記録ID: 2083997
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ハイキング
近畿
北国脇往還(北国街道)を歩く2（浅井〜木之本）
2019年11月02日(土) [日帰り]
滋賀県
cielo-azul
- GPS
- 03:57
- 距離
- 14.6km
- 登り
- 20m
- 下り
- 31m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
日帰り
- 山行
- 4:05
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:05
距離 14.6km
登り 22m
下り 31m
8:59
21分
スタート地点
9:20
0:00
16分
八島集落・道標
9:36
0:00
24分
尊勝寺集落
10:00
0:00
37分
伊部集落・本陣
10:40
0:00
40分
郡上集落
11:20
0:00
25分
馬上集落
11:45
0:00
15分
高時川・地蔵橋
12:00
0:00
20分
雨森集落
12:20
0:00
44分
井口集落
13:04
木之本・北国街道合流点
| 天候 | 街道歩き |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2019年11月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス 自家用車
JR高月駅〜JR電車〜JR長浜駅 JR長浜駅〜湖国バス〜浅井支所前 復 JR木ノ本駅〜JR電車〜JR高月駅 JR高月駅駐車場〜車〜自宅 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
問題なし |
| その他周辺情報 | 北国脇往還(北国街道)を歩く1（関ヶ原〜浅井）https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2081891.html |
写真
＜八島旧道に入る＞前回はほとんど北国脇往還道標はなかったが今日は？交叉点北に小さなPがあり、北国脇往還詳細地図まである。長浜市は街道文化にやる気があるらしい。「あねがわ温泉」は交叉点を右（東）へすぐ。
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＜八島旧道に入る＞前回はほとんど北国脇往還道標はなかったが今日は？交叉点北に小さなPがあり、北国脇往還詳細地図まである。長浜市は街道文化にやる気があるらしい。「あねがわ温泉」は交叉点を右（東）へすぐ。
＜八島集落へ＞地図を見ても、歩いてみても街道の道筋はカクカクギザギザ。これは「古代の条里制」との歴史の長い関係。長浜は「坂田郡条里地割」が今でも良好な状態で残存する地域。
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＜八島集落へ＞地図を見ても、歩いてみても街道の道筋はカクカクギザギザ。これは「古代の条里制」との歴史の長い関係。長浜は「坂田郡条里地割」が今でも良好な状態で残存する地域。
右に365号彼方の秋葉神社を見て緩やかに左にカーブしていくと道標と解説板。「東 関ヶ原 五里」「西 木之本」「南 内保 五丁」「北 田根みち八島」
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右に365号彼方の秋葉神社を見て緩やかに左にカーブしていくと道標と解説板。「東 関ヶ原 五里」「西 木之本」「南 内保 五丁」「北 田根みち八島」
＜八島＞八島公開堂近くにある用水と水車。「八嶋の清水」なのか？この八嶋集落には6本の道標が残ると聞く。何か道標を置かねばならない事情があったのだろうか。
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＜八島＞八島公開堂近くにある用水と水車。「八嶋の清水」なのか？この八嶋集落には6本の道標が残ると聞く。何か道標を置かねばならない事情があったのだろうか。
