山行記録: 白馬岳

天候	晴れ
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hanakawado

「清らかな心」 9.14/15
　　　　　北アルプス白馬岳　①前編

仕事を終えて自宅を１９時半に出発、東北道から磐越道を経由して北陸道へ。
目的地の長野白馬村まで自宅からおよそ４９０キロ。
猿倉登山口からの大雪渓を経由しての登頂が希望だったので猿倉駐車場へ。
幸い奥に空きがあって停める事が出来たので軽い食事をとり３時に就寝、５時過ぎに目が覚めました。
朝はオニギリを食べて７時に駐車場を出て、ふと振り返って空を見上げました。
天気は上々。夜は雲がかかっていたのですが正面右手には乗鞍岳２４３６mと中央に小蓮華山２７６６mと左側へ三国境がしっかり見えました。
今回の目標は三国境の左側で山に隠れて見えない白馬岳です。
登山届けを出し、猿倉荘からのスタートは７時半。
白馬尻小屋までの登山道は林道歩きを含めておよそ１時間のコース。
大雪渓直下の山小屋（雪崩などの危険もある事から毎年解体と建設を行う）
で１０分休憩、その後いよいよ大雪渓コースへ向かいました。
この時期になると下の雪渓は割れてとけている為に左側の秋ルートのザレ場をひたすら登っていきます。
今回初のテント泊で選んだ場所が北アルプス。
新調したザックに詰めた荷物は計１４キロ。
この辺りからズッシリとした重さも含めて様々な思いと不安が襲ってきました。　
途中の水場で小休憩を挟み、白馬尻から２時間程登ってようやく大雪渓のトラバースに入ります。
今回は６本爪の軽アイゼンを用意しました。
ザクザクとした感触で凍っている部分は少なかったです。
雪渓に入った時にはガスに包まれていたのだが、次第に吹き下ろす風で青い空が見え始めてきた。
思い描いていた通りの大雪渓の見事な景色に、ただただ感動しながら登りました。
視界が開けると雪渓上に転がっている大きな石をみて恐怖を感じます。
時折、小石が崩れ雪渓上を滑ってくる石があるからです。
事故の多い場所というのも納得出来る。　
大雪渓を超えると滑りやすいガレ場の急登がどんどん続いて、巻き道ではザックの重さが容赦なく襲いかかってきました。特に岩室跡からの２時間半は気が遠くなる思いでした。
左に見える杓子岳２８１２mは槍のように穂先を伸ばしていて圧巻です。
先程まで歩いていた雪渓を見下ろすとあっという間にガスに包まれたが、白馬と杓子の間から吹き下ろす風でガスが左右に巻き返し、空へ消えていく様は実に見事でした。　
標高２５００m辺りにくると小さな休憩場があったが宿舎まで残り２００mの高さがあります。
杓子岳は背面に聳え、右奥に白馬鑓ヶ岳２９０３mが見え始めました。
ここにきてようやく正面に宿舎が見え、右手に白馬岳山頂２９３２mを見上げる事ができるのです。
何度か休憩をとりながら１４時過ぎにようやく村営の白馬岳頂上宿舎着。
達成感を味わうより、早くこのザックを降ろしたかった。　
宿舎でテント泊の申請を出して１２００円を払い裏のテン場へ向かうと、想像以上のテントが張ってありスペースがあるのか不安になってきましたが奥の通路部分がなんとか空いていたので張る事が出来ました。
夜食はカレーライスとミートボール。
つまみはハラスとカシューナッツでワインとウヰスキーを楽しみそのまま読書しているうちに眠っていました。

ものすごい風の音に目を覚ましたのは２１時半。
それから４時間は外の強い風音で何度も目を閉じるも全く寝る事が出来ません。
テントから顔を出すと外は雲で真っ白で星ひとつ見えませんでした。　
荒れるような風が途端に止み、２時過ぎにフライシート越しに外が月夜に照らされているのを見た瞬間、眠りに落ちました。　　　　
　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　（次週投稿へ続く）

2019/9/18 23:08

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