記録ID: 31647
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積雪期ピークハント/縦走
日高山脈
中札内⇔8の沢右岸尾根⊃カムイエクウチカウシ山⊃1823峰
1993年12月26日(日) 〜
1994年01月03日(月)

コース状況/ 危険箇所等 |
中札内⇔8の沢右岸尾根⊃カムイエクウチカウシ山⊃1823峰 1993/12/26-1/3(7-2) L:石崎啓之(4)AL:荒井智史(3)M:長阪昭憲(2) 12/26 晴れ時々小雪:帯広(8:30)→林道途中(10:30)→右岸尾根末端(12:30〜13:00)→標高900m付近C1(16:00) ヒュッテから1つ目の堰堤のあたりまで車で入る。その先除雪は無いがラッセルも無い。右岸尾根はワッパでいく予定だったが、かなり強引にスキーで登る。標高900mあたりでC1。この辺までテン場はない。 12/27 曇時々小雪:C1(8:50)→標高1280mC2(14:50) 湿雪が降るというので標高1300mまでと決めてゆっくり出発。カッパを着込んで行くが、たいして降らず、かえって蒸れた。相変わらずスキーでねちねちと進んで行く。ラッセルは無いが重荷ではうまくトレースがつけられないのでビーコン。 12/28 小雪のち曇:C2(7:15)→標高1650m∩3(10:45) ついにスキーをあきらめ、ワッパを履く。標高1650mポコは細い。そしてカンバが密生している。標高1650mのコルで雪洞は掘れない。半雪洞のイグルーを試みるが、あっという間にやぶが出てやり直し。 12/29 晴のち小雪 ∩3(6:45)→右岸尾根頭(7:45〜10:00)→ピラミッド峰(11:00)→カムイエクウチカウシ山(13:00〜13:25)→∩3=∩4(16:00) 尾根頭まで細いカンバの剛毛で思いのほか時間がかかる。頭では風が強く、少し下ろして待つ。ピラミッドへは初め10mくらい細い雪稜というよりむしろナイフリッジになっている。雪をかくと地面が出てくる。その先も少し細い所あるが総じて易しい。 ピラミッドの下りは岩が出てくるところが難しい。しかし2〜3m。それが2、3ヶ所ある。あとはバリズボで不快調。頂上下の岩稜は捲いていく。カムイエクウチカウシ山はいつもガスがかかっており、この日も頂上は視界50m。 12/30 晴 ∩4(6:45)→尾根頭(7:30)→ガケ尾根下引き返し(9:30)→∩4=∩5(11:00) 昨夜の天気図を取り損ねたため、予報では冬型が緩むとのことだが、気圧配置が定かではない。頭では西よりの風が強く依然冬型が緩む気配がない。 1823mの向こうに雲が湧き立っているのが見え、先の天気が不安なのでガケ尾根で引き返す。午後はイグルーの補強をする。イグルー内に水滴が滴ってきたためツェルトにもぐって一夜をしのぐ。 12/31 停滞∩5=C6 気圧の谷の通過。昨夜のツェルトはグチョグチョにぬれて悲惨さに拍車をかけている。頑張って冬テントを張ったらとっても快調。だが炊事は入口でやらないとすぐに酸欠になる。 1/1 停滞C6=C7 炊事ブロックを取りに外へ出てみると、昨夜からの風成雪にのまれてイグルーは雪庇のちょうど中程に位置する格好になっていた。穴を掘って遊んでいたら2時間もたっていた。骨の折れる初仕事だ。甘酒を飲んでようやく正月が来た。 1/2 晴 C7(6:30)→尾根頭(7:30〜8:00)→1823m峰(11:30)→尾根頭(14:20)→C7=∩8(14:45) 尾根頭では風が強く、しばらく待ってから出発。ようやく1823mも顔を出す。風はまだ強いがよくなるはず。ガケ尾根は適当に雪がしまっていて前に来た時より楽。概ねハイマツの中をズボズボ。あっという間に下る。最低コルはカンバの剛毛。雪庇が結構出ているのでそれを掻き分けて進む。1737mの岩稜は何でもない。それより時間が心配だ。精一杯走ってなんとか23峰の頂上に届く。足元からナナシ沢の吹き上げで雲が湧き出ているのでさっさと引き返す。頭あたりで低気圧前面のため晴となってようやく日高の遠望を得た。 1/3 ∩8(10:30)→7の沢出会い(15:00)→札内ヒュッテ(17:00〜30) 下りはスキーが快調。7の沢への下りは視界がないとわからないだろう。末端付近で変な沢形にはまらぬよう注意。小屋まで一気に行ってしまおうということになったら、ALとMはヒュッテまで犬コロの様に喜んで走っていってしまった。いわゆる下山パワーというやつだろうか。 (天気について) 移動性高気圧が南に張り出し緩みでも風が強い。また低気圧前面でも晴れなかった。ただし、コイボクシビチャリ川源流域は、カムイエクウチカウシ山以北、1823m峰以南に比して吹き上げが弱く、弱い冬型でも結構動けた。 |
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