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Yamareco

記録ID: 400732
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
八ヶ岳・蓼科

八ヶ岳・硫黄岳 赤岩の頭ホワイトアウト(赤岳鉱泉泊 美濃戸⇔北沢) 

2014年01月25日(土) 〜 2014年01月26日(日)
 - 拍手
lecielbleu その他8人
GPS
27:20
距離
17.2km
登り
1,274m
下り
1,263m

コースタイム

1月25日(土) 美濃戸口〜赤岳鉱泉
9:00-9:20 中央道八ヶ岳PAで時間調整
9:25 小渕沢IC着 *IC〜原村迄積雪なし 
9:50 美濃戸口駐車場 *美濃戸方面分岐〜山荘前積雪有り
10:15 発
11:15 美濃戸山荘着 ※昼食
12:00 発
12:30 山の神
14:30 赤岳鉱泉着(山小屋泊) ※満室・テン泊は4張のみ
05:45 夕食 *サラダ、焼き魚、鳥のスープ
1月26日(日) 赤岳鉱泉〜硫黄岳〜赤岳鉱泉〜美濃戸口
06:00 朝食 *魚、卵焼き、納豆、味噌汁
07:15 鉱泉発
09:25 赤岩の頭着
09:40 ホワイトアウトの為、撤退判断(下山)
11:00 赤岳鉱泉着
11:15 発
11:45 堰堤広場
12:15 美濃戸赤岳山荘 ※昼食
13:00 発
13:35 美濃戸口八ケ岳山荘駐車場着 
13:55 美濃戸発
14:15 小淵沢「延命の湯」
天候 1月25日(土)曇り  *深夜から前線通過に伴う降雪 20cm
1月26日(日)曇り  *早朝06時頃、雪から曇り・ガスへ

気温は朝6時でマイナス10℃、それでも普段より暖かく感じます。
無風だからでしょう。赤岳鉱泉いわく、富士見の気温よりマイナス
6℃が、赤岳鉱泉の外気温の目安だそう。つまり、下界が雨で、
最低が気温が5℃から+−0℃位の場合は、赤岳鉱泉は雪と
読み替えてとのことです。
過去天気図(気象庁) 2014年01月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
美濃戸口八ヶ岳山荘前駐車場 *降雪により原村から美濃戸間チェーン要
      ですが、普通のFR車両で大丈夫です。
美濃戸駐車場 *4WD車でチェーン、スタッドレス装着車両以外走行が難しい
      登り下りがあります。毎年、数台が下りで止まれず川に落ちています。 
コース状況/
危険箇所等
<コース歩行状況>
美濃戸口〜赤岳鉱泉まで、積雪あり。1日目は3日前に積雪がありましたが、
アイゼンを装着せずに、歩行可能でした。新雪降雪後の復路も、同区間
については、装着をしませんでしたが、履いている人もいました。
柳沢北沢にかかる橋を慎重に渡れば、特に歩行困難個所は有りません。
トレースもばっちりで、快適な区間です。

赤岳鉱泉〜硫黄岳は、20cm以上の新雪で、トレースが消え、2400m〜
2500mの間でラッセルしないと、進めないほど。それゆえ登山道が分かり
にくく、またいくつかのピッチで、登山道外の場所をトラバースするなど、
雪の踏みぬきに注意を要する区間が有りました。大同心ルンゼ方面の
ロープ張から先、傾斜がきつくなる森林地帯は、前爪で蹴りながらステップ
を確保して進む区間があります。2400mを越えると、ストックでの歩行が
長さ上、困難になるため、ピッケルに持ち替えます。スピッツェで、登攀面を
探り、踏みぬきに気をつけながら登れば問題ありません。
但し、7時前後の1番手は、ラッセルの可能性大です。

低気圧の前線通過で、降雪上一番心配した赤岩の頭の直下の森林限界地点
の雪崩を心配しました。赤岩の頭手前トラバース10m、直登り10mあたりに強風
による雪庇が発達していて、歩行に注意が必要です。

この日は、強風が吹かなかったことで、赤岩の頭手前からホワイトアウトとなり
視界がまったく効きませんでした。赤岩の頭を登りきった場所の硫黄岳案内表示
が見えないくらいでした。また、ラッセル等で、登ってきた事で、30分程度多く時間
がかかり、メンバー5人の状況では、赤岩の頭〜硫黄岳頂上の間のホワイトアウト
を進むことは、倍以上の時間を要すると想定し、硫黄岳登頂を断念し、赤岩の頭の
斜面が緩まぬうちに下山を開始しました。(結果的に夕刻までガスは晴れぬ状況
だったのですが)、2656mの赤岩の頭が今回の最高地点です。

