記録ID: 1663138
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ハイキング
六甲・摩耶・有馬
西宮道・門戸厄神→小浜宿→宝塚
2018年11月25日(日) [日帰り]
兵庫県
yaonyaosuke2
体力度
1
日帰りが可能
体力度について
- GPS
- 03:48
- 距離
- 13.2km
- 登り
- 41m
- 下り
- 7m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
日帰り
- 山行
- 3:31
- 休憩
- 0:18
- 合計
- 3:49
距離 13.2km
登り 56m
下り 10m
10:40
45分
スタート地点
11:25
32分
仁川駅
11:57
12:15
40分
小林追分（休憩）
12:55
30分
小浜宿
13:25
51分
小林追分
14:29
ゴール地点
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2018年11月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車
★スタート地点 阪急今津線・門戸厄神駅 徒歩7分 ★ゴール地点 JR宝塚線・宝塚駅 徒歩7分 阪急宝塚線、今津線・宝塚駅 徒歩10分 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
西宮道は西国街道の分岐点より大坂からの有馬道の分岐点への街道で 名称は宝塚地区では西宮道、西宮地区では有馬道と呼ばれていました。 需要としては阪神地区からの有馬温泉への湯治はもちろんのこと、 門戸厄神や清荒神、中山寺への参詣の面もあったようです。 ルートは古地図と資料を元に設定していますが 武庫川沿いということで時代によってのルート変更が 各所で見られるのが大きな特長といえます。 危険個所は特にありません。 |
写真
西国街道と西宮道との交点。直進は西宮宿方向。今回は右に曲がってスタートします。
文久年間の指差し道標です。江戸期の指差しは貴重ですね。「日本、三躰、厄神明王社」と書かれています。
かつては旧集落を除けば田園風景が広がっていたのですが閑静な住宅地に生まれ変わっています。
街道は六甲山系の東の端を進みます。かつては山の際は開発によって削られ左手は住宅地になっています。
「やくじんさん筋」という愛称のとおり近くに門戸厄神があります。関西で有名な厄除けさんです。
西国街道へ短絡する道への道標。「右 尼大坂高木道」、「荒神道」、「左 厄神明王道」この場所で清荒神を表す文字があることから有馬への湯治目的以外にも中山寺や清荒神、門戸厄神などの参詣目的でも大いに利用されていたことがわかります。
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11/25 10:52
西国街道へ短絡する道への道標。「右 尼大坂高木道」、「荒神道」、「左 厄神明王道」この場所で清荒神を表す文字があることから有馬への湯治目的以外にも中山寺や清荒神、門戸厄神などの参詣目的でも大いに利用されていたことがわかります。
腹切地蔵。お腹のどころで折れているので腹に関する病気が必ず治るという言い伝えがあり信仰されてきています。
腹切地蔵のある場所は甲山参詣道との交点です。甲山は独特な形状をした山で南麓に神呪寺があります。甲山大師の名で親しまれていて境内の江戸時代は参詣の人々が絶えなかったそうです。
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11/25 10:56
腹切地蔵のある場所は甲山参詣道との交点です。甲山は独特な形状をした山で南麓に神呪寺があります。甲山大師の名で親しまれていて境内の江戸時代は参詣の人々が絶えなかったそうです。
神社を横手に見て山沿いを進みます。この辺りの交通量は少な目なのでのんびり歩くことができます。
庚申塔。江戸時代初期のものです。庚申さんは厄難や疫病を外から入ってこないようにするため村はずれの場所に置かれることが多かったのですが庚申さんがあるということは古い道である証拠でもありますね。
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11/25 11:03
庚申塔。江戸時代初期のものです。庚申さんは厄難や疫病を外から入ってこないようにするため村はずれの場所に置かれることが多かったのですが庚申さんがあるということは古い道である証拠でもありますね。
ここは道なりに左へ。ここで西国街道大市集落付近からくる脇道と合流します。この脇道は西宮道の一つという説もありますが古い絵図には実線で描かれておらず単なる短絡路的なものだったと思われます。
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11/25 11:12
ここは道なりに左へ。ここで西国街道大市集落付近からくる脇道と合流します。この脇道は西宮道の一つという説もありますが古い絵図には実線で描かれておらず単なる短絡路的なものだったと思われます。
「右 厄神明王道」「荒神道」「高木今津道」脇道は高木今津道とも呼ばれているようです。本来の場所は追分の△の頂点にあったのですが移設されています。
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11/25 11:13
「右 厄神明王道」「荒神道」「高木今津道」脇道は高木今津道とも呼ばれているようです。本来の場所は追分の△の頂点にあったのですが移設されています。
仁川の手前にあった古い墓地は貝之介墓地です。葬儀で死者を持ってくる際に使う籠の置き場が各村（段上村、上大市村、下大市村、樋口新田村）ごとにあったのですが現在は何も残っていません。昔は阪急の線路の西側にも広がっていたといいます。
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11/25 11:18
