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Yamareco

記録ID: 2337830
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
中国山地西部

広島・島根県境縦走 中三坂峠から唐代山を経て亀谷峠へ

2020年04月29日(水) [日帰り]
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kariogaryu その他1人
GPS
--:--
距離
6.0km
登り
567m
下り
419m

コースタイム

思いの外、時間がかかった。最悪の場合、単独で出かけるかとも
思ったが、パートナーが得られて良かった。一人の場合、何かにつけて
大変だから避けるべきであろう。
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2020年04月の天気図
アクセス 登山口の鳴滝温泉の駐車場に車1台、下山予定地の亀谷峠へ1台それぞれ駐車
コース状況/
危険箇所等
1年ぶりに再開! 県境尾根縦走 中三坂峠〜唐代山〜亀谷峠

日時:2020年4月29日(木)     天気:晴れ
コース:鳴滝温泉駐車場〜中三坂峠〜唐代山(813.9)〜733m峰〜809.6m峰〜亀谷峠
メンバー:2人

 半ばあきらめかけていた広島と島根の県境尾根縦走。出発点の広高山辺りから二艘・四艘までは積雪期以外は歩けそうにないのでひとまず休眠状態。
 ところがこの地点を除くと大朝の鳴滝温泉北東部の中三坂峠までは何とか踏破している。振り返ってみるとこれらのコースの中で、一般の登山道以外では単独か多くて3人までで歩いている。自分でもよく歩いているなあと感心する。

 県境尾根の最終目的地であるJR三井野原駅近くの三国山まで歩いてみたいとかつては思っていたものの、年齢や体力のことを振り返ればとても行けそうにない。そのため、せめて江の川の手前までは歩いてみたいと計画を変更。前述のように2年前までは大朝の鳴滝温泉近くの中三坂峠まで繋ぐことが出来たのだが、それより先は足踏み状態。是が非でも江の川手前まで足を延ばして見たいと思っても、地形が複雑そうでおまけに連なる山も深そうだ。今までは何回か一人で出かけたこともあったが、今回ばかりは自信がない。ひょっとするとクマに出くわすのではないか、あるいは道に迷い込んでしまうのではないかと不安ばかりが募ってくる。おまけに登山口と下山口がかけ離れているので車が2台必要。
  
 同行者はいないかと思い、Nさんに声を掛けるものの都合が悪いと断られてしまう。他に誰かいないかと色々考えてみると、意外と自宅近くにМさんがいることに気が付いた。。彼なら数年前から山に登り始め、しかも野性味があるのでひょっとするとひょっとするのではないかと期待を込め声をかけると「いいですよ」とのあっさりと返事が返ってきた。一時は今年もダメかと半ばあきらめかけていただけに飛び上がりたくなるほど嬉しかった。

 前置きはさておいて当日は2台の車で自宅を7時すぎ出発。一台は下山予定の亀谷峠に置いたので鳴滝温泉の駐車場を出発したのは9時20分。そして最終目的地の亀谷峠に着いたのは17時30分。したがって山の中にいたのは実に8時間10分余り。休憩時間や昼食時間を除くと実に6時間前後(道迷いを含め)歩いたのではないだろうか。思っていた以上に時間がかかった。
 中三坂峠から今回の最高地点である唐代山(813.9)まではほぼ上り一方、ところが唐代山から亀谷峠(646)までは地形図で見る限り多少のアップダウンがあるものの下りだから大したことはないと思っていた。ところが実際歩いてみると踏み跡らしい踏み跡も殆どなく藪漕ぎの連続。おまけに809.6m峰まではほぼ尾根伝いであったものの、これまたほぼ上りの連続。むしろ唐代山への上りより亀谷峠への下りの方がきつかったように感じた。

 あらためてコースを振り返ってみると中三坂峠より唐代山までは踏み跡があったりなかったりするが、藪は思ったほどでもない。峠から最初の取っ付きは峠の少し手前のヒノキ林の中の小さな沢に沿って登る。そのうち沢が消え峠から10分も登れば尾根に達し、その後は尾根伝いに登る。所々分岐点で迷ったり尾根の繋がりが分かりにくい所もあるが、尾根が途切れていたりすると引き返すこと。
 尾根に出てしばらく歩くと左手(島根県側)には明るい伐採地がすぐ下に広がり、林道(地形図上には記載されていない)も走っている。いざとなれば林道に逃げることも出来る。また唐代山に近づくにつれ右手(広島県側)にも古い林道が走っているのでこれも使える(ただし両者ともどこから始まってどこで終わっているのか不明)。
 いずれにしても唐代山までならあまり迷うようなことはないと思われるが、時折尾根の繋がりがよくわからない所があるので注意が必要。また間違いやすいと思われるのは唐代山一つ手前のヒノキ林のピーク付近から唐代山まで。目の前に見えているヒノキ林(この辺りまで広島県側の林道が延びているのではないかと思われる)の中には入らず、左に折れてトラバース気味に5分余り登ると唐代山の山頂に達する。山頂は狭く展望もあまり利かないが、珍しく中高年6〜7人の男女グループに出会った。彼らは10数年来、毎年この時期に唐代山に登っている(宮迫から直登コースがあるとのこと)が、登山者と出会ったのは初めてと言われていた。

