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講習/トレーニング
八幡平・岩手山・秋田駒

岩手山

2010年07月19日(月) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
14.3km
登り
1,059m
下り
1,059m
天候 ガスガス
過去天気図(気象庁) 2010年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車 ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)

感想

2010年7月19日、鬼ヶ城から岩手山に登ってきました。

網張のリフトは午前7時からの営業だったので、そのちょっと前に現地入りしました。たしか去年までは夏期の土日祝は5時くらいの早朝営業やってたと思うんですが
どうやら今年からやめたみたいです。(団体向けに特別営業はあるみたいです)

う〜ん、登山リフトとしてはちょっと遅いですよね。
鬼ヶ城コースは時間のかかるコースですし、ピストンするとなると時間的に余裕がない感じ。下りのリフトの運転時間が17時までですから、10時間以内に行って帰ってこなければならない計算です。
う〜ん、歩き慣れていない人には、結構キツイ時間のような…。

本当は8時営業開始だったらしいですが、クレーム続出で1時間繰り上げたようですね。それはそうでしょうねぇ。9時間で山頂往復って言ったら余裕時間ほとんどないですよ。できれば早朝運転復活させて欲しいデスなぁ。
お願い、えろいえらい人!

そんな中で少しでも早く上に上がろうと、営業開始と同時にリフトに乗ります。
山頂駅まで30分。まずはのんびりと景色を眺めながらの一時。
今日は曇りベースで、気温はそこそこ上がる…というような予報天気でした
実際、下界は蒸し暑い無風状態で、下手すると熱中症になるんじゃないかという感じ。

ところが、第三リフトに乗ったあたりから強い風が吹き始め気温がぐんぐん下降して、蒸し暑いどころか肌寒くなってきました。
なんだか雲行きも怪しい感じですが、とりあえず山頂駅です。
7時30分、登山開始です。

まずは網張温泉の元湯が見える展望台に立ち寄ります。
今日は「シュゴー! シュゴー!」という蒸気の上がる音がやけに大きく響いてきます。おお! 今日は元気がいいな! これは温泉お湯も熱そうだ!
(実際、下山後に入浴したらお湯が熱くて白濁も濃かったですが…)

展望台を過ぎると、一面笹原の見晴らしの良い場所に来ます。
ここからは、今日の行程が一望できる…はずなのですが…

…あれ?

…おやぁ?

岩手山はすっかりガスの中に姿を消していました…。
おかしいなぁ…。来る道すがらにはちゃんと見えていたのに…。

ちなみに、本日はいくつかの課題を自分に課しております。
まずは通常装備に加えて、水を3.5リットル積んで荷物を重くしました。
そしてストックの使用は非常時を除き禁止とします。
最近、自分の体力や脚力に伸び悩みを感じているので、これでなにか成果があると良いのですが。

1時間で姥倉分岐に到着しました。
出発時よりもさらに風が強くなり、西側からどんどん雲が運ばれてきています。
う〜ん、前回このコースを辿ったときもガスガスだったのですが、これは今日もか?
姥倉分岐を通過すると、草地の中にお花の姿が多く目に付くようになりました

クルマユリ…かな?
ミネウスユキソウ

もちろん、黒倉山にも立ち寄ります。

考えてみれば黒倉山は初めてですね。
初めて来たときは、まだ立入禁止になってましたし前回の時は体力温存のために巻き道使いましたし。へ〜、こんな感じなんだぁ。

はい! ということで黒倉山山頂です。
今日はこれで2座制覇しました(笑

山頂は北東側に切れ落ちていまして、岩峰に登れば遥か下の方に大地獄谷を見ることができます。この角度で大地獄谷見たことなかったのでなんだか新鮮な気がします。

黒倉山一帯は、現在も火山活動が継続中で、地面から熱気と共に水蒸気が上がってきます。今日は風が強いのでまず心配はありませんが、無風の時には火山性ガスにも気を付けたいところ。

黒倉山から下り、巻き道と合流。さらに切り通し分岐を抜け、尾根伝いに進みます。
登山口から2時間、今日の核心部「鬼ヶ城」へとやってきました。

ここから御神坂コースとの合流部までは岩場の連続となります。
迫力のある岩場の画像をお見せしたいところなのですが、この頃になるとさらにガスが濃くなって、どこを撮っても乳白色ばかり(^^;
眺望は望めそうにありません。

