羅臼岳 厳冬期 岩清水敗退
- GPS
- --:--
- 距離
- 7.3km
- 登り
- 1,397m
- 下り
- 35m
コースタイム
8.31 1450m 羅臼敗退1450m 岩清水
9.09 1450m 羅臼敗退1450m発
11.29 130m 熊の湯着
天候 | 上部 ホワイトアウト 強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
【山域】羅臼岳 1660m 1450m岩清水で敗退
【場所】北海道
【日時】20013年12月31日(火)
【コース】羅臼町 熊の湯−知床大橋−羅臼南尾根取り付き−屏風岩
ー岩清水敗退
【メンバー】僕、大魔人
【装備】ポンッーン
【天気】上部ホワイトアウト強風
厳冬期の羅臼岳は北海道の山の中でも最難関の一つだろう。
オホークツ海から吹き付ける北西の季節風は羅臼町でもトラックを
ひっくり返したり電信柱を倒す程だと熊の湯で一緒になった地元の人が
教えてくれた。
過去3度挑戦してウトロから知床峠経由で一度成功した事はあるが羅臼側
からの挑戦は2度失敗している。今回三度目の正直で満を持して挑戦した
が山頂下岩清水で暴風の為またもや退けられた。
前日の下見で知床大橋を渡って川を徒渉するには水量が多いと確認しており
ポリ袋対策をした。
深夜0時過ぎに起きて準備を整える。気合いを入れモチベーションを高める。
今日こそはピークに立つぞ。
1.34 130m 熊の湯発 知床横断道を1km弱進み大橋を渡りポリ袋を二枚重ね
して川を徒渉して南尾根に取り付く。帰りの登り返しを避ける事と強風の影響を
避ける事を重点にコース取りを考える。暗闇の中黙々と標高を上げる。
標高800mから1000mは極めて複雑な地形である。ここも帰りの登り返しが無い様に
ルートを探るがまだ夜明け前であり暗闇の中複雑なコース取りに難儀した。
標高1000mの森林限界を超えると風の影響が強く受ける様になるがそれでも何とか
風をかわしながらの登高となる。
登山川源頭から半時計回りに進み屏風岩の夏道に出た。時間は8時前ようやくピーク
が射程圏内に入ったと思った。屏風岩から岩清水を目指すもホワイトアウト状態の中
徐々に風は強くなる。
標高1300mでもう斜面は氷化し出したためここでアイゼンに変え板を担ぐ、時折突風が
吹き荒れる。一度風で倒され滑落するが何とかピックストックで10m程落ちて止めた。
助かった。この時点で先を進むかどうするか迷ったがもう少し頑張る事にした。
しかし風はさらに強くなりもう立って進めなくなった。四つん這いになりながら必死に
岩清水までたどり着くがもう風が強過ぎて前に進めない。背負った板で大きく体が揺さ
ぶられる。板をデポ出来る場所も無い。風で飛ばされるだけだ。大魔人にもう終わりだと
告げる。
8.31 1450m 羅臼敗退1450m岩清水 敗退を決めたものの風が強くて板を履く事さえ
命懸けの状態だった。早くこの地獄から脱出しなかれば。板を履く準備だけで30分かかり
ようやく履けた。
9.09 1450m 羅臼敗退1450m発 板を履けばもう大丈夫強風でも安心である。
ホワイトアウトの中高度を落として行く。標高1000mまだ落としてようやく安堵感
もう大丈夫だ。
ようやくガス帯を抜け国後島が眼下に見渡せた。後は太平洋に向けシュプールを刻むのみ
11.29 130m 熊の湯着 今年の羅臼も苦い思い出に終わった。
無念なりしかし心は満たされていた。全力で頑張りました。敗退に悔いなし。
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