三滝ダムから鳴滝山南西稜1246mピーク周回
- GPS
- 05:31
- 距離
- 11.6km
- 登り
- 612m
- 下り
- 595m
コースタイム
- 山行
- 5:28
- 休憩
- 0:04
- 合計
- 5:32
天候 | 雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
山中に登山道は一切なし。稜線には地籍調査の残地マーキングと青色杭がある。谷に人跡はなし。谷は傾斜がなく悪場のない谷ながら、水線を終始辿ることに留意。高みには決して上がらないこと。 |
その他周辺情報 | 山菜料理みたき園 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
予備靴ひも
ザック
昼ご飯
非常食
飲料
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
シュリンゲ
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感想
ここ数日、再び天気が崩れていたが、週末には秋霖前線が少し南下する予想で、てんくらでは近畿・中国地方の特に北寄りの山域で「A」が並んでいる。そんなわけないよな、と思いつつ、期待を持たせる予報に押されて因幡の山に久々向かうことにした。帰りに宍粟で姫路の漁港に上がった昼網のさかなを手に入れるというもう一つの動機があってのことだ。しかし、自宅を車で出発する時点では雨が降っている。六甲を抜けると雨は収まっているが、ここから東播にかけてはいつも一番天気が良くて、目的地の宍粟や因幡、播磨の山すそに行くとがっかりという経験が楽観に抵抗する。実際、スタート地点の三滝ダム上に着いた時には、小雨が降る事態。気力がわかないまま、ゆっくりとトイレに行ったりのっそりしているうちに、とりあえず雨は上がった。いざ出発だ。今日は、ハセッチさんブログを参考にしつつ、若干の新規アレンジを加えた山行となる。
ごく小さな人造湖ながら、ここには1937年竣工のバッドレスダムがあり、土木学会認定の「土木遺産」なのだそうだ。ダムの上を歩いて対岸に渡り、休憩所という東屋の上のお社にお参りした後、その裏から急な尾根に取り付く。踏み跡はないが、尾根型は明瞭で、障害となるものもない。ガスがかかる中をひたすら登る。最初からブナと杉の大木からなる雰囲気のいい混成林で、晴れていれば気分のいいルートであろう。このまま午後に向かって天気が好転することを期待していたが、世の中、楽観は通用しないものだ。1000mに達するあたりでついに再び雨が降り出した。雨脚は強まるばかり。登る気迫が削がれたところに、二股となって二本の幹を空に伸ばした杉の大木が現れた。ちょうどいい雨宿りサイトだ。ここで、妻の手製巨大鶏かつサンドの昼飯とする。食べ終える頃には少し小降りとなって、よし、行くぞ、という雰囲気になる。
雨中行軍ながら、次第に傾斜が緩んで尾根は幅広のやさしさを漂わせ、気持ちに余裕を取り戻すことができる。広々と伸びやかな空間に、ブナと杉の大木が天高く自由に枝を伸ばしている。晴れていれば実に気分の良いところだ。ここからは、天上の楽園とも言うべきなだらかな山頂の連なりとなる。左手には、今年5月に降った谷が迫っている。茫漠と広い頂稜の連なりを右、左、また右というようにルートを拾いながら進む。マーキングや踏み跡は極めて乏しく、複雑で方角も直観的にとらえがたい地形の中を、雨のさなか、辿るべきルートを見極め進む。ようやく、1246mピークの見慣れた頂が視野に入ってきた。山頂はあまり見栄えのしないこのピークだが、降雨の中でようやく達したせいだろう、なぜか少しうれしい気分だ。前回このピークを踏んだのは今年の5月に倉谷の沢を詰めてやってきた時だ(ヤマレコID: 310655)。昨年秋には八河谷から大藤仙を経てこのピークを踏み、さらに鳴滝山登頂を果たしているが、その時はGPSを持たずに地図読みだけで行程をこなしている。こんな複雑な山域、読図だけで一度のエラーもなくよくできたものだと「当時の自分をほめてやりたい」堕落した?自分がここにいる。
さて、とにかく雨がやまないので、下山を急ぎたい。牧歌的なこの頂域の好ましい雰囲気をいっぱい吸い込んで、下山にかかる。下りには東山宿跡に至る沢を辿る予定である。降雨時に谷くだりとは、山の掟don'tを犯すことになるが、沖の山林道へは最短路である。大川の増水レベル、地形図から見る谷の地勢などから、問題なしと判断してのことだ。さらに谷への下降も当初予定を変更して、ショートカットとなる小尾根を利用する。この小尾根は、奥の二股で谷を左右に分かつ中央稜線であり、地形図から最適路と見て取った。この小尾根の派生点を見つけるのに手間取って不要なトラバースをする羽目になったものの、尾根に乗ってからは快適に下り、谷へのランディングも楽勝であった。さらに谷は期待通りの穏やかな渓相で、どんどん下れる。最後に降り立ったのは、かつての森林鉄道の軌道跡だった。線路や車輪が今も残っている。大川を渡る森林鉄道の橋が目に入ったが、よくよく見てみると真ん中で橋は崩壊して激流に突っ込んでいる。これは使えない。そこで軌道跡を反対方向に辿り、左上部に顕れたブル道に乗って、無事東山宿跡に出た。ここから車道をひたすら下って駐車地に達したとき、ついに雨は上がった。時すでに遅し、ってやつだ。恨み節もほどほどに、宍粟の昼網ゲットに意識を切り替えて、帰路を急ぐのだった。
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