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Yamareco

記録ID: 283722
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
奥多摩・高尾

軍畑駅〜高水山〜棒ノ折山〜三ツドッケ〜東日原BS

2013年04月09日(火) [日帰り]
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コースタイム

JR青梅線・軍畑駅→高源寺→高水山(759m)→岩茸石山(793m)→黒山(842m)→権次入峠→棒ノ折山(969m)→槙ノ尾山(945m)→長尾ノ丸(958m)→日向沢ノ峰(1356m)→蕎麦粒山(1472m)→仙元峠(1444m)→一杯水避難小屋→三ツドッケ(1576m)→一杯水避難小屋→東日原BS→バス→JR青梅線・奥多摩駅
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2013年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
JR青梅線・軍畑駅
東日原BS→バスJR青梅線・奥多摩駅
コース状況/
危険箇所等
距離=26.7km 最大標高差=1356m
[登山時間=約10時間30分]
2013年04月10日 08:24撮影 by  FinePix XP50, FUJIFILM
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2013年04月10日 08:23撮影 by  FinePix XP50, FUJIFILM
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2013年04月10日 08:27撮影 by  FinePix XP50, FUJIFILM
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2013年04月10日 08:30撮影 by  FinePix XP50, FUJIFILM
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2013年04月10日 08:33撮影 by  FinePix XP50, FUJIFILM
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2013年04月10日 08:34撮影 by  FinePix XP50, FUJIFILM
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2013年04月10日 08:38撮影 by  FinePix XP50, FUJIFILM
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2013年04月10日 08:37撮影 by  FinePix XP50, FUJIFILM
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2013年04月10日 08:41撮影 by  FinePix XP50, FUJIFILM
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2013年04月10日 08:40撮影 by  FinePix XP50, FUJIFILM
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2013年04月10日 08:43撮影 by  FinePix XP50, FUJIFILM
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2013年04月10日 08:43撮影 by  FinePix XP50, FUJIFILM
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2013年04月10日 08:47撮影 by  FinePix XP50, FUJIFILM
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2013年04月10日 08:51撮影 by  FinePix XP50, FUJIFILM
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2013年04月10日 08:50撮影 by  FinePix XP50, FUJIFILM
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2013年04月10日 08:50撮影 by  FinePix XP50, FUJIFILM
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感想

【三ツドッケ、軍畑から登ったった】
http://iwa-moke.blogspot.jp/2013/04/blog-post.html

4月9日火曜日、
快晴。
約2ヶ月ぶりの山行、
今日は軍畑から三ツドッケ(1576m)を目指してみます。

東日原BSから三ツドッケ(天目山)に登って、
高水山まで縦走するのが正統派のようですが。
今日はあえて、
逆から挑んでみたいと思います。
午前7時35分、
軍畑駅を出発して30分弱で高水山登山口に到着。
何度も登り慣れている登山道だが、
今日は身体が重い。
2ヶ月山を休んだ影響だろうか、
後半バテないようにペースダウンして慎重に登る。

登山口から50分弱、
常福院のトイレを借りて小用を済ませる。

4時間程度しか寝ていない影響か、
どうにも身体が重くて仕方がない。
とりあえず岩茸石山(793m)の絶景を見て、
元気を出そうとすたこら登ってみたが。
春霞と黄砂の影響で、
見通しが全くよろしくない。
絶景がNGならパンでも食って元気を出そうと、
ランチパックのたまご味をぱくつく。

よくよく考えてみたら今日のコース、
高水山(759m)岩茸石山(793m)黒山(842m)棒ノ折山(969m)とじわじわ登り〜の。
槙ノ尾山(945m)長尾ノ丸(958m)日向沢ノ峰(1356m)蕎麦粒山(1472m)で、
ぐんぐん標高を稼ぐ。
そんでもって仙元峠(1444m)で一旦下がって、
三ツドッケ(1576m)でピークに達する。

これを細かく計算してみると、
コース全体の約75%が登りということになる。
この身体の重さを考慮すると、
途中でコース変更もありうる話。

東日原BS発の終バスが18時52分だから、
日向沢ノ峰に15時だ。
15時までに到着できなかったら、
川苔山方向にコース変更して鳩ノ巣駅を目指そう。
そうだそうしようとB案も用意して、
岩茸石山から棒ノ折山を目指して出発したのが9時15分。

10時間を超えるコースのペース配分が、
いまいちよくわかっていない気がするが。
1に経験2に経験、
とにかく場数を踏むしかない。

権次入峠から棒ノ折山へと続く広い坂が整備工事のため、
脇の迂回路を使って山頂まで登るが。
棒ノ折山も春霞と黄砂の影響で、
見通しがよろしくない。
冬の絶景がつくづく恋しい、
これから秋まで低山からの絶景は拝めそうにないな。