＜八島＞立派な五輪塔や○波多学校跡などの石標を過ぎると「八嶋道標」曲り角。二つの道標が角に向かい合って建つ。南が八嶋で最も古い道標。又、「越前」の記述がある道標は珍しい。「右 越前道」「左 江戸道」
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＜八島＞立派な五輪塔や○波多学校跡などの石標を過ぎると「八嶋道標」曲り角。二つの道標が角に向かい合って建つ。南が八嶋で最も古い道標。又、「越前」の記述がある道標は珍しい。「右 越前道」「左 江戸道」
＜八嶋＞友地蔵横にある道標。横には石の友地蔵。「東 関ヶ原ミち」「西 虎姫驛 一里」「南 内保 約四丁」「北 木之本 約二里 八島」「虎姫駅」の記述より明治17年北陸本線開通後のものと推測可。
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＜八嶋＞友地蔵横にある道標。横には石の友地蔵。「東 関ヶ原ミち」「西 虎姫驛 一里」「南 内保 約四丁」「北 木之本 約二里 八島」「虎姫駅」の記述より明治17年北陸本線開通後のものと推測可。
＜八島・道標曲り角＞左奥が八幡神社へ続く北国街道。中央が今歩いてきた北国街道。右が玄龍寺前を通り、南の浅井支所や内保・長浜に向かう道。
＜八島＞少し進みすぐに右折。角に表面が風化しつつある道標。「左 江戸道」
＜八島・亀塚古墳＞右（西）に森。「亀塚古墳」近江朝廷・右大臣・中臣連金墓。約千五百年前。高さ5m、周囲102m。671年大友皇子を補佐。壬申の乱、瀬田川で敗れ、浅井田根で死亡。この辺り一里塚があったよう。
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＜八島・亀塚古墳＞右（西）に森。「亀塚古墳」近江朝廷・右大臣・中臣連金墓。約千五百年前。高さ5m、周囲102m。671年大友皇子を補佐。壬申の乱、瀬田川で敗れ、浅井田根で死亡。この辺り一里塚があったよう。
＜実宰院＞北には「岡ノ腰古墳」と墓地群が丘陵上。墳丘径63m、高さ7.6m。八島古墳群の1つ。南には長政が小谷城落城時にお市と三人姉妹を託した禅寺・実宰院や天神社の森。田の中の一本道。
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＜実宰院＞北には「岡ノ腰古墳」と墓地群が丘陵上。墳丘径63m、高さ7.6m。八島古墳群の1つ。南には長政が小谷城落城時にお市と三人姉妹を託した禅寺・実宰院や天神社の森。田の中の一本道。
＜尊勝寺集落＞広い田の一本道を西に歩き、右折し尊勝寺集落。左は虎御前山・右が小谷山。江戸初期は街道は写真中央辺りを北進していたよう？
＜尊勝寺集落＞北の小谷山に向かって真っ直ぐに長い街道が集落を貫く。江戸初期に幕府代官所あり。中期以降は北の伊部に繁栄が移行。
＜尊勝寺公民館前＞2体の小さな石仏。各々の民家に祠があると思ってもよい。
＜尊勝寺集落・旧道へ＞左に慶徳寺の梵鐘を見るとすぐに同じく左に大きな工場か倉庫。その南を西に地道が倉庫横に延びる。これが旧道。
＜尊勝寺集落外れ・説明板＞倉庫角で右（北）に曲がると草が伸び放題の倉庫裏。これも旧道。ここを歩く。水田となった街道についての説明板と地図が掲載されている。条里制も徐々に変化。
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＜尊勝寺集落外れ・説明板＞倉庫角で右（北）に曲がると草が伸び放題の倉庫裏。これも旧道。ここを歩く。水田となった街道についての説明板と地図が掲載されている。条里制も徐々に変化。
＜水田となった街道・山ノ前集落付近＞左が虎御前山。正面が小谷山。その手前にあるこんもりした森が雲雀山。道は265号線。
＜山ノ前集落＞天神社や蓮光寺がある。山の前とは小谷山の前を意味するのだろう。
＜山ノ前集落＞懐かしい半鐘。直線道路を西へ歩くと正面に虎御前山が来て、その下を北陸道が走る。
＜伊部（いべ）集落＞湖北町に入る。新しい道標。西「小谷道」北「北国脇往還」。「小谷道」は「米原宿」湖南から小谷城大手門への道。「山西道」「大谷道」の名称も。北国街道と北国脇往還の中間道として繁栄。この辺りに旅籠があり昔は桝形道だったよう。