仁川の手前にあった古い墓地は貝之介墓地です。葬儀で死者を持ってくる際に使う籠の置き場が各村（段上村、上大市村、下大市村、樋口新田村）ごとにあったのですが現在は何も残っていません。昔は阪急の線路の西側にも広がっていたといいます。
仁川は天井川になっていて川付近は勾配になっています。武庫川の渡河までの間で他に逆瀬川などの川を渡りますがどれもが天井川のような形式で六甲山から流れ出す土砂が多かったのでしょう。対策などの苦労がしのばれます。
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11/25 11:20
仁川は天井川になっていて川付近は勾配になっています。武庫川の渡河までの間で他に逆瀬川などの川を渡りますがどれもが天井川のような形式で六甲山から流れ出す土砂が多かったのでしょう。対策などの苦労がしのばれます。
この日の仁川は水が流れていませんでした。本来は六甲山を源とする長くて水量豊富な川だったのですが江戸時代始めに西宮の百姓が水利権を無法に横取りして上流で夙川方面に7割の水を獲られたのだそうです。そのため肝心の仁川はいつも干からびていることが多いとのことです。昔の文献でも西宮道は砂地が多く歩くのが大変というのがあることからも干からびた川の渡河が何か所もあったということなのでしょう。
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11/25 11:23
この日の仁川は水が流れていませんでした。本来は六甲山を源とする長くて水量豊富な川だったのですが江戸時代始めに西宮の百姓が水利権を無法に横取りして上流で夙川方面に7割の水を獲られたのだそうです。そのため肝心の仁川はいつも干からびていることが多いとのことです。昔の文献でも西宮道は砂地が多く歩くのが大変というのがあることからも干からびた川の渡河が何か所もあったということなのでしょう。
阪神競馬場。元々は鳴尾にあったものを戦後移転してきました。広大な敷地は川西飛行機工場だったもの。
鹿尾地区。旧道は古い集落の中を進んでいきます。平行する道は明治道です。
「武庫山平林寺聖��太子開基」や「但し西宮ぬけ道阿里」など書かれています。抜け道ありと書かれているのは面白いですね。本道の他にもいろんな脇道が存在していたということなのでしょう。この道標の本来の場所は次の写真の位置になります。
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11/25 11:56
「武庫山平林寺聖��太子開基」や「但し西宮ぬけ道阿里」など書かれています。抜け道ありと書かれているのは面白いですね。本道の他にもいろんな脇道が存在していたということなのでしょう。この道標の本来の場所は次の写真の位置になります。
ここが本来の場所。直進が宝塚方面への道筋で右に曲がれば小浜宿へと通じています。小浜宿へは中山寺や清荒神への近道になるのですがあくまでメインは有馬への道ということで支線的な位置づけだったのでしょう。先に小浜宿に立ち寄るために右に曲がります。
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11/25 11:57
ここが本来の場所。直進が宝塚方面への道筋で右に曲がれば小浜宿へと通じています。小浜宿へは中山寺や清荒神への近道になるのですがあくまでメインは有馬への道ということで支線的な位置づけだったのでしょう。先に小浜宿に立ち寄るために右に曲がります。
逆瀬川（伊孑志）付近の道筋は大変わかりにくいものですが古い地図を照らし合わせて歩くと意外と道が残っています。ここを左へ。
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11/25 11:57
逆瀬川（伊孑志）付近の道筋は大変わかりにくいものですが古い地図を照らし合わせて歩くと意外と道が残っています。ここを左へ。
突き当りを右へ。伊孑志は「いそ」と読みますが仁川と武庫川の合流地点で武庫川が大きく湾曲する場所なので水害に悩まされてきたことと、「イソ」が石の多い地形を指す事もあることからきているものと思われます。
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11/25 12:17
突き当りを右へ。伊孑志は「いそ」と読みますが仁川と武庫川の合流地点で武庫川が大きく湾曲する場所なので水害に悩まされてきたことと、「イソ」が石の多い地形を指す事もあることからきているものと思われます。
そしてすぐに右へ。右手にはかつて大きな神社があったようです。
古地図を照らし合わせGPSも頼りにして歩くと自然と昔の渡し場に着くことができます。
「伊孑志の渡し」は小さな伝馬船による渡しが大正初期頃まで続いていました。江戸時代においては橋が架けられた時期もあったようですが増水で流されることが多く近代まできちんとした橋が架けられることがなかったといいます。
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11/25 12:32
「伊孑志の渡し」は小さな伝馬船による渡しが大正初期頃まで続いていました。江戸時代においては橋が架けられた時期もあったようですが増水で流されることが多く近代まできちんとした橋が架けられることがなかったといいます。
武庫川より宝塚方向。昔の宝塚が何もなかったとは嘘のような光景です。
国道とぶつかり右手の歩道橋で迂回します。迂回先にも道筋は続いています。
小浜宿へ上り坂が続きます。浜という名前のとおり太古は海ないしは武庫川の広い流域だったため、人が住む集落は周りより高い場所に設けられています。
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11/25 12:45
小浜宿へ上り坂が続きます。浜という名前のとおり太古は海ないしは武庫川の広い流域だったため、人が住む集落は周りより高い場所に設けられています。
