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Yamareco

記録ID: 2444281
全員に公開
ハイキング
奥秩父

軟弱な都民、雨と虫に心が折れる 瑞牆山

2020年07月21日(火) 〜 2020年07月22日(水)
 - 拍手
GPS
32:00
距離
5.4km
登り
855m
下り
843m

コースタイム

1日目
山行
4:50
休憩
1:40
合計
6:30
10:30
50
11:20
12:30
30
13:00
13:00
5
13:05
13:05
55
14:00
14:00
40
14:40
15:10
110
17:00
富士見平小屋
2日目
山行
1:10
休憩
0:00
合計
1:10
7:00
70
富士見平小屋
瑞牆山と金峰山の鞍部である富士見平小屋にテントを張り、奥秩父の名峰二座を一泊二日で巡る予定だったが、豪雨と虫の襲来に疲れ二日目の朝で撤退。
天候 曇り 夕方より激しい雷雨
過去天気図(気象庁) 2020年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
JR中央線【韮崎】〜バス(1時間30分)〜【みずがき山荘】
8:50韮崎発の始発バスに乗り瑞牆山荘へ。道路の状態が悪いせいもあってか20分遅れの10:20着は残念。ここはペンションのような洒落た内装が魅力の山小屋というが、門構えはやや薄汚れている。
8:50韮崎発の始発バスに乗り瑞牆山荘へ。道路の状態が悪いせいもあってか20分遅れの10:20着は残念。ここはペンションのような洒落た内装が魅力の山小屋というが、門構えはやや薄汚れている。
帰りに忘れないように二座のバッジを購入。珍しい円形デザインのものを購入。
帰りに忘れないように二座のバッジを購入。珍しい円形デザインのものを購入。
山荘の正面が登山口。10:30出発。この時点で予定より20分遅れというのはちょっと気になる。
山荘の正面が登山口。10:30出発。この時点で予定より20分遅れというのはちょっと気になる。
始めはなだらかな道。テント泊の荷物を体に慣らすには丁度いいか。すぐに汗が噴出す。なだらかだが、ちょっとした分岐が頻出して冬なんかは迷い易そうな場所だ。
始めはなだらかな道。テント泊の荷物を体に慣らすには丁度いいか。すぐに汗が噴出す。なだらかだが、ちょっとした分岐が頻出して冬なんかは迷い易そうな場所だ。
林道を横切ってからは登山道らしくなる。荷物が重く、肩が痛い…。10ヶ月ぶりのテン泊装備は堪える…。
林道を横切ってからは登山道らしくなる。荷物が重く、肩が痛い…。10ヶ月ぶりのテン泊装備は堪える…。
30分ほど歩いた所で瑞牆山を望める展望地へ。おおー。まさに峨峨たるという形容がピッタリの格好いい山だな。これから登る山が見える場所というのは好きだ。
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30分ほど歩いた所で瑞牆山を望める展望地へ。おおー。まさに峨峨たるという形容がピッタリの格好いい山だな。これから登る山が見える場所というのは好きだ。
富士見平小屋のすぐ手前に水場。全国を襲った大雨の後だけに豊富な水量。
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富士見平小屋のすぐ手前に水場。全国を襲った大雨の後だけに豊富な水量。
「平成の名水」だそうだが、認定は10年以上も前じゃないか。近年は天敵のいない鹿が増えて水質汚染が広がっているというし、どうなんだろうね?
「平成の名水」だそうだが、認定は10年以上も前じゃないか。近年は天敵のいない鹿が増えて水質汚染が広がっているというし、どうなんだろうね?
まあ、自分はこの浄水器を水筒代わりに使っているので大丈夫だけどね。氷のように冷たい水だ。ここまで流した汗の分をたっぷり腹に補給!
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まあ、自分はこの浄水器を水筒代わりに使っているので大丈夫だけどね。氷のように冷たい水だ。ここまで流した汗の分をたっぷり腹に補給!
11:20、ひいこらしたがほぼタイム通りに今回のベース、富士見平小屋に到着。十数年前に殺人事件があったという曰く付きの場所だ。
11:20、ひいこらしたがほぼタイム通りに今回のベース、富士見平小屋に到着。十数年前に殺人事件があったという曰く付きの場所だ。
営業中とあるが扉には鍵が掛かっている。幕営料は下の穴に入れればいいようだ。
営業中とあるが扉には鍵が掛かっている。幕営料は下の穴に入れればいいようだ。
小屋の正面方向に広いテント場が広がっている。広すぎてどこに設営するか悩むが、腰かけられそうな石の隣にしてみた。そしてこれが今回デビューのニーモのアトム2P。いいねー。
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小屋の正面方向に広いテント場が広がっている。広すぎてどこに設営するか悩むが、腰かけられそうな石の隣にしてみた。そしてこれが今回デビューのニーモのアトム2P。いいねー。