しかし岩場のあちこちに花が咲いていたので、こちらを楽しみながら歩くことができました。せめてもの救いですね。なんにも見えない岩ガレ道を、ただただ歩くなんて苦行以外の何物でもありません。

このコースは、先に進めば進むほど地形が嶮しくなっていくのですが今日はそれに加えて進めば進むほど風が強くなっていきます。時折急に風向きが変わったりすると、足場も悪いためよろけたりします。なんとなく危険な臭いがし始めました…。

火口壁を駆け上がってきた風とガスが勢い良く吹き上がっています。
静止画ではなかなか伝わらないと思うのですが…。
風、というよりはこれは爆風ですね。
さて、ヘロヘロ隊は無事にこの難所を通過できるのでしょうか?

いよいよ鬼ヶ城核心部です。
ガスのため見通しが利かず、画面見た限りでは「どこに道が?」という感じですが
岩を乗り越えたり、回り込んだりするとちゃんと道はあります。

最大の難所はこの岩ですかね〜。
この岩を乗り越えていかなければなりません。
ルートとしては右肩部分に岩の亀裂があるのですが、そこを越えていきます。

幸いな事に?今日はガスのせいでまったく高度感を感じないので高さに足がすくむという事はないのですが、やはり一番気を付けなくてはならないのは、時折吹き付ける突風です。バランスを崩すのが一番恐ろしい!
冷静沈着に! 慎重に越えていきましょう!

この岩場を越えると一息つくことができます。ほんのわずかな区間ですが…。
砂礫帯の中に花が咲いていて気持ちをなごませてくれます。
こんな爆風の中で必死になって咲いています。
健気ですね。

しかし写真を撮っていられたのもここまで!
ここから先は普通に立っていられないほどの風の強さとなり、正直、多少命の危険を感じたとか感じなかったとか…。

這うように…というのは大げさですが、突風に煽られて転ぶのが怖かったので、とにかく体勢を低くしてジリジリと先へ進むことになりました。
尾根筋を抜けて、御神坂からの道と合流したときはホッとしました。

11時に9合目の不動平に着きましたが、ご覧の通りの濃いガスでなんにも見えません…。鬼ヶ城ほどでないにしても、ここでも強風が吹き荒れ、とてもじゃないけれども山頂を目指そうという気になれません。
行けば絶対に罰ゲーム状態になるのが目に見えてますからね〜(^^;

…というわけで、残念ながら下山の途に着きます。
本当は岩嶺歩きの下り道の練習もしたかったので、鬼ヶ城をピストンの予定だったのですが、さすがにあの強風吹き荒れる稜線に戻る気はせず、お花畑コースを下ることにしました。それでも、そうとうな風が吹いていて指先がかじかんできます。

樹林帯に入ると風は一段落。
周囲を眺める余裕も出てきます。
稜線とはまったく違った種類の花が咲いていました。

鬼ヶ城の方向を見上げてみると、やはり濃いガスに包まれたままです。
時折、ゴオオオオ!という風が唸る音が聞こえてきます。
やっぱり行かなくて正解でした。

お花畑の分岐点から大地獄分岐の中間付近、登山道が崩壊していました。
土石流か何か起きたのでしょうか? 付近の沢がガラガラに荒れていました。
崩壊面にまったく草が着いていないところを見ると、結構最近崩れたんでしょうか?
ここ数年、ゲリラ豪雨とか言って短時間に多量の雨が降ることが多いですからね〜。

大地獄分岐までやってきました。
ここから下っていけば七滝コースになります。
今日はやまめさんが七滝コースから登ると言っていたので、このあたりにいないかな〜ときょろきょろしてみたのですが、そうそう都合良く出会うはずもなく…。

このあたりから、いよいよ空の様子が怪しくなってきました。
切通し分岐に登り返せば、あとは往路と同じ道のりとなります。
体力が許す限り大急ぎでリフト乗り場に向かいます。
こういう時の下山路って長く感じますよね(^^;

2時くらいになんとかリフト乗り場にたどり着きました。
リフトに乗った瞬間に雨がパラパラっと落ちてきました。
ここで降られたら、下までの30分間我慢大会だ〜とおののきましたが日頃の行いが良いのか、なんとか下まで保ってくれました。

…というわけで、色々あった岩手山鬼ヶ城コースでしたが、無事に下山してきました。岩嶺歩きの練習や歩き方の改善など、色々と得るモノが多かった山行でした。
核心部の強風がちょっと怖かったですけどね(^^;

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