山の怖さを少し知った釈迦ヶ岳
- GPS
- 02:47
- 距離
- 3.2km
- 登り
- 131m
- 下り
- 675m
コースタイム
- 山行
- 2:23
- 休憩
- 0:06
- 合計
- 2:29
天候 | 晴れ 風強い |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
約10台ほど駐車可能です。 午前8時の段階では、誰も駐車していませんでした。 駐車場にトイレもあります。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
国道137号線から檜峯神社に至る林道入口は、標識はあるものの見落としやすいです。 道は、全線舗装されています。 途中ゲートがありますが、手で開けて通行できます。 今回のハイキングルートは、全道落ち葉が深く、道の状況を見極めにくく、滑りやすい状態でした。 また、子供(5歳と7歳)には、西側から釈迦ヶ岳に登るのは困難でした。 ルート記録は手違いがあり、釈迦ヶ岳から下山の部分しか表示されていません。 |
写真
感想
今年8月から始めた家族ハイキング。
今回は、記念すべき10回目、15座目!
今年の締めくくりのハイキングでした。
しかし、まだハイキング歴4か月。
今回は自然の怖さを知ることとなりました。
きょうのコースは、檜峯神社駐車場からまっすぐ檜峯神社分岐の稜線を目指し、そこから釈迦ヶ岳を登り、再び檜峯神社分岐まで戻り神座山、トビス峠経由して檜峯神社に戻るルートを選びました。
神社参拝後、駐車場をあとに登り始めました。
しばらくザレ場を登ります。程なく岩が少なくなり、変わって落ち葉が深くなってきた頃には徐々に斜度が急に。
始めのうちは、大きな葉っぱを見つけては大喜び!(写真)
斜度は一層増し、落ち葉で道がわかりにくく、さらにつるつる滑ります。
大人は早くも疲れはピーク。
しかし、子どもたちは「落ち葉は何枚あるのかなぁ」などと1,2,3,4…と数え始めました。
それを聞いて、親はさらに疲れ果て…
5歳の手を引きながら、一歩一歩登ります。
何度も何度も足を滑らせます。
落ち葉で下が見えず、倒木につまずいたり、岩穴に足がはまったり…
高度を上げていくも、尖った釈迦ヶ岳は少しも近づきません。
「何で違うお山に登っているの?」
確かに…
落ち葉で踏み跡もわからず、ピンクのリボンがきょう程有り難く感じたことはありません。
きつい急な斜度のまま、稜線に出ました!
富士山がクッキリ!!
同時に、麓から吹き上げる風が強く、ちょっと肌寒い。
おやつタイム…
ふぅ〜
おやつで元気を取り戻し、さあ出発。
痩せた尾根が続きます。
風は相変わらず強い。
細かく上り下りを繰り返します。
でも、落ち葉は深く、特に下りでは注意。
少しでも気を許すと、1〜2メートル滑り落ちます。
怪我の恐れも感じてきました。
釈迦ヶ岳の尖峰が近くに見えるようになってきました。
近くに見えるようになったら、その急峻さに逆に腰が引けました。
ただ眺める分には、三角の目立つ素敵な山ですが。
登りが続くようになり、岩場が現れてきました。
ロープを掴みながら、急斜面を必死に登るところも。
小さい子供には少し危険も感じます。
強い風に「寒いよぉ」の5歳。
「頂上は諦めて、引き返そうか」と思うことも何度か。
その時でした。
5歳の子供のお尻を支えようとして、右足の岩に体重を乗せ力を入れた瞬間、岩が山肌から剥がれ落ち、落としてしまいました。
岩は、直ぐ下から後を追って登っていた母と7歳の子供のすぐ脇を、今まで聞いたことのないような音を立てて転げ落ちていきました。
……。
幸い、さらにその下にも人はいなく、胸をなでおろしました。
出発前の神社でのお参りが、神様に守ってもらえたのだと思いました。
しかし、最悪の場面を何度も何度も頭の中に浮かんでしまいます。
最大限に安全を考え、時間をかけて頂上まで慎重に歩を進めました。
そして頂上。
富士山は雲に覆われ、ほんの一部だけでした。
今までは、富士山を観たくて頂上を目指しました。
しかし、きょうは無事にたどり着いたことをすごく幸せに感じました。
みんなでおにぎりを食べました。
「4人揃って食べることができてよかった」と改めて思いました。
今まで頂上で食べたおにぎりとは、違う気がしました。
さて、下山です。
正直不安でした。
あの登ってきたところを子供たちと無事に下りられるのだろうか。
山頂にいたハイカーの方が「登ってきたところを下るのだから、経験がある。危なさも知っているので大丈夫。気をつけて」とおっしゃっていただきました。
この言葉に、とても力と勇気をいただきました。
より慎重に下り、檜峯神社分岐の手前の分岐場所(神座山川分岐/すずらん十字路傍)に「檜峯神社近道」と表示がありました。
予定よりかなり時間が経過していたので、日没も頭をよぎりました。
この近道を地図で確認し、安全を優先してルートを変更し、この道(釈迦ヶ岳第3登山道)を下ることにしました。
急なつづら折りの斜面を、落ち葉に埋まりながら注意して下りました。
足のスネにまで達する深さ。
登りのルート以上に困難を極めました。
注意しても滑り落ちます。
落ち葉に埋もれて何も見えない。
倒木や岩、岩穴などが行く手を阻みます。
1時間ほど下ったその時、今度は小さな岩が上から落ちてきて、それを避けるために転びました。
顔の横を通った岩の風を感じました。
この時も間一髪でした。
細心の注意をしていたにも関わらず。
山は甘い気持ちを持つことはできないと、一度ならずとも二度も思いました。
何度も滑り躓きながら、3時間弱、やっとの思いで林道に出ることができました。
檜峯神社に改めて、身を守っていただいたお礼をしました。
ハイキングを始めて4か月。
少しだけ慣れたところで、きょうは自然の怖さを知ることができました。
きょうの経験をこれからの山歩きに活かしていくことを心に深く刻む一日になりました。
無事に帰ることができてよかった…
学ぶことも考えることも多かった今年最後のハイキング。
長文になってしまいました。
来年も、楽しく安全に!
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