大明神山


- GPS
- --:--
- 距離
- 5.6km
- 登り
- 436m
- 下り
- 426m
コースタイム
- 山行
- 4:11
- 休憩
- 2:47
- 合計
- 6:58
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
先週に引き続き、好天に恵まれた週末の3月9日。
場所は相模原市緑区にある大明神展望台。
先々週、同じ相模湖畔にあるプレシャーフォレストに出掛けた際、この辺りの展望地をチェックし移動候補地に挙げた。
この展望台は石老山尾根沿いにある標高557m程にある。
眼下に相模湖を見下ろし、高尾〜陣馬山縦走路越しに都心部も望めるという。天候がよいと富士山も窺えるとか。
移動運用地としてはあまり知られていないようなので興味深い。
常置場所最寄り駅から午前7時半頃出発すれば、午前11時前には着けそうだった。
ただ、この展望台までアクセスするルートは石老山から下る経由地として紹介されている例が殆んど。
直接赴くとなると逆方向なのでアプローチの場所等が微妙に解らない。
サイトで調べてみたがこれといったルート例が出てこないので、準備としては中途半端に。
それが、今回アクシデントの元になってしまった(詳しくは後述)。
ホリデー快速「富士山」号で相模湖駅へ
交通手段は相模湖駅までJR中央線を使う。
事前に調べると、ホリデー快速「富士山」号がダイヤ改正で3月10日に廃止されることを知る。
これは新宿から大月経由富士急線河口湖駅まで乗り入れている週末限定の快速電車。
一日上下2本が運用されて自由席には乗車券のみで利用出来るので高尾方面に移動運用する際には大変重宝した。
しかし3月10日以降は全席特急指定席オンリーの便に統合されてしまうようだ。
せっかくなのでこの快速電車を始発新宿駅から利用することにする。
当日、7時半頃、新宿駅11番線に到着。
すでに自由席のドア付近には行列も。鉄道ファンらしき人もちらほら。中高生ふうで年齢層が若いのが意外な印象。
暫くするとホリデー快速「富士山」号が入線。
以前は国鉄時代の特急型が使われていて、ヘッドマークもあったが、今日使われている車種は電光掲示で趣がないのが残念。
0814JST、新宿出発。
車内は通勤時間並みの混雑。やはり外国人が目立つ。
新宿を出ると次の停車駅は立川。立川でも相当数の利用者が乗り込んできて、更に混雑が増す。
多摩川を渡る鉄橋からは富士山も望め、天候は申し分なし。
0909JST、相模湖駅着。
アクセスルートを間違える
駅近くの店で昼食用の食料を調達。
0935JST、「三ヶ木」バス出発。このバスもほぼ満員。殆んどはプレシャーフォレスト行楽目的のようだ。
0943JST、「プレシャーフォレスト前」バス停着。
道路を渡ってプレシャーフォレストの入場ゲート反対側向かいの舗装道路県道517号線を進む。
神社の鳥居が目印になる。
途中「渡し舟」の看板通過。
もう少し行けば、展望台までの通過点であるキャンプ場に達するはず。
しかし、その入り口に気がつかず、そのまま517号線を進んでしまったのがアクシデントの始まり。
1012JST、別の「大明神展望台入り口」に至る。
当然この標識に従えば、このまま上っていけば展望台まで行けるはずと考えたので、本来のルートではないとしても大丈夫だろうと進んでいく。
暫く登って送電線を潜り、振り返ると眼下に相模湖畔が広がっている。
ところが急斜面の途中で様子がおかしい事に気がつく。
階段も消え、ルートらしき踏み跡も不明瞭になっているのだ。
10kg近い荷物を背負っていたのでバランスをとるのも難しい位の斜面。
その上、棘のある植物があって、思わず掴んでしまい吃驚する。
これはどうにかせねば・・。
とにかく直近のピークまでは何とか這い上がった。
謎の朽ちた木片と石標
1036JST、やっとの思いで名称不明なピークに至る。
足が攣りかけたので暫く休憩。
朽ちた木材構造物と石標識があった。
今は採用されていない昔の缶飲料プルトップが落ちていたので、誰かが訪れたとしても相当前。
朽ちかけた木片が何かは解らない。ベンチか東屋の痕だろうか。
標識には「内」と読める漢字が。しかしそれ以外の部分は不明瞭。
この標識自体も相当古く、明治時代以前のものかも知れぬ。
とにかく、現在位置を確認しなければならない。
持参したスマホでグーグルマップを起動。
少なくともこの場所から展望台に至る道は表示されず。
では、あの「大明神展望台入り口」標識は何だったのだ?
送電線保守や林業関係者用だったのだろうか?
とにかくこの場所から正規ルートに戻らねばならない。
だが一旦引き返すとなると相当な時間ロスになるし、あの茨のような植物が茂る急斜面を下るのは厄介だ。
マップで調べるとここから南に暫く行けば正規ルートの経由するキャンプ場トイレの裏に出られるはず。
距離も僅かだ。
手持ちのコンパスを取り出して方角を確認。幸いそちらの方向は尾根伝いで道がなくても進めそうだ。
呼吸を整え、キャンプ場方向へと歩き出す。
急斜面の彷徨
尾根の所々に野生動物の糞が。鹿だろうか?
