古墳巡り(26)暗殺された崇悛天皇稜〜天王山古墳〜舒明天皇陵〜桜井茶臼山古墳

2019年11月02日(土) [日帰り]

• GPS: 03:34
• 距離: 9.5km
• 登り: 112m
• 下り: 202m

コースタイム

日帰り

• 山行: 3:35
• 休憩: 0:00
• 合計: 3:35

10:45 スタート地点
14:20 ゴール地点

宮内庁指定の「崇悛天皇稜」〜真の崇悛天皇稜と言われる赤坂天王山古墳〜舒明天皇陵〜桜井茶臼山古墳

天候

晴れ

アクセス

利用交通機関：

電車 タクシー

近鉄桜井駅から倉橋駅（談山神社行の途中のバス停）までタクシー。タクシーは比較的多い。1680円。そこをスタート。
ゴールも近鉄桜井駅

写真

倉橋バス停近くの崇峻天皇陵の案内石

「崇峻天皇陵」として現在宮内庁が管理している
崇峻天皇の真実の墓は天王山古墳であると言われ、この墓は古墳でなく、単なる山だとも言われている

「崇峻天皇陵」拝所

崇峻天皇の「倉橋柴垣の宮」がこの付近にあったという。

倉橋ため池の周辺は整備された公園

赤坂天王山古墳
江戸時代の元禄時の天皇陵の探索で崇峻天皇陵とされたが明治22年政府が現在の墓を崇峻天皇陵と定めた

赤坂天王山古墳案内
六世紀後半の築造

現在は宮内庁が管理していないので墳丘部に立入が出来る

全長15m余の横穴式石室の入口がぽっかり開いている。中に入ると、巨大な家型石棺がありが触れることも出来ると言う。
「天皇陵の謎」の著者はさすが元読売新聞の記者だけあってこの中に立ち入った感想をのべている。読んでいて面白い。

舒明天皇陵が見えてきた。

舒明天皇陵

舒明天皇陵拝所

王者の墓の象徴である八角墳が空中写真に撮影されている案内版

鏡王女（かがみのおほきみ）の墓
額田王と姉妹とか。

万葉集に「秋山の樹の下隠り、逝く水の吾こそ益さめ御念（みおも）ひよりは」という中大兄皇子との相聞歌は有名とか。
「秋山の樹の下で隠れて流れていく水のように果てしなく私こそあなたさまがおもって下さるよりは、もっと深く思っています」という意味だと解説。

欽明天皇の子供である大伴の皇女墓

大伴の皇女は推古天皇、用命天皇らが姉妹。
この墓は静かな山の中腹に作られ、万葉の学者の犬養孝氏はこの静けさだけは未来にも残して欲しいと絶賛している場所にある。登っている間に誰とも会わなかった

桜井茶臼山古墳。古墳時代前期の全長207mの前方後円墳。箸墓古墳のあとまもなく造られた古墳で、古墳の権威の白石太一郎学者によると、当時の倭の大王クラス（天皇）の墓とみている。
1周したが、どこが正面か不明でありその案内はなかった

感想

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暗殺された古代の天皇は2人。第20代安康天皇と第32代崇悛天皇である。暗殺されたということも悲劇であるが、その死者を祀った稜も複雑怪奇な場所が指定され、真実の崇悛天皇陵は赤坂天王山古墳だとする「天皇陵の謎」の著者矢澤高太郎の本（文芸春秋社）を読んで興味を抱いた。

江戸時代は赤坂天王山古墳だと認められていたが、明治22年に現宮内庁が治定している「崇悛天皇陵」に変更したある。

「赤坂天王山古墳はあまりにも盗掘がひどく、悲惨な姿をさらけている為に新たな天皇陵の建設に踏み切ったのが本当の理由かも知れない」（天皇陵の謎、119頁）との指摘は皇室典範27条における「天皇陵は天皇を祀るところである」との規定とどう整合するのか疑問を持ちながらの古墳巡りであった。