩きの予定はまったくしていなかったのだが、朝起きたら思いのほか天気が良かったのと、前回の歩きでの疲労がやや抜けていたという理由で、急遽山歩きに行こうという気になった。
スタート時刻がいつもより2時間以上遅くなったこともあって、あまり高いところまで往復するのは後がしんどいなあということで、低山ハイキング。最近あんまり歩いていなかった「観音山」「ごろごろ岳」を縦走してみようかなと思った次第。
行き帰りにバスを使ってしまうと、身体への負荷が激減してしまうので、ここは思い切って、電車の駅を起点・終点にして、すべて徒歩で踏破することにした。自動車がビュンビュン飛ばすコンクリ舗道の脇を上り下りする区間が長いのは、正直言うと面白くも何ともないのだが、ダイエットのために辛抱することに。でも実際に歩いてみると、やっぱり面白くないし、なんだか甲斐がない。無理矢理な宅地開発が進んで登山口が遠くなってしまったのは罪だよなあ、と改めて思った。
「阪急夙川」から「鷲林寺」までは歩くとやっぱり結構遠い。「夙川公園」を歩いている時は気分も良くて楽しいが、「銀水橋」からのコンクリ道の延々の上りはしんどい。
「観音山」へのルートは全部で4つ。今回はその中でも一番景観が楽しめる「パノラマ」を登った。当初山歩きを始めた頃はここでもしんどかったりしたけど、今やもう簡単にあっという間に登りきってしまう。経験と習熟は大したもんだなと思う。
「観音山」から「ごろごろ岳」へは少々のアップダウンはあっても、ほぼ水平道に近いような楽な道だ。なので、せっかくなら景観が楽しめるポイントを順々に巡って歩くのが良いかなと思う。東は宝塚から西宮、遠くに大阪までが一望出来るし、北西はガーデンテラスから西おたふく山を経て六甲最高峰が見渡せ、さらに大平山から譲葉山まで見渡せる。あまり人が行かないのは「座椅子岩」かな。ここからの景色も素晴らしい。
「柿谷道」は芦屋市が整備し直しているようだ。
奥山精道線カーブ��12の登山口へ下る「柿谷西道（柿谷女坂）」と、前山公園の登山口へと下る「柿谷東道（柿谷男坂）」があるが、今回は「柿谷西道（柿谷女坂）」を選択。上のほうは全く荒れていなかったが、下のほうは結構荒れていた。荒れているというか、水の流れ、岩石の移動、踏み跡の乱れなどで、以前の道とはだいぶ印象が変わったしまった感じ。あれ？こんな感じだったかな？、という歩きだった。
芦屋市のハイキング道整備事業では、新たに大きめの案内看板を設置したり、古くなった歴史ある道標をすべて撤去して新しいものに替えたり、を行っていたが、それと同時に道の名称を新たに定義して定着させようと目論んでいるようだ。つまり、「柿谷西道（柿谷女坂）」を「柿谷コース」とし、「柿谷東道（柿谷男坂）」を「前山遊歩道コース」として看板・道標の設置を進めていた。今後は広報でもそういう名前で呼んでいくのだろうし、それが次第に定着されてしまうのかな。「道」自体の名前は変わらずとも、ハイキングコースとしての名称はそういうふうになっていくんだろうな。
そういや、古くからの市町村の名称が開発によってどんどん消えさっていくことを思い出した。その土地の由来を物語るだけでなく、災害などの危険度合いを暗に示す意味合いもあるのが土地名称で、住む者の長年の経験と知恵を包含した大切なものなのだが、それが思慮の浅い人たちによって意図的に消されていくのはいかがなものかな、といつも思う。古くからの土地名称を知っていれば事前に気付けたような自然災害による被害も多いのでは。道だって同じだと思う。「道は文化」という言葉は非常に重い言葉だと思う。批判を恐れて簡単に廃道にしてしまうのもいかがなものか。
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