サブザックを準備してすぐ瑞牆山へ。日は長いが夕刻から雨予報なので急ぎたい。モンベルのバーサライトパックのポケットに座布団を入れて背面パッドにしている所。
サブザックを準備してすぐ瑞牆山へ。日は長いが夕刻から雨予報なので急ぎたい。モンベルのバーサライトパックのポケットに座布団を入れて背面パッドにしている所。
12:30、小屋の正面左手の瑞牆山登山道から出発。設営&準備に1時間以上もかかってしまった。この辺りは慣れていくしかないなあ…。
12:30、小屋の正面左手の瑞牆山登山道から出発。設営&準備に1時間以上もかかってしまった。この辺りは慣れていくしかないなあ…。
20分くらいは軽い登り。狭いが歩き易い。沢の音が聞こえてきた。荷物が軽くなって足取りも軽く…と思いきや、先ほどまでの重荷が堪えてポテポテ歩いている。あれ?こんな有様じゃ、テント泊縦走なんてとても無理だな…。うーん。
20分くらいは軽い登り。狭いが歩き易い。沢の音が聞こえてきた。荷物が軽くなって足取りも軽く…と思いきや、先ほどまでの重荷が堪えてポテポテ歩いている。あれ?こんな有様じゃ、テント泊縦走なんてとても無理だな…。うーん。
天鳥川までは一気に下る。瑞牆山を形作っている花崗岩がゴロゴロしている。
天鳥川までは一気に下る。瑞牆山を形作っている花崗岩がゴロゴロしている。
天鳥川渡渉地点。増水しているかと思ったが、そうでもないのかな。
天鳥川渡渉地点。増水しているかと思ったが、そうでもないのかな。
いやー綺麗だね。帰り飲むか。
いやー綺麗だね。帰り飲むか。
すぐ先に桃太郎岩。これは凄いな。いつから割れているんだろう。この山が修験道の山として選ばれたことに一役買っているのかな。
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すぐ先に桃太郎岩。これは凄いな。いつから割れているんだろう。この山が修験道の山として選ばれたことに一役買っているのかな。
この辺りはかなり荒れていて楽しい雰囲気ではない。
この辺りはかなり荒れていて楽しい雰囲気ではない。
こう見えても登山道。
こう見えても登山道。
だんだん手を使ってよじ登る場所が出てくる。落石の危険もありそうだ。ヘルメットを被っている人も見る。
だんだん手を使ってよじ登る場所が出てくる。落石の危険もありそうだ。ヘルメットを被っている人も見る。
鎖場も3〜4箇所ほど。さほど急ではないが、濡れた岩は滑って危ない。登りはまだいいが下りはどうだろな。
鎖場も3〜4箇所ほど。さほど急ではないが、濡れた岩は滑って危ない。登りはまだいいが下りはどうだろな。
ちょっと疲れたぞ。10分休憩。あ、行動食をテントに忘れた。急いでいるとこうだよ。
ちょっと疲れたぞ。10分休憩。あ、行動食をテントに忘れた。急いでいるとこうだよ。
14:00大ヤスリ岩の下に到着。ここまでくればもう少しか?
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14:00大ヤスリ岩の下に到着。ここまでくればもう少しか?
さらに鎖場は続くが、今年登った伊豆ヶ岳のものと比べれば別に何でもない。足を休ませつつ楽に標高が稼げて最高じゃん。
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さらに鎖場は続くが、今年登った伊豆ヶ岳のものと比べれば別に何でもない。足を休ませつつ楽に標高が稼げて最高じゃん。
どこが登山道だか全然わからない!(正面)今までの中で一番険しい山だな。さすが瑞牆山だ。
どこが登山道だか全然わからない!(正面)今までの中で一番険しい山だな。さすが瑞牆山だ。
14:40、結局大ヤスリ岩から40分もかかって瑞牆山山頂(2,230m)到着!予想通りガスに包まれているが、隙間から高度感は十分に感じられる。
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14:40、結局大ヤスリ岩から40分もかかって瑞牆山山頂(2,230m)到着!予想通りガスに包まれているが、隙間から高度感は十分に感じられる。
この山頂は土が全くない岩の突端に過ぎない。今は乾いているが、雨で濡れていたらツルツル滑って地獄へ一直線だ。これは怖いな。
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この山頂は土が全くない岩の突端に過ぎない。今は乾いているが、雨で濡れていたらツルツル滑って地獄へ一直線だ。これは怖いな。
ではお祀りをしますか。お稲荷さまの御神恩に感謝申し上げます。
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ではお祀りをしますか。お稲荷さまの御神恩に感謝申し上げます。
こちらが金峰山方角らしいが、よく見えない…。しかし岩の稜線が見事だな。うーん、晴れの日に来たかった。
こちらが金峰山方角らしいが、よく見えない…。しかし岩の稜線が見事だな。うーん、晴れの日に来たかった。
しばらく待ったが天候は回復しそうにない。降らない内に下りますか。下りのCTは1時間30分だが、岩も濡れているので2時間はかかると予想。
