山行記録: カリフォルニア・キングスキャニオン国立公園ハイキング

記録ID: 2123812

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ハイキング

北アメリカ

カリフォルニア・キングスキャニオン国立公園ハイキング

2000年05月21日(日) [日帰り]

tanno1967

GPS: --:--
距離: 20.5km
登り: 2,852m
下り: 2,846m

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コースタイム

父と二人でサンフランシスコに行った際、折角だからと訪ねたキングスキャニオン国立公園での半日のハイキングの記録です。

シエラネバダ山脈はカリフォルニア東部に南北に連なっていますが、そのなかでも核心部分に当たるのがいわゆるハイ・シエラと呼ばれる南北200㎞ほどの山脈で、キングスキャニオンはその中でもちょうど中心部の山々の西側に入り込んだ峡谷です。その南側に隣接してあるのがセコイア国立公園で、世界最大ともいわれ、高さも100m近くなるメタセコイアの巨木で有名なところです。

5月20日の午前にサンフランシスコに着き、小さなプロペラ機に乗り換えてフレズノの町に着きました。あらかじめ予約したレンタカーを借りていざ出発です。時差ボケもあったので、途中の道の脇で昼寝したりして、まずセコイア国立公園に向かいました。メタセコイアの巨木は、鎮守の森にそのまま幹を付けて100m近く持ち上げたような感じで、それは見事なものでした。その後キングスキャニオンに向かいましたが、途中、標高2400mほどの展望台からキングス・リバーの深い峡谷を見下ろした様子は、グランドキャニオンを見下ろすような迫力でした。そこから道は谷間に向かって下り、平坦な谷間の道を走って標高1430mほどのシーダーグローヴの宿に泊まりました。

翌21日は父とそれぞれ別コースで歩くことにし、父は平坦な道をミスト・フォールズ(霧降滝)まで往復、その間に私は、コッパー・クリーク沿いに登り、やがては峠を越えてゆく道を、時間のあるだけ登ってみることにしました。しかし、夕方の飛行機でサンフランシスコに戻り、翌日は卒業式に出席する予定でもあったので、時間は限られていました。そこで、駐車場に戻ってくる集合時間を決めて、軽荷で早足で登っていきました。登るにつれて景色は開け、峡谷を取り巻く4000mを超える山々が我も我もと名乗りを上げてきます。従って、見えてくるのはハイ・シエラの中部、その中でも西寄りの山々が多く、Mr. Brewer, Mt. Clarence Kingなどが主なところでした。4000m級の山々にはまだかなり雪が残り、夏とはまた違う装いを見せてくれました。標高3000mまで登ろうと思っていて、大分その標高が近づいては来たのですが、そろそろ戻る時間になってきたので、少しトレールを外れて直登し、標高3000mと思われるあたりまで上がってそこをゴールとしいうことにしました。下りは快適に飛ばし、少し約束の時間には遅れたものの無事駐車場まで帰ってきました。

歩き自体はわずか半日の短いハイキングでしたが、素晴らしい景色が楽しめ、印象に残る旅でした。

天候	晴れ
アクセス	サンフランシスコから麓の町フレズノまでは飛行機を利用した。フレズノでレンタカーを借り、セコイア国立公園を経てキングスキャニオンに入り、シーダーグローヴという公園の中心地にあるモーテル風の宿に泊まった。帰路もフレズノまで出て、飛行機でサンフランシスコまで行った。アクセスを調べる my出発地登録
コース状況／危険箇所等	基本的にはよく整備されたトレールを歩いたので危険な個所はなかった。途中、限られた時間の中で10000フィート(3048m）まで到達したかったので少しトレールを離れたが、特に問題はなし。
その他周辺情報	シーダーグローヴにあるただ一軒の宿泊施設は国立公園が運営する公営施設で、そのせいか当時サービスがあまりよくなく、食事もあまりおいしくなかった。この辺りはその後多少は民間活力で変わっているかもしれないが。

