会津磐梯山 縦走・表磐梯→裏磐梯
- GPS
- 06:30
- 距離
- 13.2km
- 登り
- 1,210m
- 下り
- 1,066m
コースタイム
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所等は特になし。 |
写真
感想
福島にいるなら、やはり会津磐梯山に登らないとダメでしょということで、満を持して登る。(そんな偉そうなものではなく、登りのキツそうな山だと思いこんで後回しにしていただけだが)
磐越西線や磐越道から見ると実に惚れ惚れとするシルエットの磐梯山。それが裏磐梯から見ると、これが同じ山なのかと思うような荒々しさ。明治の大噴火で山の3分の1ほども吹っ飛ばし、下流の村に大災害をもたらし、かつ数々の堰止湖を作った。猪苗代湖から望む優雅な表の姿と、桧原湖辺りから望む荒々しい裏の姿、この二面性ある山を縦走すると両方が見えそうだった。
表側・猪苗代登山口からは雲のため磐梯山山頂が見えなかった。最初はスキー場の道をひたすら登っていくが、はなからペースが早めで大汗をかいてしまった。
一合目の天の庭まで来ると、風が吹き抜けていて心地良かった。ここからの猪苗代湖の眺めに、早くも魅かれてしまった。喧噪を何も感じず、風は心地よく日は穏やか、文字通り天の庭にいる気分だった。
二合目の赤埴山は多少岩場となっている。ここへ登ると磐梯山がぐっと近寄ってきた感じがする。
独立峰の火山ゆえに一方的な登りになるかと思ったが、その先は沼ノ平という、文字通り数々の沼がある平地に出る。火山の中腹にこうした平地があるのは意外な気がした(しかし一切経山の浄土平や鎌沼も似ているか)。池に通じる道がないのは残念。道がぬかるんでいたが、この平のたたずまいは大変良かった。
三合目の天狗岩の辺りは、磐梯山ともう一つのピークである櫛ヶ峰を結ぶ稜線にあたる。ここまで来ると裏磐梯の方も見渡せて、表とは全く異なる表情を見ることになる。緑に覆われた表から、岩と砂の世界とでもいえばいいのか。明治の大噴火の火口跡である銅沼(あかぬま)が何とも言えない実に妖しい色の水をたたえている。
この辺りから道をターンして、頂上に向かってぐっと登っていく。四合目の弘法清水を過ぎると、そこからは一気に頂上までのややきつい登りだ。
磐梯山の頂上は火口部とは異なるため、コンパクトにまとまったスペースだ。そして独立した火山であるため、視界が360°開けている。この日は雲はあったものの視界は効いていたので、そのパノラマを楽しんだ。
まずは南にある猪苗代湖、全国で4番目の広さがあるこの湖のすべてが眼下に収まる快感。8月に人の少ない南東の浜で泳いだことを思い出した。その西側には会津盆地と会津若松の街が広がる。
西には猫魔ヶ岳(山陰になってみえないが雄国沼がその先に)、うっすらと飯豊山。
そして北には裏磐梯の湖沼群と吾妻連峰が手に取るように見える。東を見ると安達太良山塊が望め、沼ノ平の火口跡も確認できる。晴れていると、太陽の移動とともに変わる景色を眺めていて飽きることがない。
裏磐梯側への下山は西側のルートを通った。東側の方がより野趣あふれるルートのようだが、西側の方が銅沼のすぐ脇を通る。高度を下げていくと、爆発によって山塊が抉り取られるように無くなったさまが横から見えてよくわかる。火口跡である銅沼に着くとほとんど誰もおらず、静寂の先に異様な山容を見せる磐梯山と櫛ヶ峰とのセットで見ていると、凄みを感じる。銅沼の辺りでは今なお噴煙が出ていて何やらきな臭く、それもまた異様さを際立たせている気がする。
そこから先はバスに乗り遅れるといけないので、走るようにしてひたすら下っていった。
(2012年6月 記)
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