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記録ID: 1991000
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沢登り
京都・北摂

【京都北山】八ヶ峰・権現谷(予想外の大滝出現)

2019年08月25日(日) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
4.2km
登り
440m
下り
426m

コースタイム

日帰り
山行
3:00
休憩
0:00
合計
3:00
13:30
20
権現谷出合
13:50
13:50
20
小滝
14:10
14:10
20
雄滝
14:30
14:30
30
女滝の上の大滝
15:00
15:00
40
稜線
15:40
15:40
50
知井坂(峠)
16:30
八ヶ峰登山口
入山開始時刻が遅いのは,実はこの日の午前中は別の沢(ハエタテ谷からオークラの尾)に登っており,この沢は2本目のため。
天候 晴れ時々曇り
過去天気図(気象庁) 2019年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
・八ヶ峰登山口の駐車スペースに駐車(詰めれば4,5台は停められそう)
コース状況/
危険箇所等
・権現谷へは,八ヶ峰登山口の前の橋の手前に「小滝遊歩道」という大きな看板が立っているため,そこから踏み跡を辿ります(最初は民家の裏庭のようなところを通ります。)。
・小滝までの道は「遊歩道」と書いてある割にはあまり整備されていないようで,薄い踏み跡が続いている程度でわかりにくいです。
・小滝は標高380m二俣の右俣に50mほど入ったところ,雄滝・女滝は同二俣の左股を400mほど進んだあたり(谷が西に曲がって等高線が混んでいるところ)にあります。この3つの滝のほかは平流で,悪場はありません。
・女滝は概ね斜滝でホールドも豊富なので,多くの区間で滝身が登れます(フリクションは悪いので注意)。無理な場合は左岸側が巻けます。上部に行くほど壁が立ってくるので滑落注意。
・雄滝は今回は見るだけに止めたため詳しいルートは分かりませんが,巻きは簡単にできそうです。
権現谷の序盤は植林の中の荒れた小川という感じで,あまりテンションが上がらない。
2019年08月25日 13:35撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
8/25 13:35
権現谷の序盤は植林の中の荒れた小川という感じで,あまりテンションが上がらない。
小滝に到着(大きな看板あり)。標高380m二俣の右俣を少し入ったところにある。20mほどの斜滝で,小滝という名前の割にはなかなか立派である。
2019年08月25日 13:49撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
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8/25 13:49
小滝に到着(大きな看板あり)。標高380m二俣の右俣を少し入ったところにある。20mほどの斜滝で,小滝という名前の割にはなかなか立派である。
小滝のある右俣からバックして左俣に入る。ここから先は踏み跡も看板もなくなり,沢登りの世界となる(と言っても平流だが…)。少し進むとあたりは自然林に包まれ始め,渓相も急に生き生きとしてくる。
2019年08月25日 13:59撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
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8/25 13:59
小滝のある右俣からバックして左俣に入る。ここから先は踏み跡も看板もなくなり,沢登りの世界となる(と言っても平流だが…)。少し進むとあたりは自然林に包まれ始め,渓相も急に生き生きとしてくる。
小さなナメ滝の連続を越えていくと,奥に大きな滝の気配が。
2019年08月25日 14:02撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
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8/25 14:02
小さなナメ滝の連続を越えていくと,奥に大きな滝の気配が。
雄滝。全段合わせれば50mくらいはあるだろうか。末広がりの堂々とした滝。
この雄滝がこの界隈で最大級の滝と言われており,ネット等の記述でも,この谷のもう一つの滝である女滝は,脇役として言及されるくらいの場合が多い。今回も,当初は,女滝はチラ見するだけにして,この雄滝を巻いて本流を進むつもりでいた。しかし,そうはならなかった…
2019年08月25日 14:24撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
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8/25 14:24
雄滝。全段合わせれば50mくらいはあるだろうか。末広がりの堂々とした滝。
この雄滝がこの界隈で最大級の滝と言われており,ネット等の記述でも,この谷のもう一つの滝である女滝は,脇役として言及されるくらいの場合が多い。今回も,当初は,女滝はチラ見するだけにして,この雄滝を巻いて本流を進むつもりでいた。しかし,そうはならなかった…
さて,女滝を一応見に行くか。雄滝から少しだけ戻ると,左岸から小さな谷が入っており,その奥に細い斜滝が2段ほど見える。あれが女滝か。確かに目立たない滝だ。
2019年08月25日 14:03撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
8/25 14:03
さて,女滝を一応見に行くか。雄滝から少しだけ戻ると,左岸から小さな谷が入っており,その奥に細い斜滝が2段ほど見える。あれが女滝か。確かに目立たない滝だ。
せっかくなので,女滝を少しだけ登ってみることにした。斜滝で,ホールドもあるので,滝身をシャワークライミングできる。
2019年08月25日 14:04撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
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8/25 14:04
せっかくなので,女滝を少しだけ登ってみることにした。斜滝で,ホールドもあるので,滝身をシャワークライミングできる。
あれ,上にまだ滝が続いてる…とりあえず直登。
2019年08月25日 14:04撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
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8/25 14:04
あれ,上にまだ滝が続いてる…とりあえず直登。
その上もまた滝だ!思わぬ連瀑の出現に,ちょっと覗いてみるだけのつもりだったことはすっかり忘れて,嬉々として登っていく。
2019年08月25日 14:06撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
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8/25 14:06
その上もまた滝だ!思わぬ連瀑の出現に,ちょっと覗いてみるだけのつもりだったことはすっかり忘れて,嬉々として登っていく。
また滝!
登っても登っても,ほとんど途切れることなく滝が続いている。沢自体が滝でできているかのようだ。
2019年08月25日 14:09撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
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8/25 14:09
また滝!
登っても登っても,ほとんど途切れることなく滝が続いている。沢自体が滝でできているかのようだ。
まだまだ上に滝が見える!シャワーを浴びながら次々に現れる滝を登り続けていく。
標高にして50m以上は登り続けただろうか。すると…
2019年08月25日 14:11撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
