伊豆 城山南壁 バトルランナー(4P)

2019年12月14日(土) [日帰り]

コースタイム

9時半ごろから登攀開始、1Pめ終了点で前パーティーが抜けるのを20分程度待ち、12時に4P終了、懸垂下降4Pで12時半とりつきに帰還

天候

晴れ、昼前から強風

アクセス

利用交通機関：

自家用車

道路傍のPから10分で南壁

写真

1/25 10:00

城山南壁　バトルランナー

撮影機器：

iPhone 7 Apple

装備

共同装備

クイックドロー10 アルパインヌンチャク２ 支点セット ６０ｍシングルロープ1　

感想

jassmine

城山南壁のメジャーなマルチピッチルート、バトルランナーを登攀しました。
南壁中央の巨大な鎌形ハングをダイレクトに登るルートです。
1P 5.8 2P 10b 3P5.7R(5.8) 4P 5.9R(5.8) <--北山 真 100岩　(カッコ内は菊池 日本マルチピッチ　より）
1P,3Pめを私がリード、2P,4Pめを相方リードのつるべでいきました。

◆登攀

ルートは鎌形ハングの真下から直上です。
1P 5.8 　「とんとん拍子」と同じピッチです。
スラブですが、城山特有の丸い穴などありホールドスタンスは探せばちゃんとありました。小川山スラブの5.8よりはずっとやりやすいです。とはいえ、1Pめでもあり緊張しました。
ピンも豊富にあるので安心ですが、クイックドローは最低8本は必要（できれば10本）。ピンの右側を登りました。
オアシステラスの左下の小岩（とんとん拍子の終了点のある小岩）は本来直上ですが、左に巻いて登ると容易です。巻きではアルヌンでランナーを長くしました。これを超えた上、オアシステラスの左下に終了点（ラッペルステーション）があるのでここでピッチを切ります。

2P 10b ハング越え
バトルランナーの核心です。1Pめ終了点からオアシステラスにはあがらず直上します。(バトルランナーはオアシステラスは通過しません）
核心の鎌形ハングの真下にラッペルステーションがありますのでそこでも切れますが、乗越した上の支点で2Pめを切るのが普通のようです。
ハング下までは1Pめと似た感じで(少し難しい？）あまり問題はありません。
ハング下にはサイコロ状の岩が3つ並んであり、左から1つめと2つめの間から乗り越します。ハングがすこし凹角気味のところです。
サイコロ岩の下を左から1つめと2つめの間まで移動（すこしトラバース）します。
そこのハング上には支点があるので、まずそこにクリップしてから乗越開始です。
顔の高さに下向きにとがった岩があるのでそれを左手でアンダー、その右上の効く横カチを右手で持って、中央サイコロ上に右足をあげて乗越します。
体を上げた上はまあもてるホールドが適当にあるので、乗越自体は難しくありません。さっさとホールドをみつけて疲れる前にのっこしを開始することが重要です。
ハングを乗越したところにラッペルステーション。2Pめ終了点です。

3P 5.7R
このピッチはガバが増えてもっとも登りやすいピッチです。
ここから上はピンが少なく、ランナウト気味です。登りやすいですが注意は必要です。

4P 5.9R
3Pめと似た感じですが、多少難しい印象です。
3Pめよりさらにピンが少ないのでリードはかなり怖いです。特に1ピンめまでが遠いので、まず3Pめ終了点に0個めの支点を取ることをお勧めします。

◆懸垂下降

ロープ長さとルートによりますが、後続がいなければバトルランナーを懸垂下降します。いる場合は中央壁ダイレクトを降りるという方法もあるようです。
60mロープ1本で、登攀とほぼ同じように4Pで懸垂しました。
懸垂1回目：3Pめの終了点まで
懸垂2回目：2P目の終了点ではなくハング下まで行きました
懸垂3回目：1P目の終了点まで
懸垂4回目：取付きまで。60mロープで2mくらいしか余りませんでした。

◆その他

支点はきちんとしたハンガー。ピッチ終了点はすべて2支点のハンガー＋チェーン＋懸垂用リングのしっかりしたものがあります。残置ビナはありません。
2つのハンガーはほぼ縦並びなので、120cmスリングで支点を作ると長くなってセカンドビレイしづらいので、縦並びで角度も小さいことから60cmでもいいと思います。
すべてハンギングビレイですので、腰に悪いですが(笑)いい練習になります。

ロープはいろいろな記載をみると50mダブルが多いようですが、私たちは操作性と重さ、懸垂を考えて60mロープ1本としました。
懸垂の最終ピッチでは、下に人が多数いるときにはロープダウンせず持って懸垂したほうがいいと思いました。ロープを落とすとめちゃくちゃ人にあたります。
「ロープダウン！」と叫んでも、下の人は上をあまり見ていません。

登攀中も懸垂中もラクを起こさないように注意しましたが、おちそうな小石等はほぼみあたりませんでした。ただし、登攀中に岩表面がはがれたときがありましたので、やはりもろいと思います。　城山南壁はヘルメット必須です。