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しばらく待ったが天候は回復しそうにない。降らない内に下りますか。下りのCTは1時間30分だが、岩も濡れているので2時間はかかると予想。
案の定というか、濡れた岩肌で転んでしまった。お尻から落ちてしばらく滑ってたので多少すりむいただけで大した怪我はなかった。ここさ、梅雨時に来る山じゃないよな…よく考えて…。
案の定というか、濡れた岩肌で転んでしまった。お尻から落ちてしばらく滑ってたので多少すりむいただけで大した怪我はなかった。ここさ、梅雨時に来る山じゃないよな…よく考えて…。
見覚えのある丸木橋だ。そろそろ天鳥川かな。
見覚えのある丸木橋だ。そろそろ天鳥川かな。
川を越えた辺り。やっと歩き易くなった!これはもう実質的に舗装されていると言ってもいいよな。
川を越えた辺り。やっと歩き易くなった!これはもう実質的に舗装されていると言ってもいいよな。
17:00。1時間45分かけて富士見平小屋に帰着。まあまあ頑張ったかな。小屋は今日は営業しないようだ。
17:00。1時間45分かけて富士見平小屋に帰着。まあまあ頑張ったかな。小屋は今日は営業しないようだ。
18時頃、夕食の仕度を始めた頃に雷鳴が聞こえてきた。とうとう来るか。
18時頃、夕食の仕度を始めた頃に雷鳴が聞こえてきた。とうとう来るか。
あっという間に外は豪雨に。雨音がうるさい!テント内にしぼった手拭いを干していることもあり湿気がすごいぞ。
あっという間に外は豪雨に。雨音がうるさい!テント内にしぼった手拭いを干していることもあり湿気がすごいぞ。
19時半、まだ豪雨は治まらない。テントの下に水が大量に入ってきたようで冷たい。テントが新品なのでなんとか堪えているが、これは浸水寸前では?
19時半、まだ豪雨は治まらない。テントの下に水が大量に入ってきたようで冷たい。テントが新品なのでなんとか堪えているが、これは浸水寸前では?
跳ね返りも凄く、前室に置いていた靴が上までドロドロになってしまった!なんてこった。焦ってレジ袋を被せた。
跳ね返りも凄く、前室に置いていた靴が上までドロドロになってしまった!なんてこった。焦ってレジ袋を被せた。
逃げ場を求めて虫も大量に集まっている。寝る前にトイレに行こうと靴を履いていた隙にテント内にも入り込んでしまい、しばらく退治に追われる。ああああ。
逃げ場を求めて虫も大量に集まっている。寝る前にトイレに行こうと靴を履いていた隙にテント内にも入り込んでしまい、しばらく退治に追われる。ああああ。
雨と虫の退治は一段落したが、床はジットリと湿って気が気ではない。さらに今度はテントの周囲を歩き回る何者かの静かな足音…。これは…鹿だよな…?
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雨と虫の退治は一段落したが、床はジットリと湿って気が気ではない。さらに今度はテントの周囲を歩き回る何者かの静かな足音…。これは…鹿だよな…?
なんだか疲れた。明日はもういいかな…
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なんだか疲れた。明日はもういいかな…
翌朝は嘘のように晴れていたが、自分の頭はグチャグチャになってしまった新品テントのメンテナンスでいっぱいで、とても往復8時間をかけて金峰山に登る気にはなれなかった。
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翌朝は嘘のように晴れていたが、自分の頭はグチャグチャになってしまった新品テントのメンテナンスでいっぱいで、とても往復8時間をかけて金峰山に登る気にはなれなかった。
勿体無いが、帰ろう…。軟弱ですいません。
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勿体無いが、帰ろう…。軟弱ですいません。
虫塗れのフライを剥ぎ取るとインナーの天井に大きな毛虫が。嫌な予感がして朝食で使った割り箸を折らないでいた自分を褒めたい。
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虫塗れのフライを剥ぎ取るとインナーの天井に大きな毛虫が。嫌な予感がして朝食で使った割り箸を折らないでいた自分を褒めたい。
泥まみれ、虫まみれで畳むことも出来ないテントをどうにかゴミ袋に押し込む。水分と泥のせいで重い!
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泥まみれ、虫まみれで畳むことも出来ないテントをどうにかゴミ袋に押し込む。水分と泥のせいで重い!
とぼとぼと1時間以上かけてみずがき山荘に返ってきた。この時間は金峰山の頂上に立っていた筈だったんだけどな。まあ、みずがき山だけでも登れたので良かったか。
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とぼとぼと1時間以上かけてみずがき山荘に返ってきた。この時間は金峰山の頂上に立っていた筈だったんだけどな。まあ、みずがき山だけでも登れたので良かったか。
行きに買ってしまったインチキバッジです。いつかこれを真実にする。
行きに買ってしまったインチキバッジです。いつかこれを真実にする。