問題はここから三ツドッケまでの未経験コース、
登山道は急に細々と怪しくなったが。
権次入峠の迂回路からずっと木に括り付けてあるピンク色の目印、
これのお陰で道に迷うこともなさそうだ。
今日は平日だからさすがに団体さんはいないが、
朝から数人の男性ひとり登山客と挨拶を交わした。

そしてこの未経験コースに入ってからはなぜか、
女性ひとり登山客ばかりと挨拶を交わす。

女性と言ってもギャルではなく、
初老のおばさん達なのだが。
しかし元気でびっくり、
この調子だとこのおばさん達が百歳になられる頃には。
百歳人口が現在の10倍とか、
あながちない話じゃないかも知れない。

槙ノ尾山を超えた辺りから、
随所に出現する急登。
多少の平地と下りはあるにせよ、
基本的には朝からずっと登りを続けているワケで。
その蓄積疲労がじわじわボディーブローよろしく、
ダメージを蓄え続けている。

長尾ノ丸の先にある更なる急登に差し掛かると、
苦労しながら下りて来る初老の夫婦と遭遇。

休憩かたがた、
その場に立ち尽くして待っていると。
「どうもすみません」と婦人が恐縮するので、
「この先もすごいいんですか?」と質問してみた。

すると婦人は関西訛りの残るイントネーションで、
「この先に、これの4倍はあろう坂がある」と教えてくれた。

「もう千メートルは越えましたかねぇ?」と、
今度はご主人に質問してみると。
ご主人もやはり関西訛りの残るイントネーションで、
「ここいらはまだ900メートル台でしょう」とおっしゃる。

いくつもの急登を越えて、
かなり高度を稼いだつもりだったのだが。
まだ千メートルを越えていないとは、
一体全体どういうことだろう。

千メートル弱の低山をひとつ登るのと、
その低山をいくつも越えて行くのとでは全く意味が違う。
これはまだまだ気が抜けぬ、
心して登るべしと気合を入れ直す。

別れ際、
「でも、若いから平気よね」と婦人に励まされ。
「まあ、頑張って登ってみます」と会釈して、
目の前の急登に挑み始めた。

「若くはないです、50過ぎてます」と、
ひとりツッコミしながら登っていると後ろから。
「若いから平気よね?」と、
今度は不安そうな声色でご主人に尋ねる婦人の声が聞こえる。

尋ねられたご主人は返答に困り、
何も答えず受け流していたようだが。
恐ろしい、
この先に待っているであろう4倍の急登はそんなに凄いのか。

身体のバッテリー残量はおそらく50%、
とりあえず日向沢ノ峰まで頑張ってみよう。

次々と出現する急登をなんとか越えたその後、
日向沢ノ峰のピークへと続くらしい噂の4倍急登が出現した。

10歩登っては休み、
10歩登っては休みを繰り返し。
エベレスト登山のような牛歩でもって、
なんとか日向沢ノ峰に到着。
携帯の時計を見てみると、
14時05分。
軍畑を出発してから6時間30分か、
さてどうしたものか。
ここから川苔山方向へショートカットしようか、
終バスに間に合いそうだから予定通り三ツドッケを目指すか。

棒ノ折山を出発したあたりから、
なんだか胃が痛くて気持ちも悪い。

当然食欲もないが、
薬だと思って蒸しパンをひとつ食べてみたら。
少し元気が出て、
予定通り三ツドッケを目指すことにした。

もうひと踏ん張り、
まずは蕎麦粒山を目指して歩き出そう。

ピンクが途中から、
赤や黄色の目印に変わったが。
ありがたい目印のお陰で、
心許無い登山道も道に迷う心配はない。

ただ残念なのは、
登山道の北側も南側も木々が邪魔をして眺望がよろしくない点だ。

道中のイベントといえば、
かなりの頻度で出現する急登をどう攻略するか。
それ以外特に変化のないコースで、
日向沢ノ峰を過ぎてからはもう誰ひとりとも遭遇していない。

そしておそらくこのコース最大のイベントであろう、
蕎麦粒山へと続く長い急登が立ちはだかる。
その天敵を見上げ、
水分補給をしながら心の整理をしていると。
10年以上昔、
東京・調布から新潟・糸魚川までママチャリで走破した時の記憶が甦った。

あの塩尻峠越えはキツかった、
あれに比べればこんなの屁の河童だ。

と自分に言い聞かせ、
牛歩作戦でもって一歩一歩確実に登って行く。

俺は何をやってるんだ、
ママチャリで糸魚川まで走ったって。
キャバクラでモテたりしなかったじゃないか、
意味がわからないと鼻で笑われただけだったじゃないか。

美味しい魚が食べたいから釣りをする、
美味しい野菜が食べたいから土をいじる。
意味のあることしかしない大人なんて糞食らえだ、
だから俺はひとり密かに意味のないバカ登山をする。

