孫守山 〜小国町の隠れた名薮山〜
- GPS
- 05:13
- 距離
- 7.3km
- 登り
- 966m
- 下り
- 80m
コースタイム
- 山行
- 8:18
- 休憩
- 0:31
- 合計
- 8:49
・(参考資料)
「新潟の低山薮山」羽田寿志 著
「奥さんの晴歩雨読」(ウエブサイト)
天候 | 曇りのち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
標高500m以上の細尾根の所々で薮が露出 940m付近の崖の急登と1000m付近の硬雪の三角雪庇の急登が難所 完全薮山と思っていたが意外にも踏み跡や切り付けあり(標高950m付近まで確認) |
その他周辺情報 | 白い森交流センター りふれ (日帰り入浴 \500) |
写真
感想
過去に薮山の荒沢山に登った時に気になった孫守山に登ってみた。スタート地点は今回も金目集落。気温は低めで残雪は良く締まっている。荒沢に沿って未除雪の作業道を2.8km進み浅瀬で荒沢を渡渉する。水深は30〜40センチ程度。対岸の雪斜面を登り孫守山の南東1110m峰から南西に派生する尾根に乗る。次第に細尾根になり残雪の無い割合が多くなる。この先急登や小刻みなアップダウンが予想されるため標高500mでスノーシューを外す。
驚いたことに雪のない場所には踏み跡が続いていている。まだ薮の薄い時期なのではっきりしており、標高950m付近まで存在は確認できた。文献によるとこの尾根は左右の見晴らしがよく熊狩りに利用されていたようだ。この先も広尾根区間では残雪を歩き、細尾根区間では踏み跡を登っていく。しかし標高を上げると細尾根の三角雪庇の難所が現れ緊張しながら通過。(900〜950m)。さらに山頂直下のガリガリの片勾配の急登は突破は厳しく南東斜面から巻いて通過する。
難所を通過すれば、なだらかで広い尾根が山頂まで続いている。孫守山と南東峰からは遮るもののない雄大な展望が広がり、長大な尾根を登って来た苦労が報われる。櫛形のような山容で迫る三体連山、その左奥に白銀の朝日連峰、振り返れば飯豊連峰や村上の鷲ヶ巣山など飽きのこない眺めが楽しめる。下山時には雪も緩み迂回せず難所を通過できた。
(参考)昔、山形の長井と新潟の村上を結ぶ閑道(山越えの迂回路)として西山新道が存在していた。村上からは塩引き鮭、長井からは青苧(衣服の原料)を牛馬に背負わせて交易していた。その閑道の核心部が三体山を北上し合地峰から西進し、土倉エボシ(1176.5m)から西北西尾根を下り金目川を渡渉する区間である。今回孫守山の南西尾根に踏み跡があったのは熊狩り衆が利用した以外に西山新道のような閑道が通っていたのかもしれないと歴史ロマンに妄想を膨らますのもおもしろい。
コメント
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初めまして、三体山・古道好きなokusanです。
いつも拝見して地元の山記録は興味深いです。
何枚か三体連山などを普段見れない西方向から見たパノラマ写真素敵ですね。しかも山名表示は大変参考になりました。
力弱くなりましたが今年も三体山、合地峰に登りたいです。
安全に春山登山を楽しんで下さい。
okusan様、コメントありがとうございます。
okusan様の貴重な西山新道の踏破記録、大変興味深く参考にさせていただきました。無雪期に踏破されるのは並々ならぬご苦労の連続だったことと思います。土倉エボシ近くの沢に築かれた石積みはどう見ても自然にできたものではなく貴重な発見だと思います。西山新道が内陸の置賜地方から幾つもの峠や谷を越えて廃村柳生戸を通過して岩船港方面まで続いているとは感慨深いです。
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