装備

MYアイテム
inaritozan
重量:1.90kg

感想

36回目の登拝は、昨年に豪雨予報で行き損ねた瑞牆山、金峰山。
2000m級の100名山を一挙に楽しめるとあって期待していた1泊2日のプランだ。


しかし、10ヶ月ぶりのテント泊装備はとにかく堪えた。こんな有様ではテント泊での縦走など夢のまた夢。軽量化の必要性を痛感。

瑞牆山は今までの経験の中で一番の険しさだったが、CTが短いのと軽装で向かったこともあり、大して労せずに登ることが出来た。鎖場岩場が厳しいと聞いていたが、1月に登った伊豆ヶ岳の50mの鎖場に比べたら全く物足りなくて拍子抜けであった。展望に恵まれなかったのは残念だが、かねてから気になっていた名山を登頂できたのは嬉しい。


しかしその夜、激しい雷雨と雨で逃げ込んできた大量の虫の襲来に参ってしまった。虫対策はどこでもベープを準備していたが、これは蚊にしか効果がなく、コバエの目の前に近づけても無反応というシロモノだった。

フライとインナーの間に大量に入り込んだ虫が気になって夜もあまり眠れず(それはいつもだが)、夜が明ける前にはもう金峰山を目指す気力が無くなっていた。我ながら軟弱すぎる…。


3回目のテント泊は色々な課題を残して撤退という結果になってしまったが、瑞牆山だけでも登れたことが慰めとなった。長梅雨にイライラして出かけてしまったが、梅雨時のアウトドアは何もいいことが無い。


【満足度 ★★★3/5】
色々辛かったが、瑞牆山はアスレチック感があってCTも適度で楽しい山だった。ただ、雨上がりに登るべきではないね…。今度はのんびり金峰山だけを目指したい。

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この記録に関連する登山ルート

ハイキング 八ヶ岳・蓼科 [日帰り]
瑞牆山(みずがき山荘よりのピストン)
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス
技術レベル
2/5
体力レベル
2/5

この記録で登った山/行った場所

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