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Yamareco

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ハイキング
奥秩父

秋本番前の奥秩父の森

2007年10月07日(日) [日帰り]
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tanigawa その他1人

コースタイム

画像が貼れないので、とりあえず記録のみ。
過去天気図(気象庁) 2007年10月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車

感想

 シーズン2回目、秋本番直前 。      2007年10月7日。
 同じ森に、今年2回目の探索です。今度は、往復6時間の予定で、この森の未踏の エリアに分け入るため、ハンディGPSと、緯度経度を描き込んだ地形図とを、フルに利 用することにしました。
 
 車をデポし、荷作り、足固めをしていて、ちょっと迷いました。防虫スプレーを顔や 手首に吹き付けるかどうか、です。
 「毎晩10度前後に気温が下がりだしたので、とり あえず使わないで、持ってだけ行こう」と決めました。
 これがぴったり当たり、この日 は終日、蚊やブヨは姿を見ることがありませんでした。

 いつもの尾根に取り付いてすぐ、山腹にクサウラベニタケ(毒)の大発生を見まし た。カキシメジ(毒)も幼菌は伸びだしています。
 そして、ミネシメジも見つかりまし た。

 10日ほど前からの気温の低下を感じて、やっと秋のきのこ達が生えだしてきたので す。彼らを食べる虫たちが激減したため、きのこは姿もきれいです。
 雨も繰り返し降って、山 肌は湿気もほどよく保たれています。
 この秋の気配に一番、敏感に反応したきのこが、ここではウラベニホテイシメジだった ようです。
 すごい。

 群生するエリアはとびとびですが、一カ所に数本から10数本ずつが 立ち上がり、傘を開きかけています。傘を開くと15センチ内外にもなる大型のきのこで すから、本当に見事です。

 ウラベニホテイシメジは、判別がやや難しいものの、エリンギの歯ごたえにシイタケの 旨味が加わったような、おいしいきのこです。撮影が目的の探索ですが、これにはたまら ず数本を採集しました。
 この日、ウラベニホテイシメジは、行く先々で、例年に2倍、3倍の数で出迎えてくれ ました。
 
 一方、この時期、例年ならたくさん見かけるナラタケが、今年はまったく見かけません。  クリタ ケも早いものなら開きだす標高ですが、こちらも皆無。 
 キシメジもほとんどないし、サク ラシメジは2本を見かけただけです。
 いままでにない遅い秋の始まり、そして本番入りで す。

 2時間半ほど登って、目印の赤松林に着きました。今日はここから、尾根の反対側の山腹 へ入り込みます。

 おにぎりを2個頬張り、水分をしっかりとって、新しいエリアに分け入 りました。
 
 地形図で予想してきた通り、こちらの山腹は傾斜がきつい。斜めにゆっくり高度を上げる ようにトラバースしたいのですが、25度前後の急傾斜の場所が断続し、迂回するため、何 度も下降や登りをやらされます。水分をたっぷりふくんだ斜面は、踏んばろうとしても、足 元が崩れかけ、両手を使って立木を伝い、行程を稼いでいきます。
 そんな山腹のトラバースで助かるのは、鹿たちが歩く獣道です。
 斜面を横に切って、高 度差にして30メートルほどに1本ずつ、鹿の踏み跡が何段にもわたって、ほぼ水平に続 いています。

 この獣道を下の段から上の段へとはしごしながら、行程を稼いでいきました。
 森の中で、きのこ達は、ある一帯に出るとどどっと群生し、そこを越えると、ぱったり 姿が見えなくなったりします。これは、植生はもちろん、地下水位(地形)や、土質などが影 響しているのでしょう。

 時期遅れのタマゴタケ、ミネシメジ、アオイヌシメジを撮影しました。アオイヌシメジは、一 口生のままを噛んでみたら、濃いきのこの香りと旨味があり、そのまま1本食べてしまいたい ような衝動にかられました。

 3時間40分ほどの登りの探索のあと、稜線直下にある管理用の踏み分け道にひょっこり飛び出しま した。
 腰を下して現在地を確認。尾根の反対側の広大な未踏のエリアのうち、ほんの少しの部分を踏 破しただけですが、こちらも樹種が豊富で、藪が少なめの良い森が広がっていることがわかり ました。

 下山です。ブーメランが旋回するように、今度は、元の尾根の側の中腹まで下降し、山腹 を下っていきます。幹にしがみついて成長しようとしている、アミヒラタケを見つけました。テ ングタケ科のきのこは、3週間前はドクツルタケなどが主でしたが、今回は、ツルタケダマ シなど種類が増えています。そして、そこらじゅうで、ともかく数で他を圧倒しているの は、クサウラベニタケです。
 
 下降の途中で、赤い実をつけたユキザサを見つけました。
 山栗のイガのかたわらに、小さな栗の実も。
 三つ葉アケビの実は、まだ割れていませんで したが、その場で割って、種をつつむほんのり甘い部分を食べました。
 次に落ちていたの は、ホオノキの実。そして、「姫リンゴ」そっくりの実。ズミか、あるいはヤマナシの実 でしょう。かじってみると、渋くて、指すように酸っぱい。

 風で未熟なまま落ちたヤマナシ? の実

 このあたりは、もう一つ、支尾根を乗り越せば、一昨年にサルナシの実をいっぱい拾った 場所にでるところです。この森は、ほんとうに豊かで、奥が深い。
 かなり下って下って、またクサウラベニタケが足の踏み場もないほど生えだした一帯を抜 け、ヌメリササタケを1本、味見に採集して、愛車の待つ車止めに降り立ちました。

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