猫魔ヶ岳
- GPS
- --:--
- 距離
- 10.6km
- 登り
- 490m
- 下り
- 494m
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
本日は磐梯山のお隣にある猫魔ヶ岳に登ります。
猫魔ヶ岳などというおどろおどろしい名前と、絶好のロケーションに恵まれているにもかかわらず東北百名山の選定から外れてしまった山ということで以前から興味を持っていたのですが、今回登る機会を得られました。
猫魔ヶ岳に登るルートはいくつかありますが、今回は金沢峠から雄国沼の回りを周遊するコースとしました。
マイカー登山では周遊出来るコースって魅力的ですよね。
金沢峠より舗装路から展望台脇の歩道へと進みますが、実はこれは不正解。
この道は雄国沼のほとりへと降りる道で目指している周遊登山道ではありません。
途中まで降りて「どうもこれは違うな」と気付いたのですがまあ、せっかく降りて来たので雄国沼へ行ってみることとしました。
雄国沼のほとりには立派な木道が整備されています。
しかしこれは沼の外縁部の湿地帯を周遊する道で一方通行のループとなっており
どこにも接続していません。
つまり、歩いても元の場所に戻るだけで先へ進むことはできません。
花の時期はいいだろうな、と思わせる湿原の中の木道。
黄金色に輝く今の季節もいいですが、花も見てみたいものです。
金沢峠に戻り、しばらく歩くと分岐があります。
右に行くと麓に降りる林道、左は作業道のようです。
さらにこの二股の道路の間に「遊歩道」と書かれた看板が立ちその後ろに細い一筋の道が続いています。
普通に考えれば、一番登山道っぽい「遊歩道」に進みたくなるところですがどうにもこうにも「遊歩道」が向かう方角が猫魔ヶ岳に向かっていない気がします。
直感で左の作業道に進むことにしました。
作業道はすぐに未舗装になり、奥に進むほどに荒れていきます。
ただ、刈り払いした跡があり、車の轍も刻まれているので人が入っている形跡はあります。
半信半疑でしばらく進むと、後ろから軽トラックがやってきました。
軽トラックを運転していたおじさんがわざわざ車を停めて
「ここらで昨日熊見たから気を付けてな」
と声をかけてくれました。
なんでも、山仕事を終えて帰る途中に、車のすぐ前を横切って行ったのだとか。
ついでなので「猫魔ヶ岳に行くにはこっちで良いのですか」と訪ねるとこっちで良いという返事が返ってきました。
どうやら直感は当たったようです。
熊よけ…なのでしょうか。
軽トラックのおじさんに声をかけられた場所から少し行くと道ばたの木にフライパンとバチが取り付けられていました。
ガンガンとぶっ叩いておきます。
作業道はしだいに車が通るのは厳しいだろ〜というような道へと変わりとある場所を境に車を通すのをあきらめたようで、唐突に人道へ変わります。
これでようやく登山道である証を得たような気がしました。
最初は頼りない細道だった登山道ですが、
厩岳山からの道と合流し山頂へと近づくにつれ、少しずつ確かな道へと変わっていきます。
奥に進むほどに道が立派になるとは、珍しい現象です。
やがて、雄国山方面からの登山道と合流します。
ここまでくれば山頂までは20分くらいでしょうか。
いやはや、文章にするとあっという間な感じですが、手探りで道を探しながら歩いてきたので、ずいぶん時間がかかったような気がします。
合流点から一旦下り、木の階段を登りかえします。
一等三角点が設置されてある場所を過ぎ、少し行くと待望の山頂です。
一気に視界が開け、猪苗代湖や磐梯山、檜原湖などの眺望が一望の下に。
ここまで期待に反してあまり眺望のない山道だったので、この山頂からの大展望には感動しました。
コーヒーを煎れ、クッキーなどをかじりながらこの景色に見入ってしまいました。
あんまり気持ちよかったので、微動だにせずに景色を眺めていましたがあとから登ってきた登山者に「下から見たら微動だにしないからお地蔵さんでもあるのかと思っていたら人だった」と笑われてしまいました。
いやいや、オレンジ色のお地蔵さんなんていないでしょ〜。
…いるのか?
いつまでも眺めていたい素晴らしい景色ですが、適当なところで下山しなければなりません。
今日は盛岡まで帰らなくてはならないので…。
山頂を後にし、途中までは来た道を戻ります。
厩岳山方面と雄国山方面への分岐点まで戻り、今度は雄国沼方面へ進みます。
分岐点のすぐ近くに「猫石」と呼ばれる大きな岩があります。
コレが一説によると化け猫伝説の猫の化身だとかなんだとか。
この猫石からは雄国沼がよく見えます。
猫魔ヶ岳山頂からは雄国沼はあまり見えないので、ここで景色を楽しみます。
猫石を過ぎると道は再び樹林帯の中へ入っていきます。
険しい道ではないのですが、何度か涸れた沢を横切るジメっとした道でこちらも往路と同じく雄国沼の眺望は得られません。
雄国沼の湖面と同じくらいの高さまで下りました。
樹木が生い茂っているので湖面をのぞけるポイントはほんの僅か。
不意に人工物が姿を見せました。
水門が設置されており、築堤も築かれています。
あれ? 雄国沼って人造湖なのか?
気になって後日調べてみると元々は自然のカルデラ湖のようですが、江戸時代に灌漑工事が行われ面積が拡大した模様。
さすがに水門や築堤が江戸時代に作られたわけはありませんがこの湖の景色は100%自然が作ったものではなく、人が長い年月をかけて作り上げていったもののようです。
築堤を歩いていくとまもなく雄国沼休憩舎に着きます。
ここまではあまり人に出会わなかったのですが、休憩舎の周りには大勢のハイカーが思い思いに休憩していました。
休憩舎を過ぎ、あとは出発点の金沢峠に戻るだけ。
幅の広い立派な道ですが、やはりこちらにもあまり人影はありません。
12時ちょうどに金沢峠に戻り、猫魔ヶ岳登山無事終了です。
山頂からの眺望、雄国沼の風景と素晴らしい要素をいくつも持った猫魔ヶ岳ですが今回辿った登山道は一部を除き単調だったり林道だったりで冗長な感じがしました。
別コースの登山道から登れば、また違った印象が残るのかもしれません。
それにしても、なんで東北百名山からはずれちゃったんでしょうね?
十分に選定されるに足る山だと思うのですが…。
磐梯山に近すぎたんでしょうかね〜?
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