谷川岳馬蹄形縦走ショート[白毛門-笠ヶ岳-朝日岳-清水街道]
- GPS
- 14:15
- 距離
- 21.2km
- 登り
- 1,532m
- 下り
- 1,520m
コースタイム
→朝日岳山頂(11:21)→清水峠(13:17)→白毛門駐車場(19:21)
天候 | 日中は快晴、夕方は曇り。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは登山口にあります。 白毛門までの登山道は急な登りが続きます。 晴天時の登山道は歩きやすいです。 危険なトラバースが何カ所かあるため、慎重な歩行が要求されます。 旧国道は草が狩りがなされているめ比較的歩きやすい道となっています。 天候が急に変わることがあるため雨具は必須です。 馬蹄形縦走を半時計回りで実施した場合、笠ヶ岳避難小屋から次の清水峠 の白崩避難小屋までは避難場所がないことから、夕立ちによる落雷には 十分に注意が必要になります。(雨具必需品!) 清水峠から旧国道に入ってすぐに2つの水場があることになっていますが、 一つは干上がっていました。もう一つは流れが弱かったです。 山小屋及び水場がほぼないため、この時期、水は大目に持参する必要があ ります。 |
写真
感想
昨年6月、谷川岳初登頂の際、中芝新道から登る予定が道に迷い、清水街道(旧道)を通
って蓬峠から登ったとき、武能岳山頂でお会いした方に通ってきた道のりを聞くと「今日
はソロで馬蹄形縦走です。」と伺った。
後で調べてみると、谷川岳ではメジャーなルートということが分かり、そのうち挑戦して
みたいと思っていた。
その機会が以外にも早くやってきた。
今回、お盆休みを利用して登ろうとした山は、甲斐駒ケ岳か八ヶ岳を候補にあげたが、中
央高速の帰省ラッシュにあえて飛び込んでいくことは無謀と考え、比較的渋滞に巻き込ま
れるリスクの少ない谷川岳に登ることにした。
早朝3時半、白毛門駐車場に到着。あたりは真っ暗。4時を過ぎれば明るくなると思いき
や、まったく明るくなる気配なし。このままでは出発が遅れると思い、15分で支度し、
4時半に出発。あたりはまだ暗いのでヘッドライトを装着し登り始めた。
しかし、この判断があだとなり、白毛門駐車場から登山口に入ってすぐの分岐を誤って右
に曲がってしまった。
しばらく沢を登っていくと、途中で道を誤ったことに気がつき急いで引き返したが、往復
で約1時間もロスしてしまった。これにより、白毛門登山口をスタートしたのは5時半と
なり、予定の出発時間より大幅に遅れてしまった。
半ば今日は馬蹄形縦走の完走は難しいかと思いつつも、なんとか遅れを取り戻そうとペー
スを上げた。
しかし、思うようにペースアップができず、白毛門に到着したのはスタートから約3時間
後の8時21分であった。
白毛門までの登山道には鎖場もあるが、気をつけて登ればさほど危険な場所はない。ただ、
登り始めから延々と急登が続く。
白毛門の標高は1700mあり、まだ朝方にもかかわらず既に気温は25度近く、約4リット
ルの水とスポーツドリンクを持ってきたが最後までもちそうにない。
遅れた分の時間を取り戻すため、水分補給程度の休憩だけすまし、早々と笠ヶ岳に向かう。
今日は最高の山日和!水色の空に緑色の山が突き刺し、その先端に向かって茶色の1本の
稜線がきれいに延びている。この景色が見たくて山に登っていると言っても過言ではない。
ゆっくり景色を楽しみながら歩きたいところであるが、今日は西方に見える谷川岳をまわ
って夕方までに下山しなければならないので、先を急ぐ。
笠ヶ岳山頂は1,852mのため白毛門とのコルを加味すると実際の標高差は約250mである。
いつもなら山と高原地図に記載されているタイムの約8割程度の時間で歩くため、白毛門
から笠ヶ岳間は約45分程度で歩く予定であったが、今回は約100分もかかってしまった。
時間がかかった要因は、急登な登山道でペースをあげようとしたがゆえに、ジュリエッタ
くんの持病である膝がやられてしまった。
そのため笠ヶ岳山頂にて早々と谷川岳を回っての馬蹄形縦走は諦めざるえない状況となっ
てしまった。
しかしここまで来たのだから引き返すわけにはいかないので、このまま朝日岳に登り、清
水峠に下りて、国道から帰ることにした。
一応、馬蹄形縦走のショートバージョンということにはなるだろうか。
小鳥帽子、大鳥帽子を超えて朝日岳山頂に到着。
朝日岳山頂は他の登山者でにぎわっていた。
その中に70代のおじいちゃん、おばあちゃんのグループもいた。
昨晩、蓬ヒュッテに泊まり、今朝4時に出発して、7時間かかって朝日岳山頂に到着、そ