＜伊部（いべ）集落＞湖北町に入る。新しい道標。西「小谷道」北「北国脇往還」。「小谷道」は「米原宿」湖南から小谷城大手門への道。「山西道」「大谷道」の名称も。北国街道と北国脇往還の中間道として繁栄。この辺りに旅籠があり昔は桝形道だったよう。
＜伊部＞下流で高時川や姉川と合流する田根あたりからの川を渡る。この辺りが高札場跡。
＜伊部・古矢眞神社＞江戸期の雰囲気のあり、東の小山・雲雀山山麓にある集落。
＜伊部＞井筒酒店付近より北を見る。まっすぐに街道が延び、家屋が綺麗に並ぶ。
＜伊部＞本陣肥田家。江戸初期より代官職。四代目より陣屋・大庄屋。主屋1908年姉川地震で倒壊後、元部材を使用再建。湖北で唯一の本陣遺構。御成門と庭園は江戸期。大名休泊記録「海道帳」など古文書多数。伊能忠敬など有名人も宿泊。福井藩大名行列874名が伊部で泊まったことも。
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＜伊部＞本陣肥田家。江戸初期より代官職。四代目より陣屋・大庄屋。主屋1908年姉川地震で倒壊後、元部材を使用再建。湖北で唯一の本陣遺構。御成門と庭園は江戸期。大名休泊記録「海道帳」など古文書多数。伊能忠敬など有名人も宿泊。福井藩大名行列874名が伊部で泊まったことも。
＜伊部本陣＞伊部（上小谷）が木之本・越前方面「下り」担当、北の郡上（下小谷）が春照・関ヶ原方面「上り」担当。人馬乗り継ぎ等役務を二宿一駅で務める。
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＜伊部本陣＞伊部（上小谷）が木之本・越前方面「下り」担当、北の郡上（下小谷）が春照・関ヶ原方面「上り」担当。人馬乗り継ぎ等役務を二宿一駅で務める。
＜伊部＞曲り角で高札場跡。北国脇往還の街道名は明治中期以降の官製で、それ以前は「北国海道」が一般的。参勤交代で通過した藩は「福井」「鯖江」「丸岡」「大野」「勝山」と若狭の「小浜」各藩。
＜伊部＞曲り角で高札場跡。北国脇往還の街道名は明治中期以降の官製で、それ以前は「北国海道」が一般的。参勤交代で通過した藩は「福井」「鯖江」「丸岡」「大野」「勝山」と若狭の「小浜」各藩。
＜伊部＞小谷城址登り口との分岐と案内板。井筒にあった泉に住む娘（虎姫）が若者と愛し合い結婚。だが、顔は人間、体は蛇の子供を一度に15人も出産。悲しみの末、淵に投身。哀しい伝説。
＜伊部＞小谷城址登り口との分岐と案内板。井筒にあった泉に住む娘（虎姫）が若者と愛し合い結婚。だが、顔は人間、体は蛇の子供を一度に15人も出産。悲しみの末、淵に投身。哀しい伝説。
＜湖北町留目＞虎御前山と小谷山。1572年信長は小谷城の正面の虎御前山の砦に本格的着手。砦は小谷城落城後すぐ破壊。信長は秀吉に小谷を与えたが、秀吉は立地条件のよい長浜に築城。
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＜湖北町留目＞虎御前山と小谷山。1572年信長は小谷城の正面の虎御前山の砦に本格的着手。砦は小谷城落城後すぐ破壊。信長は秀吉に小谷を与えたが、秀吉は立地条件のよい長浜に築城。
＜千人橋＞265号線（郷里湖北線）。小谷山への直線道路の広い荒れ地に標識があり「堀田」「本町」「呉服町」「西本町」「東本町」「大谷市場」などあり。かつて小谷城下町があった場所を示す。
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＜千人橋＞265号線（郷里湖北線）。小谷山への直線道路の広い荒れ地に標識があり「堀田」「本町」「呉服町」「西本町」「東本町」「大谷市場」などあり。かつて小谷城下町があった場所を示す。
＜小谷城址が近づく＞最近の発掘でも焼けた鎧や刀の一部や陶磁器が出土。兵火により焼失したことを裏付け。
＜小谷城＞清水谷絵図。戦国資料館や武家屋敷がある。入場料300円。小谷山登山も可。
＜郡上の町並み＞焼けた小谷城下を引き継いだ集落。問屋・西島家他89軒の屋敷が並んだ。
＜郡上（下小谷）に入る＞桝形道。左折する角にある民家。この家の北の曲り角に高札所跡の標識。
