京都北山大原の里を行く《小出石〜ナッチョ〜貴船口》
- GPS
- 08:59
- 距離
- 24.2km
- 登り
- 1,406m
- 下り
- 1,478m
コースタイム
天候 | 曇り時々雨・霙 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
・京都バス(朽木行)7:45出町柳駅〜8:20小出石バス停 |
写真
感想
今日は春時雨に濡れながら京都左京区の大原の里山を歩いてきました。
大原には昔の里の風景を残し、日本昔話を思わせる日本人の郷愁を感じさせる自然豊かな過疎の集落が残っています。
今日のコースは大原の小出石集落を出発し百川や芹生の集落を通過し、最終地点の叡山鉄道貴船口駅までの長い行程です。
その集落の間には峠があり林道、沢道、尾根道、古道で繋がれています。
沢道や尾根道の途中に「大原の里10名山のナッチョ」の山頂がある。
京阪出町柳駅を出発し大原小出石のバス停に降りる。
今日は雨のため他の登山者の姿はない。
ひっそりと佇む小出石の集落を行くと、一人の村人発見。
「今年の積雪は異常なほど少ない、毎年少なくなっている」と言う。
地球温暖化による異常現象なのか。
集落を抜けると三谷林道の入口だ。
この林道は現在使われていないようで通行止めになっているが、「大原の里10名山ナッチョ(813m)」登山口の立派な標示板が付いている。
広い荒れた林道を暫く歩くと林道終点。
ここから先が細い本来の登山道になる。雨が上がったので雨具を脱ぎ、再び登山準備を整える。
登山道は踏み跡が無くザレ場の斜面や急坂の沢歩きが連続する。
雨に濡れた岩は滑り易く、幾つもの沢が左右から流れ込んでいるので慎重に道を確認しながら上り詰める。
源頭部から尾根に取り付き、最後のジグザグの急坂を登り切るとミタニ峠だ。峠に立つと冷たい北風に身震い、急いで重ね着をする。
ここから 鴨川流域と安曇川流域との分水嶺をナッチョまでの稜線を歩く。植林と自然林の境界に張られた鹿の防護ネット越しを、緩やかにアップダウンを繰り返しながらナッチョの山頂まで続いている。
昼前にナッチョの山頂に到着する。
山頂には「天ヶ森812.6m」と「ナッチョ813m」の2つの山頂標示板がある。何故ナッチョと呼ばれるのか疑問が湧く。
「ナッチョ」の語源は年貢等を納める「納所」であると書いてあるが定説でもない。地元の人は「ナッチョ」と呼ぶようだ。
山頂からは厚い雲の下に微かに琵琶湖を見ることができる。
山頂で記念写真を撮ると早速、百井の集落に向けて尾根道をひたすら下る。
「百井」は標高約600mの高原にある集落です。周囲に拡がる田園の畦道には沢山の薄緑色のフキノトウが土を破り芽吹いています。今が旬の山菜採りを暫し楽しみました。集落を通ると「百井小学校分校跡」や廃屋もみられます。ちなみに百井や小出石などの集落にあった小学校等は過疎化により大原にある京都大原学院に小中一貫校として併合されました。
集落の外れに「百井青少年村キャンプ場」やお店もあります。もう少し暖かくなると自然豊かな静かな里も活気を取り戻すかも知れません。
神社の石段下で短い昼食をとり花背峠に向かいます。
百井青少年村キャンプ場横から花背方向に林道を進みます。林道が幾つも左右に伸び複雑で間違い易いが大見尾根の和佐谷峠を目指す。雨で泥濘いる急坂の谷道をひたすら登る。前方が明るくなると広いに大見尾根に合流する。右に行けば「滝谷山」、左に進めば「花背峠」だ。
左の花背峠に向かう。途中の琵琶湖展望台や杉峠周辺からは琵琶湖や比良の山脈を展望できる。そして広い車道との突き当たりが花背峠だ。
「花背峠」を右折し暫く車道を歩くと「旧道別れ」のバス停に到着する。ここが古道別れの分岐で左折して林道を「旧花背峠」に向かう。
峠は北山杉に囲まれ薄暗く小さな祠が安置されている。峠に佇むと昔の行き交う人々の面影や息遣いが聞こえてくるようだ。
霙混じりの雨が降り出す。寒さを逃れるように京見坂を芹生の集落へ急いで下る。
「芹生」の集落は百井川沿いに寄せ合うように並んでいる。谷は狭く薄暗く雨に濡れ冷たく光っている。人影は感じられない水の豊かな過疎の集落だ。
芹生の集落から芹生峠を越え、奥貴船を通過し最終点の叡山電鉄貴船口駅までの道程は長く、舗装道路は脚に堪える道だ。登山靴からスポーツシューズに履き替える。トレランの経験者はここから走りながら先行する。今日は健脚揃いで予定時間内で最後まで歩くことができました。
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