してこれから車を停めている土合駅まで下りると言うではないか。なんと元気なこと。
しかし、そのペースでは暗くなる前に下山できるかが心配である。
白毛門の登山道は樹林帯の中を歩くため、暗くなる前に下山することをお勧めしたら、休
憩もそこそこに出発していった。
おじいちゃんたちが無事で下山できることを祈りつつも、自分たちもジュリエッタくんの
膝がだんだん悪化してきたため、暗くなる前に下山できるかが心配だ。
そのため、我々も山頂の景色を満喫する間もなく朝日岳をあとにした。
朝日岳を超えるとすぐに朝日ケ原にでる。木道から湿原の向こうに望む山々の景色は、こ
れも、ここに立たないと見られない景色なのだなと思うと、とても感慨深くなった。
朝日岳から清水峠までの登山道は、ところどころ道が細くなっているところがあり、油断
して足を踏み外せば一気に谷底へ。。。
よくぞこんな道をおじいちゃん、おばあちゃんたちは登って来たな〜と感心する。
朝日岳から清水峠までの登山道では誰にも会わなかったため、やはりこの時間帯でここを
通過するのはタイムスケジュール的にかなり遅いのだろうと思った。
清水峠には白崩避難小屋とJR送電線監視小屋の2つが建っている。JR送電線監視小屋に
は一般登山者は泊まれないが避難小屋より立派な建物である。一般登山者にも開放して欲
しいと思う。
JR送電線監視小屋前には一人の登山者がいた。なんだか誰かに会えただけで心強く感じ
たが、「これからどうするんですか?」と尋ねると「今日はここにテントを張ることにしま
した。」と聞くと、うまらやしい気持ちにもなった。
やはり、この時間帯での下山は厳しいか〜。
しかし小屋で泊まるにも、ザックのなかにはハードシェル1枚と着替え用のTシャツ1枚
くらいしか持ってきていないため無理がある。悩んでいる暇はないので、足早に旧国道に
足を向けた。
地図では旧国道に入ってすぐに2つの水場があることになっているが、どうやら1つはこ
の暑さで干上がってしまったようである。
もう1つの水場も流れが悪く、あまりきれいではなかったが、贅沢は言っていられない。
持ってきた水も底をつきそうなため、ペットボトル満タンに水を汲んだ。これで下山する
までもつだろう。
旧国道は意外にも草が刈られていて比較的歩きやすかった。しばらく平坦な道が続くため、
いきなり急斜な下りにならないか心配したが、途中から緩やかな下りになった。また、旧
国道では岩場の急斜面のトラバースが何箇所かあったため、踏ん張りのきかない疲れた足
で滑ったら終わりだと心に言い聞かせ、これでもかというほどの集中力をきかせて慎重に
渡った。
白樺避難小屋の手前までなんとか歩いてきたが、ジュリエッタくんの足もそろそろ限界の
ようである。右足をあげるだけで痛みがはしる状態にまでなっていた。
こうなると、暗くなる前に下山することよりも、無事に下山することを優先に考え、とこ
ろどころにあらわれる沢で右膝をアイシイグしながら長めの休憩を取って下山することと
した。
白樺避難小屋を過ぎると旧国道(清水街道)と新道の分岐に道標があり、土合まではまだ
8kmもあると書いてある。これを見たとたん本当に白毛門駐車場に辿りつけるか分から
ない、辿りつけないときはどうしたらよいかなどということを考えながら新道に曲がって
歩き出した。
しかし、新道に入ると最初は道の傾斜もきつかったが、やがて緩やかになり、沢に沿って
比較的まっすぐな道となったためペースを少しあげることができた。これなら帰れる!
新道も道半ばに来ると日が陰りはじめ、やがてすぐに真っ暗となった。
自分が持参したヘッドライトは電池切れのため、ジュリエッタくんの持ってきたヘッドラ
イト1つで道を照らしたが、森の中は真っ暗で、ときより見かける看板は「熊出没注意」
である。
この看板のおかげで、さらに歩くペースは早まる。足が痛いなどと言っている場合ではな
い。
しばらく暗い森の中を歩き続けたが、一向に一般道に出る気配がない。道の分岐を見落と
して間違った道を歩き続けているのではないかという不安にかられるが、今さら引き返す
余力も残っていない。ここで道に迷ったりしたらそれまでだと半ば諦めのような気持ちで
歩いていると、暗闇の向こうから建物の明かりらしい光の点が見えてきた。
あ〜、無事に帰れた〜。
今回は反省点の多い登山となったがいい経験になった。
次は初心にかえってユルヤマにしよう。
お疲れ様でした。
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