<登山ポスト>
美濃戸口:八ヶ岳山荘前案内所ポスト
美濃戸  :赤岳山荘前登山ポスト

<山小屋>
同区間は赤岳鉱泉のみ営業で、やまのこ村、美濃戸山荘、硫黄岳山荘、行者
小屋いずれも冬季閉鎖中です。

<温泉>
小淵沢IC利用につき、スパティオ小淵沢「延命の湯」を利用しました。
http://www.spatio.jp/hotspring/
美濃戸口から美濃戸へ積雪の林道を歩きます。
2014年01月25日 10:37撮影 by  iPhone 5s, Apple
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1/25 10:37
美濃戸口から美濃戸へ積雪の林道を歩きます。
本日は赤岳鉱泉(小屋泊)なので、北沢でゆっくりいきます。
2014年01月25日 11:45撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
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1/25 11:45
本日は赤岳鉱泉(小屋泊)なので、北沢でゆっくりいきます。
山の神、間もなく埋まってしまいそうです。安全を祈願して開始です。
2014年01月25日 12:19撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
1/25 12:19
山の神、間もなく埋まってしまいそうです。安全を祈願して開始です。
アイゼンは不要です。新雪を踏みしめ進みます。
2014年01月25日 12:19撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
1/25 12:19
アイゼンは不要です。新雪を踏みしめ進みます。
所々で、日がさしますが、全体的には、見通しのきく曇りの空です。
2014年01月25日 12:25撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
1/25 12:25
所々で、日がさしますが、全体的には、見通しのきく曇りの空です。
北沢自体は、一部分が凍るだけで、雪景色にも
面白さが有ります。
2014年01月25日 12:59撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
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1/25 12:59
北沢自体は、一部分が凍るだけで、雪景色にも
面白さが有ります。
但し、橋の位置は十分確認して、渡りましょう。
2014年01月25日 13:06撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
1/25 13:06
但し、橋の位置は十分確認して、渡りましょう。
北沢沿いの登山道は、沢伝いに上がります。
2014年01月25日 13:14撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
1/25 13:14
北沢沿いの登山道は、沢伝いに上がります。
木道の橋でアイゼンを履いている場合は、歩行注意
です。
2014年01月25日 13:19撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
1/25 13:19
木道の橋でアイゼンを履いている場合は、歩行注意
です。
堰堤〜上がってくると、いよいよ、大同心が見えてきます。
2014年01月25日 13:35撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
1/25 13:35
堰堤〜上がってくると、いよいよ、大同心が見えてきます。
新雪は、あまりすべることは無いですが、その分歩行に
負荷がかかります。
2014年01月25日 13:38撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
1/25 13:38
新雪は、あまりすべることは無いですが、その分歩行に
負荷がかかります。
あっという間に、赤岳鉱泉のアイスキャンディが見えてきました。
2014年01月25日 14:08撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
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1/25 14:08
あっという間に、赤岳鉱泉のアイスキャンディが見えてきました。
早朝のアイスキャンディです。
2014年01月27日 14:55撮影 by  iPhone 5s, Apple
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早朝のアイスキャンディです。
夜半からの前線通過で面にあったピッケルが
雪に埋もれています。20cm以上積もっています。
2014年01月26日 07:01撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
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1/26 7:01
夜半からの前線通過で面にあったピッケルが
雪に埋もれています。20cm以上積もっています。
テン場がガラガラ。しかし、埋まっています。
2014年01月27日 14:51撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
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1/27 14:51
テン場がガラガラ。しかし、埋まっています。
9名のうち、4名は赤岳へ挑戦、5名は硫黄岳に登り
ます。
2014年01月26日 07:19撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
1/26 7:19
9名のうち、4名は赤岳へ挑戦、5名は硫黄岳に登り
ます。
大同心ルンゼを過ぎると、斜度が増します。
2014年01月26日 07:43撮影 by  iPhone 5s, Apple
1/26 7:43
大同心ルンゼを過ぎると、斜度が増します。
先頭がラッセル中です。大変なことになって
来ました。トレースが見つからず立ち往生です。