＜郡上曲り角＞この角で「尾上道・若狭街道」分岐。尾上湊より湖上を舟で渡り、湖西・今津湊、九里半越で若狭に。
＜郡上・一里塚跡＞鳴鶴学校跡を右に見て、少し進むと左にある。看板と標識があるのみ。
＜丁野・小谷山西尾根を見る＞浅井氏は北近江守護・京極氏重臣で小谷山西麓の小谷丁野が本拠地だった。1523年初代亮政が京極氏内紛につけ込んで一揆を起こして北近江支配を実現。しかし、三代で滅亡。
＜丁野・小谷山西尾根を見る＞浅井氏は北近江守護・京極氏重臣で小谷山西麓の小谷丁野が本拠地だった。1523年初代亮政が京極氏内紛につけ込んで一揆を起こして北近江支配を実現。しかし、三代で滅亡。
＜小谷丁野・日吉神社を見る二俣あたり＞278号線には進まないで、西の小谷丁野集落から日吉神社に北上してみた。森は日吉神社。
＜走落神社と槻（つき・ケヤキの古名＞平安後期の歌人・大江匡房が月見の名所として和歌を詠む。「高槻」→「高月」の地名由来。
＜馬上＞突き当たりにある分岐。左が北国脇往還。右が古橋・金居原へ通じる「杉野道」写真一番右に石道標。
＜馬上道標＞「右 東京・関ヶ原」「左 北国・きのもと道」明治29年11月。
＜馬上外れ＞集落を通り抜けると再び小川があり「流れ川」また「流れ川」は蛍が乱舞するらしい。
＜高時川の「阿弥陀橋」を渡る＞地元の方が花を植えていた。「確かに水は豊富だが、不足した時は琵琶湖の水を汲み上げて流すのだ」そうだ。
＜高時川河原より＞横山岳と己高山（こだかみ）を見る。江戸期は通常は「歩渡・徒渡」、増水時は「舟渡」だったらしい。場所は今の阿弥陀橋袂より七百�団�上流。天保年間に架橋されたが明治元年大洪水で流失。
＜高時川河原より＞横山岳と己高山（こだかみ）を見る。江戸期は通常は「歩渡・徒渡」、増水時は「舟渡」だったらしい。場所は今の阿弥陀橋袂より七百�団�上流。天保年間に架橋されたが明治元年大洪水で流失。
＜堤防から雨森・井口集落へ＞「雨の森」が「雨森」の昔の名称でそこを流れる川が「雨の森川」＝「高時川」だった。
＜雨森＞雨森芳洲庵への標識と石標がある入口。一里塚はこの辺りか？長政配下の雨森清貞は小谷城落城に逃亡し秀吉に仕えたと言われるが・・。雨森城は芳洲庵の場所にあったよう。
＜雨森＞雨森芳洲庵への標識と石標がある入口。一里塚はこの辺りか？長政配下の雨森清貞は小谷城落城に逃亡し秀吉に仕えたと言われるが・・。雨森城は芳洲庵の場所にあったよう。
＜北国脇往還道標＞「右 せきがはら」「左 きのもと」。街道は井口で右折して北へ進むが、その角を真西に向かうと高月や片山港へ。
＜井口＞「己高山理覚院」浅井氏の重臣・井口弾正菩提寺。庭園は小堀遠州作？どれが庭園なのかよくわからず。庭園は庫裏の裏で池？
＜富永小学校＞小学校は井口弾正屋敷跡？近江佐々木家一族。中世以降「井預り」で水利権を掌握。戦国時代は「湖国四家」浅井長政は弾正の娘・阿古と浅井亮政の息子・久政との子。浅井家における弾正の力は絶大。
＜富永小学校＞小学校は井口弾正屋敷跡？近江佐々木家一族。中世以降「井預り」で水利権を掌握。戦国時代は「湖国四家」浅井長政は弾正の娘・阿古と浅井亮政の息子・久政との子。浅井家における弾正の力は絶大。
＜日吉神社前の公園＞1231年の銘のある梵鐘。重要文化財。日吉神社は中世富永庄の総鎮守。
＜日吉神社＞1738年再建。滋賀県下で数少ない入母屋造り本殿。建物は仏堂風の形式。蟇股には輪郭よりはみ出るほどの動植物の彫刻。葭葺。
＜木之本・道標＞昔の道標は意冨布良（おほふら）神社境内に移設。再興された道標が建つ。「みぎ 京・いせみち」「ひだり 江戸・なごや道」
＜木之本地蔵院＞日本三大地蔵。眼病治癒祈願。錢ヶ岳合戦時は秀吉の本陣設置。
感想
北国脇往還。百年前、二百年前が昨日のような生活感であり、古い町並みが残っていた。関ヶ原合戦、小谷城落城、参勤交代の大名行列通過などの歴史ロマンに浸るのも良いが、一般庶民や商人の街道として北国越前と近江（中山道）を結び、ひいては江戸や名古屋や京に連絡した街道の意味合いはとても大きいと思う。湖北は「観音の里」として有名だし、多くのミステリーに包まれた古墳群がある。また、いつか訪れたい。
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