写真

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標高1350mほどのYucca Pointから見るKings River 中俣（Middle Fork)の谷間。手前下部で中俣と合流する南俣(South Fork)の奥に国立公園の中心となるCedar Grove (杉叢）がある。

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翌朝、Cedar Groveからさらに奥、自動車道路が尽きるKanawyersの駐車場に車を止めるとそこが登山口になっていて、北側にはU字谷を囲む岩峰の一つがそびえる。Copper Creek Trailはこの右手を登っていく。

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登り始めるとすぐ眺めが開けてくる。U字谷の上流は両岸とも切り立っている。

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登り始めるとすぐ眺めが開けてくる。U字谷の上流は両岸とも切り立っている。

Copper Creek Trailの登りからKings River下流方向を望む。

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Copper Creek Trailの登りからKings River下流方向を望む。

大分標高が上がって周囲の山が見えてきた。中央に見えるのがMt. Brewer(4138m)の衛星峰であるNorth Guard(4062m）。左はMt. Stanford(4261m) 方面だろうか。

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大分標高が上がって周囲の山が見えてきた。中央に見えるのがMt. Brewer(4138m)の衛星峰であるNorth Guard(4062m）。左はMt. Stanford(4261m) 方面だろうか。

最高到達点からの眺め。左にNorth Guard が見え、そこから右に続くのはGreat Western Divide (西分水嶺)の山々。

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最高到達点からの眺め。左にNorth Guard が見え、そこから右に続くのはGreat Western Divide (西分水嶺)の山々。

右端がNorth Guard、左側に端整な三角の頭をもたげるのがMt. Clarence King (3922m)、それに続いてMt. Cotter(3877m)、中央のMt. Gardiner (3934m)、North Guardとの間にはMt. Stanford方面のHigh Sierraの一番中心に位置する山々が見えている。撮影日は5月22日となっているが、これは日本時間で、カリフォルニアでは21日だった。

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東から東北方向の眺め。右端のMt. Gadiner、Mt. Clarence Kingから左にHigh Sierra中央部の山々が連なり、Kings River 南俣が食い込んでいるのが分かる。

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東から東北方向の眺め。右端のMt. Gadiner、Mt. Clarence Kingから左にHigh Sierra中央部の山々が連なり、Kings River 南俣が食い込んでいるのが分かる。

最高到達点にて。

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最高到達点にて。

感想

tanno1967

長いことカリフォルニアの大学院で過ごし、学位をとって帰国したのが2000年の3月のことでした。4月から日本で働き始めましたが、5月の22日には大学院の卒業式が行われました。一生に一度のことなので、色々迷惑をかけた父と一緒に出席することにしたのですが、折角カリフォルニアに行くので、まだ行ったことがなかったセコイア・キングスキャニオン国立公園に行ってみることにしたのがこの時でした。

シエラネバダという山脈は、東側は急な崖でネバダに続く砂漠に向かって3000m近くも一気にガタンと落ちていきますが、西側は緩傾斜で、その斜面を何本もの川が深く穿って、グランド・キャニオンにも劣らぬ峡谷をつくっています。その一つがキングスキャニオン国立公園です。緩傾斜のため、西麓のセントラル・バレーからシエラネバダの稜線まではかなり距離があり、麓の町からでもキングスキャニオンの奥まで入るには車で2時間以上時間がかかり、それだけでもシエラネバダ山脈のスケールを感じることができました。

帰りは昼過ぎにキングスキャニオンを出て、夕方4時ごろの飛行機に乗ってサンフランシスコに戻り、空港で再び車を借りて、父方の祖父の親友で、空港にほど近いサンマテオで当時健在であった中国人の方(私も最初にカリフォルニアに来た際世話になった）のご自宅を訪ねて夕食を共にし、それから大学のあるサンフランシスコ近郊の町に向かいました。

今となっては昔の話ですが、ギリシア式の半円劇場で行われた卒業式のことは今でも色褪せない良い思い出です。

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