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8/25 14:11
まだまだ上に滝が見える!シャワーを浴びながら次々に現れる滝を登り続けていく。
標高にして50m以上は登り続けただろうか。すると…
視界が開け,ひときわ大きな多段の滝が現れた。
水量が少ないので迫力には欠けるが,驚いたのはその高さ。優に50mは越えている。少なくとも先ほど見た雄滝より大きい。脇役扱いの女滝の上にこんなに大きな滝が隠れていたとは,驚きだ。
2019年08月25日 14:22撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
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8/25 14:22
視界が開け,ひときわ大きな多段の滝が現れた。
水量が少ないので迫力には欠けるが,驚いたのはその高さ。優に50mは越えている。少なくとも先ほど見た雄滝より大きい。脇役扱いの女滝の上にこんなに大きな滝が隠れていたとは,驚きだ。
傾斜は強すぎず,ほどよくホールドもあるので,これは登らぬ手はない。3段目くらいまでは快適に滝身を直登。途中で少し登りにくい箇所があったため,右手の斜面に逃げて岩混じりのブッシュをよじ登っていく。
2019年08月25日 14:39撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
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8/25 14:39
傾斜は強すぎず,ほどよくホールドもあるので,これは登らぬ手はない。3段目くらいまでは快適に滝身を直登。途中で少し登りにくい箇所があったため,右手の斜面に逃げて岩混じりのブッシュをよじ登っていく。
途中で下をのぞき込んだところ。さすがに高度感がある。
2019年08月25日 14:47撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
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8/25 14:47
途中で下をのぞき込んだところ。さすがに高度感がある。
落ち口と思った箇所まで巻き上がると,その上にもまだ滝があった。ここはシャワークライミングで締めくくらせていただく。
2019年08月25日 14:48撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
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8/25 14:48
落ち口と思った箇所まで巻き上がると,その上にもまだ滝があった。ここはシャワークライミングで締めくくらせていただく。
滝の上は,一転して穏やかな流れとなる。地形図のとおりだ。
2019年08月25日 14:50撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
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8/25 14:50
滝の上は,一転して穏やかな流れとなる。地形図のとおりだ。
気持ちのいい樹林の間を縫って,優しい流れが続いている。
どこかで見た景色だな,とふと記憶を辿ると,そうだ,比良のヘク谷の詰めに何となく似ているのだ。
2019年08月25日 14:50撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
8/25 14:50
気持ちのいい樹林の間を縫って,優しい流れが続いている。
どこかで見た景色だな,とふと記憶を辿ると,そうだ,比良のヘク谷の詰めに何となく似ているのだ。
大した藪漕ぎもなく,若丹国境稜線に乗り上げた。気持ちの良い尾根上を東進。
本当は八ヶ峰の山頂からオワシ谷に下降するつもりだったのだが,時間が遅くなってしまうので,知井坂から下山することに。
2019年08月25日 15:27撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
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8/25 15:27
大した藪漕ぎもなく,若丹国境稜線に乗り上げた。気持ちの良い尾根上を東進。
本当は八ヶ峰の山頂からオワシ谷に下降するつもりだったのだが,時間が遅くなってしまうので,知井坂から下山することに。
知井坂。何百年も人が行き交った道だけが持つ,味のある深い道形をしている。大好きな峠道の一つだ。
2019年08月25日 15:40撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
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8/25 15:40
知井坂。何百年も人が行き交った道だけが持つ,味のある深い道形をしている。大好きな峠道の一つだ。
峠から少しだけ東に進んだ尾根上に,写真の石仏と石塔がある。道から少し離れたところにあるのが不思議だ。下山までの安全を祈願。
2019年08月25日 15:42撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
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8/25 15:42
峠から少しだけ東に進んだ尾根上に,写真の石仏と石塔がある。道から少し離れたところにあるのが不思議だ。下山までの安全を祈願。
道祖神?それとも法華経の見宝塔品の場面だろか。
2019年08月25日 15:42撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
8/25 15:42
道祖神?それとも法華経の見宝塔品の場面だろか。
知井坂を下っていくと,写真の石碑がある。「南無妙法蓮華経一千部法界」
2019年08月25日 15:48撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
8/25 15:48
知井坂を下っていくと,写真の石碑がある。「南無妙法蓮華経一千部法界」
古道のこういう線形に出会うと,美しすぎてうっとりしてしまう。
2019年08月25日 15:51撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
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8/25 15:51
古道のこういう線形に出会うと,美しすぎてうっとりしてしまう。
美しいユリ道。
2019年08月25日 15:52撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
8/25 15:52
美しいユリ道。
途中,「スキー場跡」がある。倒壊した小屋跡に,ストックのリングと古いタイプのスキー留め具(手前のワイヤーのようなもの)が転がっていた。
こんな山の上までスキーを担いで滑りに来たのだろうか。それならその辺の斜面で普通に山スキーしたほうがいいように思うが…
2019年08月25日 16:05撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
8/25 16:05
途中,「スキー場跡」がある。倒壊した小屋跡に,ストックのリングと古いタイプのスキー留め具(手前のワイヤーのようなもの)が転がっていた。
こんな山の上までスキーを担いで滑りに来たのだろうか。それならその辺の斜面で普通に山スキーしたほうがいいように思うが…
気持ちのよい知井坂を下山。登山口にも写真の古い石碑がある。無事下山に感謝して一拝。
前半は思わぬ大滝の出現に驚き,後半は美しい古道歩きを堪能し,短いがよい山行だった。
2019年08月25日 16:27撮影 by  FinePix XP120 XP121 XP125, FUJIFILM
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8/25 16:27
気持ちのよい知井坂を下山。登山口にも写真の古い石碑がある。無事下山に感謝して一拝。
前半は思わぬ大滝の出現に驚き,後半は美しい古道歩きを堪能し,短いがよい山行だった。