万歳バカ登山、
万歳バカ野郎。

などなどと、
朝から蓄積され続けた疲労に頭も侵され幻聴が聞こえ出す。

両耳にへばりつく幻聴を振り払い、
頭を上げると蕎麦粒山の道標が見えた。
素人さんならここで嬉しくなって、
一気に登りがちだが。
あえてここで、
一休みすべきだ。
なぜならば、
山の傾斜が最もキツいのは頂上付近なのだから。

山と高原地図によると、
一杯水避難小屋までは残り80分だそうだ。
自分歩速は八掛けだから、
64分以内に着けるだろう。

蕎麦粒山の山頂に横たわるベッドのような大きな石、
荷物を下ろして横になってみた。

背中の筋肉が悲鳴を上げている、
背骨もコキコキ鳴る。

横たわったまま、
青い空をぼんやり見上げるが。
言葉は何も浮かんでこない、
ただそこに青い空があるばかりだ。

さあ、
三ツドッケの絶景を見て締め括ろう。

岩茸石山も棒ノ折山も、
春霞と黄砂の影響でよろしくなかったけど。
標高1576mの三ツドッケならきっと大丈夫と、
自分に言い聞かせて出発したのが14時10分。
そして仙元峠を越え、
一杯水避難小屋に到着したのが15時05分。
軍畑から三ツドッケまで逆歩きするのはバカ登山の極みだな、
もう2度とごめんだと今は思ってるけど。
2、3年経てばまた登りたくなるのだろうよ、
そこがバカ登山の心粋だぜぃ。

一杯水避難小屋の裏手から、
20分程かけて最後の急登を越えて山頂に到着。
三ツドッケは2度目だが、
ここの360度大パノラマは超絶景だ。
前回は見えなっかた富士山も、
今日はぼんやり見えている。
このまま夕暮の富士山を眺めて、
酉谷山の避難小屋にでも泊まろうか。
一杯水のトイレは古くて汚いが、
酉谷避難小屋はとても清潔だ。
この小屋なら泊まれそうだと、
酉谷山に登った時に思った。

そろそろ避難小屋デビューしてみたいものだが、
なかなか踏ん切りがつかないでいる。
すべての問題は、
洗髪しないと眠れないという潔癖体質にある。
水の要らないシャンプーみたいな、
画期的な薬品はないものか。

身体のバッテリー残量はおそらく15%、
終バスを乗り過ごして奥多摩駅まで歩く気力はもうない。

現在時刻は16時15分、
ここからゆっくり下りても120分以内で東日原BSに着くだろう。
東日原に着いたらすかっとさわやかなコカコーラを飲もうか、
それとも思い切ってビールとか。
確かバス停の近くに酒屋があったぞ、
ビールもありか。
18時前後に着くだろうワケだから、
18時52分の終バスまで1時間近くある。
ビールだビール、
ビールを飲めばきっとこの胃の痛みも消えるだろう。

頭の中が冷えたビールで占拠され、
ビールビールと囁きながら。
すたこらさっさと、
東日原を目指して下り続けるが。
登りより下りの方がラクというのは大間違いで、
下りの傾斜が足先に強い痛みを走らせる。

三ツドッケから高水山への正統派コースも、
あながち楽勝じゃないかも知れないぞ。
この逆なのだから、
コース全体の約75%が下りということになる。
それはそれで、
大変骨の折れることだろう。

足先に走る強い痛みに耐え続けて、
東日原BSに到着したのが18時05分。

バス停に隣接されたトイレで小用を済ませ、
酒屋に向かってみたが店は閉まっていた。

幸い店先にSAPPOROの自販機があったので、
ビールを買おうとしばらく眺めてみたが。
非アルコールの飲料水ばかりで、
ビールはない。

自販機でビールを提供できない時代が、
この田舎にも押し寄せてしまったのか。

SAPPOROの横にコカコーラの自販機もあったのだが、
なぜか無性にSAPPORO富士山麓バナジウム・ウォーターが飲みたくなって買った。

富士山麓の美味しい水で、
痛む胃を洗浄しなからバスを待つ。

ベンチに座ったままうとうとしていると、
意外に早く時間が過ぎてくれて終バスが現れる。

ひとりバスに乗り込み、
本格的に眠ることにする。

バスに揺られること30分弱、
「次は終点の奥多摩駅」というアナウンスで目が覚める。
いつの間にか乗り込んでいた3人のおやじ達が、
大きな声で喋っている。
「今週は長えなぁ、まだ火曜かよ」と、
恐ろしく長い1週間を憂いていた。

3人は登山客ではなく、
地元の人間らしかった。

奥多摩駅にバスが到着したので立ち上がると、
「お先にどうぞ」と3人組の最年長者に先を譲られ、
「すみません」と会釈してバスを下りる。

平日の山行は少々後ろ暗いが、
山の静かさは至極この上ない。
山あれば 意味なくひたすら バカ登る

イワモケ

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