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瑞牆山(みずがきやま) / 別称:小産岩(こうぶいわ)・瑞壘

眺望絶佳の花崗岩の奇峰


瑞牆山は山梨県にある標高2230mの山です。全山が黒雲母花崗岩で構成されており、尖峰をいくつも連ねた独特の山容をしています。日本百名山の一座であり、選定者の深田久弥は「まるで針葉樹の大森林から、ニョキニョキと岩が生えているかのような」と表現しています。

"大ヤスリ岩"
"大ヤスリ岩"

「大ヤスリ岩」「鋸岩」「桃太郎岩」など名が付く奇岩が点在しており、クライミングスポットとしても有名です。
山名の由来は複数あります。神社の周囲に設けた垣根の「瑞垣(みずがき)」に由来する説、山稜を三つに分ける「みつなぎ」が転訛したとする説、崖を意味する「がき」をルーツとする説があります。「瑞牆」の表記は明治時代からで、当時の山梨県知事の武田千代三郎が決めたと言われています。古くは小産岩(こうぶいわ、こぶいわ)、三繋(みつなぎ)などと呼ばれていたそうです。

空海も訪れたとされる山

"カンマンボロン"
"カンマンボロン"

人を惹きつける見た目から、古くは修験者の登拝対象でもありました。空海(弘法大師)が修行を積んだ山とも伝えられ、山域の西には「弘法岩」なる岩が立ちます。弘法岩の基部には「カンマンボロン(不動尊大日如来の意味)」の梵字が彫られたような窪みが並び、空海が刻んだものと語り継がれます。一方で、風雨の浸食による自然の造形とも言われており、定かではありません。

巨岩のステージのような山頂部

"山頂"
"山頂"

山頂は断崖絶壁の上の大きな岩で、かなり高度感があります。

"山頂より:金峰山を望む"
"山頂より:金峰山を望む"

展望は優れており、金峰山とシンボルの五丈岩がありありと望めます。

"山頂より:南アルプス・八ヶ岳を望む"
"山頂より:南アルプス・八ヶ岳を望む"

また富士山、南アルプス、中央アルプス、八ヶ岳などの高峰も見渡せ、爽快な気分です。崖下には、大ヤスリ岩が堂々とそそり立ちます。

人気のコースは瑞牆山荘から

"モデルコース"
"モデルコース"

4時間57分/5.4km
瑞牆山荘(66分)→富士見平小屋(25分)→天鳥川(93分)→瑞牆山(50分)→天鳥川(26分)→富士見平小屋(37分)→瑞牆山荘

"ミズナラの森"
"ミズナラの森"

瑞牆山荘はポピュラーな登山口で、金峰山の登山口としても利用されています。
序盤はミズナラが美しい森を歩きます。「里見坂」と呼ばれる急坂をひと登りすれば、ほどなく富士見平です。

"富士見平小屋"
"富士見平小屋"

富士見平小屋はテント場を備えた山小屋で、名の通り富士山が望めます。小屋に宿泊し、瑞牆山と金峰山の2座を目指すプランもよく選ばれています。

"桃太郎岩"
"桃太郎岩"

富士見平小屋を過ぎ、やや下って天鳥川を渡ると、真っ二つに割れた巨岩・桃太郎岩があります。桃太郎岩をはじめ、山域のいくつもの岩にはつっかえ棒が置かれており、不思議な雰囲気を醸します。
周囲は鬱蒼とした針葉樹林帯へと変わり、しばらくは谷筋を進みます。

"鎖場"
"鎖場"

沢から離れると大岩に囲まれた急な登りが始まります。所々に鎖やロープが掛けられており、まるでフィールドアスレチックを進んでいるかのようです。
大ヤスリ岩を右から巻けば、山頂は間もなくです。

滝と岩を巡る周回ルート

"モデルコース"
"モデルコース"

6時間5分/8.9km
みずがき山自然公園(35分)→林道終点(79分)→不動滝(102分)→瑞牆山(50分)→天鳥川(26分)→富士見平小屋(73分)→みずがき山自然公園

"みずがき山自然公園"
"みずがき山自然公園"

不動滝を経由する「黒森コース」を通って周回すれば、より変化に富んだ行程にすることができます。
起点であるみずがき山自然公園は、瑞牆山の全景が望める好スポットです。キャンプ場を備えており、登山の前後にキャンプを楽しむこともできます。

"黒森コース"
"黒森コース"

最初は林道を歩きます。
登山道に取り付きしばらく進むと、道は不動沢に沿うようになります。木製の橋や飛び石を使い、何度か渡渉します。降雨後で橋が濡れている時は、滑りやすいので注意して通行します。

"不動滝"
"不動滝"

不動滝は、大きな一枚岩の上を水が伝わり落ちています。浸食による岩の造形美と、滑らかな水の流れは風情があります。

初夏はシャクナゲが咲き誇る

"シャクナゲのトンネル"
"シャクナゲのトンネル"

瑞牆山はシャクナゲが多く自生する山で、花期は6月から7月です。初夏は淡い紅色の花があちこちで咲き乱れ、登山者の目を楽しませてくれます。
登山口 瑞牆山荘
みずがき山自然公園
基本情報
標高 2230m
場所 北緯35度53分36秒, 東経138度35分31秒
カシミール3D
現在、瑞牆山山頂の三等三角点標石「点名:公望」は亡失。
山頂 瑞牆山
危険個所 岩峰、鎖場
展望ポイント 日本のアルプスなど360度の大展望。

山の解説 - [出典:Wikipedia]

瑞牆山(みずがきやま)は山梨県北杜市(旧北巨摩郡須玉町)にある標高2,230mの山で、奥秩父の山域の主脈の一つ。旧須玉町域の最北部にあたる。日本百名山のひとつ。

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