2014年01月26日 08:25撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
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1/26 8:25
先頭がラッセル中です。大変なことになって
来ました。トレースが見つからず立ち往生です。
樹氷のように、高度を増すと凍ってきている
枝が目につきます。
2014年01月26日 08:35撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
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1/26 8:35
樹氷のように、高度を増すと凍ってきている
枝が目につきます。
高齢者が多いので、ラッセル泥棒するしか
手がありません。
2014年01月26日 08:40撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
1/26 8:40
高齢者が多いので、ラッセル泥棒するしか
手がありません。
更に高度があがると、雪・雪・雪。
2014年01月27日 14:03撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
1/27 14:03
更に高度があがると、雪・雪・雪。
まもなく森林限界。赤岩の頭が近いです。
2014年01月26日 08:54撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
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1/26 8:54
まもなく森林限界。赤岩の頭が近いです。
雪庇を踏みぬかず、直登後に赤岩の頭
に到着です。なんとホワイトアウトしていて
良く見えない。
2014年01月26日 09:26撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
1
1/26 9:26
雪庇を踏みぬかず、直登後に赤岩の頭
に到着です。なんとホワイトアウトしていて
良く見えない。
ホワイトアウトの視界は5mを切っていて、
標識は有りましたが、山頂がわかりません。
2014年01月26日 09:39撮影 by  iPhone 5s, Apple
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1/26 9:39
ホワイトアウトの視界は5mを切っていて、
標識は有りましたが、山頂がわかりません。
撤退を決めて、下山に入ります。
帰りの方が楽です。
2014年01月27日 14:53撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
1/27 14:53
撤退を決めて、下山に入ります。
帰りの方が楽です。
雪崩の場所を大急ぎでおります。しかし
210mの積雪です。時折ガスがあり
巻かれそうです。
2014年01月26日 09:49撮影 by  NIKON D80, NIKON CORPORATION
1/26 9:49
雪崩の場所を大急ぎでおります。しかし
210mの積雪です。時折ガスがあり
巻かれそうです。
赤岩鉱泉に戻りました。
2014年01月26日 10:49撮影 by  iPhone 5s, Apple
1/26 10:49
赤岩鉱泉に戻りました。
北沢ルートでおります。
2014年01月26日 11:08撮影 by  iPhone 5s, Apple
1/26 11:08
北沢ルートでおります。
クリスマスツリーとかまくらが交互に出現している
ような風景が続きます。一晩で更に雪深くなりました。
2014年01月26日 11:13撮影 by  iPhone 5s, Apple
1/26 11:13
クリスマスツリーとかまくらが交互に出現している
ような風景が続きます。一晩で更に雪深くなりました。
下界は青空らしいのですが、山域はどんより
視界もわるいです。それでも高度を下げて
くると、ガスも無くなってきました。
2014年01月27日 13:54撮影 by  iPhone 5s, Apple
1/27 13:54
下界は青空らしいのですが、山域はどんより
視界もわるいです。それでも高度を下げて
くると、ガスも無くなってきました。
川の中に、いくつか雪見だいふくが出現。
2014年01月26日 11:19撮影 by  iPhone 5s, Apple
1/26 11:19
川の中に、いくつか雪見だいふくが出現。
雪の造形が美しい川沿いを下ります。
2014年01月26日 11:25撮影 by  iPhone 5s, Apple
1/26 11:25
雪の造形が美しい川沿いを下ります。
橋げたは見えません。
2014年01月26日 11:26撮影 by  iPhone 5s, Apple
1/26 11:26
橋げたは見えません。
堰堤をすぎると、林道区間へ。
2014年01月27日 13:55撮影 by  iPhone 5s, Apple
1/27 13:55
堰堤をすぎると、林道区間へ。
一気に美濃戸山荘前まで戻ってきました。
2014年01月26日 12:10撮影 by  iPhone 5s, Apple
1/26 12:10
一気に美濃戸山荘前まで戻ってきました。
美濃戸から美濃戸口までは、車に気をつけながら
下山します。アイゼン履いててもよかったかな。
2014年01月26日 13:02撮影 by  iPhone 5s, Apple
1/26 13:02
美濃戸から美濃戸口までは、車に気をつけながら
下山します。アイゼン履いててもよかったかな。

感想

昨年夏に心臓手術を受けた77歳の親父の復帰後最初の冬山。2500m地点までは登れたことで、
大いに自信になったようです。他に山の仲間が8名いましたが、八ヶ岳組、硫黄岳組両方とも、
山頂は極めることができずに、今回は撤退。低気圧通過の割に、穏やかな積雪で済んで、大きな
トラブルにならなかったことが良かったです。
http://www.tenki.jp/guide/chart/past_detail.html?selected_day=1

しかし、新雪は、感触も良いのですが、登山中の歩行は負担が大きく、時間を多めにとらないと、
ラッセルを含めて、時間を超過する場合が多いことがわかりました。
次回、リベンジします。

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