宝永山


- GPS
- 04:23
- 距離
- 6.4km
- 登り
- 561m
- 下り
- 515m
コースタイム
09:30 6合目
09:45 宝永第2火口分岐
10:00 宝永山第1火口
11:40 宝永山
12:00 下山開始
12:40 宝永山第1火口
12:55 第2火口分岐
13:05 6合目
13:20 5合目
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2008年08月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
先日の皇太子様登山に先がけて整備しなおされた標識の確認 文字がすっかり消え去っていた標識は 全て新しい頑固な表示に掛け替えられていました 宝永山から富士宮口6合目にかけての道は総じて砂場で足を取られやすく 登りは大変苦労しました |
写真
感想
皇太子様が20年ぶりの富士登山を無事達成された記念に、我が家の王子様も2ヶ月ぶりの登山にチャレンジされた。場所は宝永山。富士山の東側斜面にぽっかりと開いた火口が印象的だ。
いつものように彼女を職場まで送ってから、富士宮口5合目へ向かった。その地点で既に2400メートルの標高だが、トワ王子は澄ました顔でご満悦の様子。執事の私はサポート役としての責務が重大だ。体調などの様子を逐一確認しながら、水分補給やおやつなどのタイミングを見計らっている。
登山開始と同時に湧き出てきた雲を恨めしく思いながらも順調に歩き、前回の富士登山で道を間違えた地点へやってきた。事前の情報どおり、標識の案内板が新しいものに掛け替えられていて頼もしい。これで濃霧の道迷いは少なくなるだろう。安心しながら先へ進み、第1火口で休憩をとった。
第1火口から宝永山頂までは砂場の大変歩きづらい登りが続く。ここで日頃の運動不足が祟ったトワ王子から「抱っこせよ」との命を授かった。背いたら首が飛ぶので黙って王子を胸に抱きかかえた。ストックが使えないので足だけで登るしかない。少し進んでは滑って元に戻るのを何度も繰り返していたので、火口から山頂まで2時間近くかかってしまった。王子に文句を言うわけにもいかないが、次回はないものと思っていただこうと硬く胸に誓った執事であった。
ほうほうのていで山頂へ到着したので、腰を下ろしておにぎりを食べた。周りは曇っていて絶景を眺める希望は叶わなかったが、おにぎりがおいしかったのでよしとする。
山頂が賑わってきたので、席を譲るつもりで腰を上げ、下山を開始した。じゅうぶんとはいえないまでも休憩がとれたし、あとは下るだけなのでトワ王子も張り切って歩いてくれるだろうと思った矢先のことだった。王子が斜面で座り込んだと思ったら、右前足を舐めている。怪我でもしたのかと思い足の裏を注視してみても様子がわからない。切り傷などはないようだが、大事を取って抱いて下りることにした。「またかよ」と心で呟く執事であった。
下りとはいえ、王子を抱いたまま砂場を下りてきた執事は疲れ果て、先程休憩した第1火口のベンチで立ち止まり、いったん王子を降ろして腰掛けた。王子はといえば、ベンチの下でじっとしている。前足が痛いのだろうか心配だ。そっと様子を伺うと、誰かが落としていったと思われるお菓子を必死で食べていた。お前、いや王子様! 拾い食いはいけないと普段から爺があれほどきつく申しているというのに!
拾い食いが見つかり、なおかつ前足の様子が大したことはなさそうだとわかったので、王子には罰として残りの行程を自分の足で歩いていただくことにした。しれっとした顔でどんどん先を急ぐトワ王子と、ここまできてようやく王子の演技に騙されたんじゃないかという疑いを隠せない執事は、無事に5合目へ戻ってきましたとさ。おしまい。
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