大見湿原から雨降りの大見尾根へ
- GPS
- 02:56
- 距離
- 7.7km
- 登り
- 365m
- 下り
- 363m
コースタイム
- 山行
- 2:56
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 2:56
天候 | 曇り時々雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
大見尾根には登山道なし 大見湿原の踏み跡も不明瞭な箇所多し |
写真
感想
この日は近畿一円どこも雨のようだ。午前中のうちは雨が降らないことを期待しており、午前中の山行を計画するも早朝からしっかりと雨が降っているではないか。午前中に計画した比良の山行を諦め、午後の軽めの山行先として大見湿原から大見尾根を周回する行程を考える。
昨年の晩秋、紅葉の時期にも大見湿原から大見尾根を歩いているのだが、その時は時間が遅かったこともあり、p771の南の標高800mほどのピークから東の林道に下っている。南のp877は別所から登り、その後、鞍馬まで縦走しているのだが、いずれの時も大見尾根の自然林の美しい林相がなんとも印象的であった。今回、この大見尾根の877m峰に至るまでの未踏区間を歩いてみたいというのが今回の山行の目論見である。
昼過ぎには雨も小降りになることを期待し、ランチを済ませてからR367を北上する。期待通り、大原を過ぎたあたりから雨は上がってくれる。百井の集落を過ぎて大見に向かう県道を北上すると週末に通過した大型の台風19号のせいだろう、道路上には多数の杉の枝葉が散乱している。
大見集落に至るとこの廃村の寂れた雰囲気が大見湿原の侘しい雰囲気に拍車をかけているようだ。集落を過ぎて林道から大見湿原に入る道は草が繁茂して、ますますわかりにくい。これまで幾度か通っているのでコースは大体憶えているが、そうでなければどこをどうやって歩いたら良いか途方に暮れていたかもしれない。草叢をかき分けてる踏み跡を辿ると途端に湿原の雰囲気に飛び込む。褐色に変化したイワヒメワラビの草紅葉が秋の深まりを感じさせる。
湿原の北東の端を流れる川を徒渉して、右岸に上がるとそこからは小野谷峠に向かって上流に向かって歩くことになる。湿原の上流で小野谷峠と猿橋峠の分岐を示す道標に至ると、左手の杉の植林の中を歩いて小野谷峠はすぐに到着する。昨年の晩秋に訪れた際はPH氏の小さなプレートが架けられた樹が倒れていたのだが、どなたかが付け替えてくれたようだ。
小野谷峠から大見尾根へと入るとすぐにも尾根道は霧の中へと入ってゆく。最初のピークを過ぎると杉の植林は自然林の尾根へと変わる。再び雨が降り出す。風はほとんどなく、弱雨なので傘をさして歩くことにする。幸い下草もほとんどないので歩きやすい・・・と言いたいところだが、倒木が通行の邪魔をする。しかし、自然林が続く広くなだらかな尾根はなんとも魅力的だ。北山の前衛と呼ばれる山域ではこのような魅力的な林相は随一だろう。紅葉には全般的には早いのだが、時折、色鮮やかに紅葉している樹が目を愉しませてくれる。
緩やかにアップダウンを繰り返しp877に到着する。PH氏の山頂標は見当たらず、代わりにピンク色のテープのp877とマジックで書かれているばかりだ。昨年このp877を訪れた時もPH氏の山頂標は見当たらなかったことを思い出す。後で写真を振り返ると昨年ははっきりと確認できた877の数字もかなり消えかけているようだ。
尾根を南下すると、p845の手前から再び杉の植林となる。p845のピークもプレートも何もない殺風景なところだ。いつしか雨も止んだようだ。もう少し下ると滝谷山ではあるが、このあたりからは植林の単調な林相だったように思われ、この日はここで下山の途につくことにしよう。
ここからは大見林道を黙々と下る。大見湿原を左手に見ながら集落の手前まで来ると、林道の左手には一際立派な杉の樹林が現れたかと思うと、沢の向こう側に神社が現れる。伐採した杉を急流に乗って流す人々の安全を祈願した思古淵神社だ。社殿は意外と真新しいように思われたが、周囲の杉の樹々の壮麗さを考えると集落がここに形成されてから数百年もの間、人々の想いを受け止めてこられたのだろう。神社の一角には幽玄な雰囲気が漂っているのだった。
大見集落に戻りつくと集落の手間にあった学校跡が取り壊され、ジャングルジムも無くなっているのに気がつく。ますます寂寥の念を強くするのだった。
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