装備

備考 ・40mロープを持参しましたが,使いませんでした。
・この沢はフリクションが悪く滑りやすいですが,ぬめっているというよりは岩質の問題な気がするので,沢靴はラバーでも大丈夫かもしれません。

感想

 この日の1本目の沢(ハエタテ谷からオークラの尾)があっけなく終わってしまったため,ネット上の記録で見た雄滝・女滝・小滝の3つの滝を見に行くつもりで転戦したのが権現谷だった。
 雄滝はこの界隈では最大級の滝と言われており,確かに姿も堂々として貫禄があるのだが,脇役であるはずの女滝の上に,雄滝以上の大滝が出現し,驚きの山行となった。
 今回出現した大滝は,水量も少なく,姿も少し冗長であまり美しいとは言えず,滝の風格としては雄滝のほうが優れているのは確かだろう。しかし,高さの点では,雄滝の50m位に対し,さらに高かった(目測なのであまり自信ないが,70m位?)ように思う。さらに,この大滝の下に続いていた連瀑もこの滝の一部としてカウントするなら,地形図の等高線の読みから,多段120mということもできる(これはちょっと欲張りすぎかな?)。
 さらに言えば,上に続いている連瀑や大滝も含めて,全部ひっくるめて「女滝」だ,と言うこともできるのでは。そうなると,実は女滝は雄滝よりもずっと大きいことになる。
(女滝は目立たないとはいえ名もある滝なので、記録が見つからないだけでそれなりに登られているんじゃないかという気もするが…。)

※ ちなみに,今回現れた大滝は,地形図上でも存在が暗示されている。権現谷左俣の左岸に,稜線から支谷が降りてきているのに,いきなり120m分の等高線がまっすぐに密集し,支谷が「消失」しているように見える箇所があるが,その部分である。

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