先ほどの標識と似た石柱もいくつか見つける。
暫く行くと30度以上ありそうな急斜面。
正規ルートへはこの斜面を下らなければならない。
急斜面といっても岩場ではなく、落ち葉の積もった腐葉土の斜面。
とはいえ、とても立っていられない角度。落ち葉と一緒に滑り落ちるように降下。
もしルートが間違っていたら再びここを這い上がらねばならないと考えると憂鬱になる。
だが、なかなかキャンプ場のトイレを見つけられず、不安が募ってくる。
下からは沢の音。
道迷いした場合の鉄則として「絶対下るな」というのがある。
沢に出てしまい、崖から転落というケースもあるのでこの状況はまずい。
今回はグーグルマップで現在位置を掌握しているので、厳密には「道迷い」ではないが、道のない場所に立ち入ってしまったことは確か。
改めてグーグルマップをチェック。若干方角を間違っていたことに気がつく。
微調整して急斜面を滑りつつ喘ぎながら横断。
もし、脱出ルートが正しかったとしても、今居る斜面と正規ルートの間に沢があったら、結局は引き返さねばならない。
焦りが高まる。移動運用どころではない。
と、下を見るとトイレらしき建物の屋根とアスファルトの道が見えた。
幸い、間に沢はない。直接降りられそうだ。
落ち葉と一緒に滑り落ちつつも、やっと正規ルートに脱出出来た。
改めて展望台へ
時刻は1105JST。
約、50分間、彷徨していた計算になる。
正規ルートの入り口を見逃していなかったら、今頃もう展望台に着いていたかも知れない。
重い移動機材を背負いつつ貴重な時間と体力を消耗してしまい、かなりのダメージ。
移動運用目的のハイクでここまで迷った経験は初めてか。
幸い、天気も良くGPSで現在位置も確認出来て事なきを得たが、悪天候だったりスマホが電池切れだったらと思うとぞっとする。
トイレ前で暫く休憩。
気分を取り直し、展望台に歩みだすも、体力を消耗してしまい、ペース上がらず。
1114JST、アスファルト道から岩場の登山道へ。
石老山周辺はは巨岩が特徴らしく、苔生した岩が幻想的。
ただ、沢と登山道の差が紛らわしく、迷いそうになる。
石老山方面から時計回りで下りているハイカーを頼りにルートを確認。自分のようなプレシャーフォレストから登る人はまったく見かけなかった。
道標も少なく、他の奥多摩ハイキングコース等と比べ、不案内。
危なそうな箇所もいくつか通る。
やっと暗い岩場を抜けて明るい尾根伝いの道へ。
1224JST 、バス停から2時間41分かかってやっと目的地の大明神展望台着。
移動地変更、大明神山山頂へ
ところがである。
その展望台ではドローン運用の人がすでに陣取っていた。
展望台は、他にハイカーがたくさん休憩中。
風景写真だけ撮って退散することにする。
幸い、此処から尾根沿いに0.2Km離れた場所に大明神山山頂があるのでそちらに移る事にした。
1247JST、大明神山山頂到着。標高551m。展望台と然程変わらず。南東方向に石老山と思しき山塊も覗える。
まだ春先なので木の枝越しに高尾山方面が覗えるが、葉が生い茂ったら何も見えなくなる事は想像に難くない。
陽が長くなったとはいえ、15時を過ぎると山道は暗く、人も居なくなる。
1518JST、大明神山山頂撤収。
下山
1530JST、再び大明神山展望台を経由。この時間帯はもう誰も居ない。ドローン運用者の姿もない。
駅からのバスが通る相模湖大橋の上のほうには中央高速道路。更に上を見ると高尾山から続く縦走路。小仏峠から景信山が望める。
この下を小仏トンネルが潜っている。
77.5MHzに合わせると八王子FMが受信出来る。
お馴染み「8Fサタデー」という生番組。
1535JST、これをBGMに往路と同じ道を下山開始。
もう薄暗くなった岩の道は注意を要す。
他のハイカーにも出会わぬまま、黙々と下山。
16時10分頃、彷徨って脱出したトイレ前を通過。
その先にキャンプ場ゲート。車両止めの柵があるので事前に周知していないと通行不可と錯覚する恐れあり。
1620JST、往路で見落としたキャンプ場入り口ゲートまで降りてくる。
ここも柵が閉まっており、解り辛い。
道標も小さく、古くて不明瞭。これだと近づかないと正規ルートの入り口とは解らない。
もっと大きく掲げるべきと思われる。
これが大して問題にならないのはハイカーの大多数が石老山経由で降りるルートとして通過するだけなので、入り口として認識する必要がないからなのだろう。
ゲートを後にし、県道517号をバス停に向かって下ると、正面にプレシャーフォレストの観覧車とリフトが覗える。西に傾いた日差しを反射して輝いている。
場内アナウンスも移動中、ずっと聞こえていた。
1641JST、プレシャーフォレストバス停前にやっと到着。復路は1時間28分かかった。
17時5分のバスが数分遅れで到着。プレシャーフォレスト帰りの家族連れ等で満員。
バスの車窓から展望台より見下ろした橋とトンネルが夕日に赤く染まる風景が流れる。
1721JST、JR相模原駅着。
駅の待合室で、朝、売店で買ったおにぎりでチャージ。
結局道中何も食べていなかった。その時間すらなかったのだ。
今回は往路ルート間違えて、移動運用前に大幅な時間、体力ロスしてしまい、無線の時間を余り設けられなかった。
それにしてもあの県道517号線沿いにあった正規ルートとは別の「大明神展望台入り口」は何だったのだろう?
家に帰って「ヤマレコ」等で調べてみたものの、その辺りのルートも踏み跡もなし。
今の時点では謎である。
今回の反省点。
1.ルートは確認のうえにも確認。思い込みは禁物。
2.GPS機能のあるスマホ等、コンパスは必須アイテム。今回その必要性を痛感。
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