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Yamareco

記録ID: 1742105
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無雪期ピークハント/縦走
栗駒・早池峰

石上山

2010年05月29日(土) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
5.1km
登り
578m
下り
578m
天候 曇りのち雨
過去天気図(気象庁) 2010年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車

感想

2010年5月29日。この日は遠野にある石上山へ行ってきました。
薄曇りの盛岡を出発し、国道396号を南下すること1時間半。
なんだかどんどん空模様が怪しくなっていきます。

石上山への最終アプローチは、綾織郵便局が目印。
ここの道を山側に入っていくと、やがて「石上山登山口」「登山専用駐車場」という大きく立派な看板が現れます。
同じく遠野三山に数えられている六角牛山よりも分かりやすい登山口です。

で、登山口に着いたものの、天気はどんより…
今にも雨が降ってきそうです…って言うか、霧雨はすでに降っています。

まったく根性無しのヘロヘロ隊の事、いつもならば「撤退!」となるハズだったんですが意外にもツートンがやる気を出していて「せっかくだから行こう!」ということに。なんでしょうか、山の神様がツートンを呼んだんでしょうか?
…それとも、前の日の飲み会での暴飲暴食を、早いうちに精算しておきたかったのでしょうか?(笑

踏ん切りをつけてしまえば、私も俄然やる気がでてきて、いそいそと身支度をし出発します。時刻は11時…。ちょっと登山するぞ〜という時間ではないですね(^^;

登山口付近から石上山を眺めます。
うーん、濃いガスに覆われてまったく見えません。
天気は午後から回復予定ですが、はたしてどうなる事やら…。

しばらく行くと婆石という石があります。
神の怒りに触れた女性が石に姿を変えられた…のがコレですっけか?
昔の人は想像力豊かですよね〜。
私には、この石から女性を連想することは不可能であります。

二つ目の鳥居をくぐり、どんどん進んでいくと杉の美林の中に続く一本道になります。最近では、これほど綺麗に整えられた山林を見ることがめったに無くなってきました。杉の足下の新緑達も光り輝いているように見え、思わず写真を撮りました。

沢のそばなど、水が豊富な場所を中心に花々が咲き競っていました。
花に目を奪われ、ドボンしないように注意が必要です(笑

水場に到着です。
なんかもののけ姫でも出てきそうな雰囲気…

登山口から50分ほどで、馬止めに到着です。
籠堂小屋という避難小屋があります。
薄暗いのでハッキリ言ってちょっと不気味です(^^;

ここまでは比較的なだらかな山道でしたが、一気に急坂の連続になります。
そして今まで小康状態だった雨が、いよいよ本降りになってきました。
天気回復どころじゃありません(^^; いや〜、厳しくなってきたぞぉ…。

いよいよ傾斜がきつくなってきて、ストックが邪魔になってきました。
刀納の岩で、刀ならぬストックをしまい込み、さらに傾斜に挑みます。

中之堂直下に最初の鎖場があります。
これくらいの鎖場、今までも通ったことが無いわけではないのですが、こんな本降りの雨に濡れた鎖場は初めての事で緊張が走ります。
正直、最初に何度か足を滑らせ、撤退も考えたくらいです。

なんとか濡れた足場をいなすコツをつかみ、鎖場を乗り切ると中之堂に到着です。
周囲は乳白色のガスに包まれ、眺望はゼロ。ほぼ無風だったので、お堂の屋根から地面に落ちる水音だけがやたらと大きく響きます。

中之堂のすぐ先には鎖ハシゴがあります。
この鎖ハシゴ、地面にすっかりくっついているので足をかけるのにコツが要ります。
石上山最大の難所と言っていいのではないでしょうか。

この悪天のこと、私は当然迂回路を行く気でいたのですが、いつもこういう場所を怖がるツートンが、なぜか今日に限って「私は鎖ハシゴで行ってみる〜」とするすると登っていってしまいました。

ほんと、今日のツートンは山の神様に呼ばれているとしか思えません…。
結局、足の大きな私は、鎖に足をかけるのが難儀だろうと言うことで迂回路を経由して先に進みました。

ただまぁ…この迂回路も一筋縄ではいかないですね…。
晴れた日なら大丈夫なのでしょうが、濡れた状態では怖いのなんの…。

普通、鉄ハシゴというとしっかり固定されているイメージがあるかと思うのですが
石上山の鉄ハシゴはひと味違います。
要所要所しか固定されていないので、ガチャガチャと動くのです。
さすが修験の山、楽に登らせてくれる気は無いようです。

12時35分、アンドロメダ岩に到着しました。
ガイドブックなどでは、ここが一応の山頂となっています。
いや〜、後半は厳しかった〜。

地図で確認すると、中之堂と山頂は目と鼻の先なのですが私の感覚では、中之堂が中間地点くらいだったような気さえします。
それくらい、濡れた岩場と鎖場には神経をすり減らされました。

苦労して登った山頂ですが、当然の事ながら視界はゼロ。
雨が弱まって、風がまったく無いのが救いではありましたが…。

私が持っているガイドブックには、ここから先、三角点までの道のりは藪こぎで、眺望も期待できない…とありますが、近年整備されしっかりとした道がつけられていました。眺望は拝めませんでしたが、三角点だけは拝んで帰ることにします。

灌木や笹が生い茂っているので、あまり高度感は感じませんが人の肩幅くらいの痩せ尾根の両側は、ストンと切れ落ちています。下から見たなだらかな山容からは、こんな急峻な地形を持った山とはなかなか想像できません。

アンドロメダ岩から15分。三角点山頂に到着しました。
ガイドブックでは片道30の藪こぎとの事だったので、半分の時間で到達することができました。いやはや、整備された道ってありがたいですね。

三角点の周囲も綺麗に整備され、晴れていれば眺望も期待できたのかもしれません。
しかしこの日は完全に無風で、待ってもガスが晴れるのは望み薄だったので
行動食を食べてすぐに下山の途に着きました。

登っているときから半ば予想はついていましたが、下山も大変でした。
雨に濡れた鎖場・岩場は、緊張しながらもなんとか無事に通過しましたが、ぬかるんだ道に足を取られ、幾度と無くスリップ、そして三回も転倒してしまいました

スリップしても、普段ならめったに転倒することはないのですが両足同時にスリップすると為す術がないですね…。いい勉強になりました。

眺望はまったく無し、転びまくって全身ドロドロ…というなかなか大変な登山となってしまいましたが雨の中の行動、そして歩き方…たくさんの課題が見つかって意義深い山行となりました。

正直、今は味わった恐怖の感覚が強くて、しばらく再訪する気にはなれそうにもありませんが、もし、次に行く機会が有れば、ピーカンの日に登るぞ、と心に誓いました(笑

というわけで、ヘロヘロ隊としては珍しい雨中登山、これにてお終い、お終い〜。
やっぱり、山は晴れた日がいいなぁ(笑

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