 山頂からすぐ右手(広島県側)に比較的はっきりした踏み跡があったのでこれが亀谷峠に向かう道かと思っていると「違う」とのこと。彼らが登って来た大朝の宮迫に下る道であって県境は直進とのこと。しかし道らしい道はなく藪が続くだけである。ええっ、これを行くのかと一瞬戸惑いを感じたが、藪を搔き分けながら前進すると踏み跡らしきものが現れた(県境を縦走する場合、間違いやすいので注意が必要)。
 緩やかに下っているとそのうち笹がきれいに刈られている場所に出くわした。こんな山奥にわざわざ笹を刈に来る人もいないだろうと不思議に思いながら歩いていると今度は直径が4〜5m位のサークルに出くわした。サークル内はブッシュがきれいに刈り払われ、その真ん中には一本の大木が立っていた。一体誰が何のために作ったのだろうか。まさかこんな山奥に人が入って作るわけもないだろうし、ひょっとすると熊の寝床かも知れないと思いつつ先に進んだ。

 その後、緩やかな鞍部を過ぎると時たまにしか現れないブッシュの少ない場所で踏み跡らしきものが現れる。とくに733m峰から809,6mまで尾根道を外しやすいので注意が必要(我々はいつの間にか島根県側の沢へ下っていた)。それに尾根と尾根とがどのように繋がっているのか見分けるのが難しい。地形図を見ても現在地(GPSもすぐには現在地は出てこない)が分からないので、あとは勘に頼るしかない。間違いに気が付けば元に戻るより他はないが、それも元気なうち。戻れなかったらがむしゃらに先へ進むより他はない。それこそ道なき道をがむしゃらに登っているうちにどうにか809.6m峰へたどり着いた。

 このピークの周辺は藪だらけで狭くてしかも展望はまったく利かない。ただ小さな石柱が埋め込まれているだけである。問題はこのピークからの下りである。周りは藪だらけでどこから下って良いのかさっぱり見当がつかない。やむなくブッシュを搔き分けると周りの木々もも少なくなり、何とか下れそうになった。下るに従って傾斜もきつくなったが危険なほどではなかった。時折、GPSで現在地を確認しながら下るが大きな間違いは無さそうだ。ともあれ道なき道をどんどん下っているとどうも島根県側の斜面を下っていることが分かり軌道修正。小谷の手前でずれそうな緩い斜面をトラバース状に上ると809.6m峰と亀谷峠とのほぼ中間点にある明るい鞍部にたどり着いた。この鞍部から降りてきたルートを振り返ってみるとどうも島根県側に寄り過ぎたようである。809.6m峰からがむしゃらに藪の中を搔き分けて下るのではなく少しばかり引き返して尾根伝いに下ればよかったのではないかと後悔した。

 最後の明るい鞍部から亀谷峠へは周囲には木々も少なく、その中間点の山頂までは尾根伝いに楽に登れた。ところが山頂から亀谷峠までは相変わらず踏み跡らしきものは見つからなかった。幸い、ブッシュが少なかったので適当にルートをとると峠よりやや広島県側にあった古い林道に出て、ほんの1〜2分で舗装された車道のある亀谷峠に達した(17:32)。

(まとめ)
 中三坂峠から唐代山までは踏み跡があったり無かったり。単独で行こうと思えば行けないことはない。いざとなれば、島根県側には新しいと思われる林道が、また広島県側にも古い林道が走っていた(但し、どこからどこまで走っているのか未確認)ので逃げ道として使えるのでないか。
 ところが唐代山から亀谷峠までは踏み跡ははっきりしないので単独では控えた方が無難。ルートを間違えると時間のみならず体力まで消耗するので遭難につながりかねない。

(参考タイム)
鳴滝温泉駐車場(0.20)中三坂峠(1.10) 直角近く折れているピーク(標高625m位)(1.50)唐代山(2.00)890m峰(0.35 ルートミスあり)鞍部(0.25)亀谷峠  総計6時間30分前後(休憩を含まず)

 あくまでも一つの目安であり参考時間である。
その他周辺情報 鳴滝温泉(営業しているかどういかは不明)入口には10台近くとめられる快適な駐車場あり、また亀谷峠にも2〜3台位駐車出来るスペースあり。

装備

個人装備
藪漕ぎが続くので軍手はあった方が良い。また水場はないので水は少なくとも1リットル以上は必要。さらに現在を確認するためGPS機能付きのスマホは必携。
備考 下山後は出発地点まで引き返さなければならないので車2台あった方が楽
(1台の場合、少なくとも1時間以上は歩かねばならないと思う)。
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