早池峰山 コメガモリ沢左俣 右岩稜
コースタイム
- 山行
- 4:18
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:18
- 山行
- 4:40
- 休憩
- 5:30
- 合計
- 10:10
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
岳の駐車場にはほかに3台駐車してあった。準備して、こっちも乾いたアスファルトを、スキーを手に持って歩いていく。ゲートの横を通って入る。スキー装着して歩き出す。すぐにアスファルトが見えたりした。道路わきのわずかな雪の上を歩いた。一回くらいスキーを外したかな。はじめの1時間くらいはそんな感じ。やがてアスファルトの露出がなくなった。うすゆき山荘前で休憩中、山荘から音がした。河原坊から先、すぐに沢を渡るが、なんと沢が流れていた。車道のアスファルトの露出はもしかしてあり得ると思っていたが、沢が流れているのは予想外。少し上流を、雪を探したがいいところがなかった。Oさんがやや下流の堰堤のそばをスキーを脱がずに渡渉。そして沢沿いを歩く。コメガモリ沢は雪がなく音をたてて流れていた。いつも渡渉するところが渡渉できるかどうかは不確定だったので、やや手前で渡りやすいところをスキーを脱いで渡渉。右岸の雨量観測付近に渡った。そこからまた小沢をスキーで渡り、登山道に出る。コンタ1250付近はもう2回も泊っているので、今回は手前を泊場にした。イグルーを作ることにした。今回は僕が中に入ってブロックを積み上げた。2,3度積み上げたブロックが崩れそうになったが、何とか屋根までふさいだ。中が少し狭いようであった。入り口を穴をあけて、中を少し広げて雪を掻きだす。2人が持ってきた水筒などを持って沢に降りて水を汲んだ。そしてザックなどを中に入れて、ブロックで入り口を閉じて整理整頓。座って荷物を広げると、前回と比較してはやや狭い。まぁ、ちょうどいい感じか。Oさんが準備した食料。今日は煮込みラーメン。ニラと、ひき肉を入れてラーメンを入れる。味は良い。お腹いっぱいになる。Oさんは箸を忘れて歯ブラシを使って見事に食っていた。つまみも忘れたそうだ。僕が持ってきたチータラとイカ天で二人でちょうどいい量。MSRで水滴がポタポタ落ちる。さらに天井が崩れ落ちること数回。空が見えるほど穴が開いた。日が暮れてから気温が下がり、水滴はそれほど落ちなくなった。就寝して朝方やや寒かった。天井から星が見えていた。
3時30分または4時起床と思っていたがアラームでやっと4時起床。朝食はアルファ―米を持ってきたが、Oさんが炊いたご飯をふたつ持ってきていたので、ふたつのうちひとつをもらって温めた。やや多かったが食べてしまった。歯磨きし、排便し外に出る。Oさんはうんこが出なかった。Oさんが壁を崩して外に出て、最低限の装備以外はデポしてスキーで歩き出す。Oさんが雲の流れが速いと言った。晴れているが寒い。ラッセルがないから、コウベコウリの少し手前でスキーデポしアイゼンにする。晴れているので右岩稜が近くに見える。コメガモリ沢に何か滝のような岩が見えた。下から見て氷が着いてあるような感じがした。右岩稜がその上でなければいいなと思った。左俣が二股になるとさらに急傾斜になる。取り付きに着いて行動食を食う。雪がもう落ちてしまっていて岩登りだ。天気はさらによくなり風もなくなった。簡単そうな正面から登り始める。
1ピッチ目狭い平坦地でOさんを確保。2ピッチ目そのままつるべでOさんがトップ。そして3ピッチ目が前に敗退したチムニー。足元にハイマツが見えていたので中間支点を取る。次にチムニーの下部にも二つ目の支点。チムニーの取り付きにバランスを取って上がり、もうひとつ支点を取りたい。ハーケン打つが硬くて打ち込めない。何とかチムニー右側のやや奥にナッツかフレンズどっちだったかをはめた。そのあとは、手袋を脱いで薄い5本指だけにして、一段立ち上がり、アイゼンをチムニーに効かせてもう一段立ち上がり、チムニー上部の挟まっている岩に掴まって登り切った。格好悪い登り方だった。雄たけび上げてポーズ。興奮。上で低い木にシュリンゲで支点を作りOさんを確保。無事登り切った。4ピッチ目は高い岩壁だった。Oさんが中間支点二つで、中央部から左側に迂回して登攀。Oさんもポーズ。そのあと僕が登ったけれどここは高度感がある。次の5ピッチ目は平坦な短い岩稜。最後が3mくらい切れ落ちた下りで、慎重に下る。6ピッチ目は、登り始めが見た目より難しく、手掛かり足がかりが微妙で滑り落ちそうになった。ナッツで中間支点ひとつとってやっと登る。そのあとは簡単。上部で岩の割れ目に二つナッツ、フレンズを挟んで支点をつくってOさんを確保。そこで右岩稜登攀終了。見事に登り切った。握手。目の前に1ピッチくらいの岩があった。山頂まで行くか、その岩を登るか。Oさんは山頂には行かない。目の前の岩を登ってみようと言った。なんという意欲。山頂に行ってみたかったがOさんに押された。Oさんトップ。万が一Oさんが落ちれば、急な雪の斜面に落ちてきて二人とも雪面を滑り落ちていく。ハーケン二つ打って支点を作りOさんを確保。正面は傾斜が急だったので、少し右側から取り付き、左にトラバースしてそのあとまっすぐ上へ。次に僕がハーケン抜いて登攀。トラバースが微妙だった。登り切った。やはり1ピッチで終了。お腹いっぱいだ。山頂に行くか聞いたらOさんは下りの体力を残したいと言って山頂には行かないことにした。アンザイレンして下っていく。そして下から見えていた滝の上に来た。滝は高かった。そのまま降りることはできなかった。右岸の、岩の少しの突起に捨て縄で懸垂下降した。そこでザイルをしまった。そして急斜面を慎重に下って行った。高度を下げるとアイゼンにダンゴが付着したが、スキーデポ地がすぐだった。スキーに履き替えて滑り下っていく。泊場でパッキング。昨日と同様に思いザックを背負い、崩したイグルーに背を向けた。河原坊から車道は雪面が固くなっていた。うすゆき山荘の少し先でシールを外した。すぐにアスファルトを融雪が流れていた。シールを外していたのでそのままスキーで歩いた。スキーが濡れて雪が付着することはなかった。固い雪面でスキーは良く滑って、スピードが出た。Oさんは制御できないからと言って再びシールを付けて下った。そうなるとシールのない僕が絶対早く滑るので、始めはOさんを待ちながら時々止まっていたが、最後はOさんを離して先に滑り降りた。ゲートが近くなるともうアスファルトの露出が多く、スキーを脱がざるを得なかった。スキーとストックを両手に持って、プラブーツでコツコツ音を立てて歩いて、駐車場に着くと雪は消えて砂利が見えていた。砂利にザックなどを下ろしたくないので道路の乾いたアスファルトにスキー、ザックなどを置いて、車を駐車場から道路に移動した。すぐにOさんが到着。それほど差はなかったようだ。片づけて分かれた。僕もそうだがOさんもだいぶ満足したようでふたり握手して別れた。久しぶり爽快な山行、登攀だった。
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