精神衛生上良くない 下山コースからの荒島岳(撤退)
- GPS
- 05:42
- 距離
- 5.5km
- 登り
- 861m
- 下り
- 851m
コースタイム
天候 | 晴れのち曇り 時々小雪 下山後雨が |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
登山届けボックスあり トイレなし |
コース状況/ 危険箇所等 |
猛烈な急登、危険な痩せ尾根ルートあり。雪が緩んだ斜面では往生します。 |
写真
感想
今年は雪が少ないので荒島岳の山スキーは一度も行かずじまいでした。人気の勝原コースは人が多いので山スキーで登山道滑ると顰蹙を買うでしょう。で、雪も減った頃に下山(しもやま)コースから登って、山頂からの尾根を滑ってみようと思いました。
気合いはあまり入ってなくてスタートは8時前。定番のシートラで登ります。もちろん登山道に雪はないのでアプローチシューズで歩きます。
地形図を見ても急登、途中鎖場まである難しさですが、昨年大笠山にシートラ山スキーしたりとか、以前早月尾根から剱岳に登って平蔵谷を下って室堂に抜けたのもシートラ山スキーでしたから、それほど難しいとは思ってませんでした。
さて最初は落ち葉の積もる登山道、重いスキー板をぶら下げて、10時半か11時には山頂かななんて思ってました。なにせ今日は14時くらいから雨の予報でしたので。
途中の左に転回したところからしばらくすると、ロープのある急斜面が幾度も登場します。これは登りも大変ですが下りもハードになります。そして徐々に雪が出来てて、キックステップを交えながらの急登で、スリップして滑落しないかヒヤヒヤしながら慎重に登りました。そして尾根に出ると一気に雪が増え、しばらく歩いたところでスキーを履くことにしました。そしてこの先には痩せ尾根と急登が待ち構えています。
スキーは最初からクトー装着です。痩せ尾根ですからジグも切れず、得意のカニ登りで這い上がる感じです。もしスリップして落ちたら斜度60度はありそうな雪の斜面が待ち構えていて、数100m滑落して生きているかどうかわからないようなところです。こんなところで絶対に失敗できませんから嫌が上にも緊張が高まり、心臓ばくばくです。そしてカニ歩きもヒールフリーでは困難になってきたので、ヒールを固定してのカニ歩きで痩せ尾根急斜面を登ります。そして肩のところに登った時点で時刻は10:44。この先もまた急斜面で一部雪切れがあります。これをクリアしたとしてこの先まだ山頂まで1.7kmあるので、時間的に遅くなり雨に当たること必定・・・ということで撤退を決意しました。
ここでのお昼休憩は狭いので、一旦シールを剥がしてここからスキー滑降することにしました。歩いて下山する方法もありますがどちらかといえばスキーの方がやりやすいかと・・・一部斜滑降しましたが、この狭い痩せ尾根急斜面をターンできるのは内蔵助氷河スキーの練習の賜物でしょうか。それにしても恐怖ですが、スキーを制御できる自信の方が少し上回っていたこともあり、何事もなくクリアできましたが、この感想を書いてるだけでまた思い出して心臓がバクバクしてきました。
滑ったのはこの痩尾根急斜面だけ。あとはまたシートラに戻って、雪の残る急斜面を慎重に下るのでした。
せっかくストレス解消とリフレッシュのために山に入っているのに、まるで罰ゲームのように失敗すればただでは済まないような試練を受け、心臓バクバクで寿命が縮まるような思いをしないといけないのでしょうか。
人間は今の状態がそのまま続くことを期待します。バブルの時代はこのまま株も土地も上がり続けると期待し、難易度の高い山行を達成すれば次もまた上手く行くものと思うことでしょう。
しかし実際には、たった一つのミスが原因で、それがこの数秒後に発生するかもしれないと思わないまま、あっと言う間に転落してしまうことがあります。
「いま、この直後、自分は死ぬかもしれない」と認知し、その死ぬ準備ができていなのであれば、どうやってその可能性を1%でも下げようかと踏みとどまってみましょう。それはきっと自宅でもできるでしょう。「この山行で、自分は死ぬかもしれない」、その準備ができている人はまずいないと思います。
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