西宮街道の看板。小浜宿は関西には珍しい宿場町を売りにしている町です。
首地蔵。武庫川に突然首上だけの地蔵が流れ着いて保管しようと祠を建てても建てる災いがおきたとのことです。お外が好きなのでは？ということで雨ざらしで祀られていますが首から上の病にご利益があるとかで古くから信仰されています。右が昔からの首地蔵さんです。
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11/25 12:48
首地蔵。武庫川に突然首上だけの地蔵が流れ着いて保管しようと祠を建てても建てる災いがおきたとのことです。お外が好きなのでは？ということで雨ざらしで祀られていますが首から上の病にご利益があるとかで古くから信仰されています。右が昔からの首地蔵さんです。
大へん古い道標。となんとも大雑把な説明に驚いてしまいました。
「のみち」とは周辺に「の」と付く地名がないので野原の中の道。野路(のじ)という意味なのでしょう。
高札場跡。小浜宿の中心地といえる場所です。再び逆瀬川（伊孑志）追分へ引き返します。
ここは左斜めにカーブしていたようですが駅前開発で消滅しています。左へ。
逆瀬川駅前。この方角を直進して進みます。古地図の年代によっては逆瀬川の手前で武庫川を渡河する道筋もあるので一概にどれが正解かは難しいところですが少なくとも幕末に関しては宝塚で渡河していたようです。
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11/25 13:31
逆瀬川駅前。この方角を直進して進みます。古地図の年代によっては逆瀬川の手前で武庫川を渡河する道筋もあるので一概にどれが正解かは難しいところですが少なくとも幕末に関しては宝塚で渡河していたようです。
逆瀬川も天井川で水量は少な目です。かつては現在より幅広の川幅がありました。急流故に上流部からの土砂流動が著しく、砂防には長年の取り組みを要しています。
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11/25 13:33
逆瀬川も天井川で水量は少な目です。かつては現在より幅広の川幅がありました。急流故に上流部からの土砂流動が著しく、砂防には長年の取り組みを要しています。
中州という地名。かつてはここが川の中だったことがわかります。
「塩尾寺観世音」塩尾の名の由来は尾根から塩水が湧水したとの言い伝えによるもので塩尾寺（えんぺいじ）は十一面観世音菩薩を本尊としています。
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11/25 13:37
「塩尾寺観世音」塩尾の名の由来は尾根から塩水が湧水したとの言い伝えによるもので塩尾寺（えんぺいじ）は十一面観世音菩薩を本尊としています。
かつて宝塚温泉の温泉街だった場所は大きなマンションが建ち並ぶようになりました。
ここを右へ宝来橋を渡ります。ちなみに直進は生瀬方向の道で「西宮街道」ではあるのですが明治道となります。地形的に武庫川の際になるので険しく、道が存在してなかったようです。
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11/25 14:02
ここを右へ宝来橋を渡ります。ちなみに直進は生瀬方向の道で「西宮街道」ではあるのですが明治道となります。地形的に武庫川の際になるので険しく、道が存在してなかったようです。
宝来橋から宝塚駅方向へ。1902年に初代宝来橋完成。初代ということは江戸時代は徒歩渡りだったか、橋をかけては何度も流されたという話があるので宝来橋という名前ではない橋があったということなのでしょう。
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11/25 14:03
宝来橋から宝塚駅方向へ。1902年に初代宝来橋完成。初代ということは江戸時代は徒歩渡りだったか、橋をかけては何度も流されたという話があるので宝来橋という名前ではない橋があったということなのでしょう。
対岸に渡っての宝来橋。現在の橋はS字にカーブしていますが昔はちょうどこの場所に架かる真っすぐな特徴的な橋でした。
この付近の道筋は完全に消滅しているのですが大体はこの辺りを通っていたように思います。ここからどのように大坂からの有馬道に取りついていたかというと古地図を見る限り安場村、川面村の先で合流になっているので北西へ斜め方向に進んでいたことがわかります。
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11/25 14:15
この付近の道筋は完全に消滅しているのですが大体はこの辺りを通っていたように思います。ここからどのように大坂からの有馬道に取りついていたかというと古地図を見る限り安場村、川面村の先で合流になっているので北西へ斜め方向に進んでいたことがわかります。
装備
| 個人装備 |
ザック(1)
手ぬぐい(3)
日焼け止め(1)
帽子(1)
サングラス(1)
行動食(2)
ペットボトル（500ml）(1)
カメラ(1)
iPhone（充電器含む）(1)
折り畳み傘(1)
ザックカバー(1)
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|---|
感想
西宮道は有馬道の一環で歩いてきました。
街道風情はあるものの住宅街は高級なものが多く
いつもの街道歩きとは一風違った雰囲気がありました。
それでも旧集落内は古い雰囲気が残っていて、
西宮市内の道標には案内板もあり楽しめました。
なお、
今回の街道歩きの記録は
以下のブログでもまとめてみました。
http://borabora.seesaa.net/article/463586316.html
http://borabora.seesaa.net/article/463803101.html
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