150mの白蛇を登る「蛇沢:千波ノ滝」
コースタイム
12:30 1ピッチ目・60m・スタート、リード:S氏
13:48 2ピッチ目・30m・スタート、リード:mizuki
14:20 3ピッチ目・50m・スタート、リード:S氏
フォロー中にmizukiのアイゼンが外れ、ロープに テンションをかけて、履き直す
15:20 終了
*登攀時間:2時間50分
【2月2日】雨天のため「刃渡り沢」を止め、尾白川下流域「岩間ルンゼ」
7:50 F1、リード:S氏
8:10 F2、リード:mizuki
8:55 チョックストーンの滝:未氷結のため戻る
9:30 終了
天候 | 2月1日:晴れ、13℃、 2月2日:雨、14℃ |
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過去天気図(気象庁) | 2014年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
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コース状況/ 危険箇所等 |
【蛇沢:千波ノ滝】 ◆取り付き:下調べをしていったが、左岸尾根を高く登りすぎ、滝壺の左岸岸壁を60m懸垂下降して滝下へ。 ◆下降:滝の落ち口左の立木横から、踏み跡を急登すると登山道に出た。登山道を下ると作業小屋があり、小屋前の車も通れる道を横切って、向かい側の斜面を降りると、また、登山道に出る。川が見えたら右へ行くと、立派な橋で県道に戻れる。そこから駐車場所(川側の路肩が広くなった所)までは2〜3分。 【尾白川下流域:岩間ルンゼ】 尾白川林道は、数年前までは、日向山登山口先の黄色のゲートまで車で入れたが、ずっと手前にバリケードがあり、そこから歩くことになる。錦の滝まで50分ほど。あちこちで山側の崩落が進み、林道に土砂が積み重なっている所が増えた。 |
写真
感想
・甲府郊外の市川大門から、上九一色へ抜ける県道に沿って、芦川が流れている。
・昨年、この芦川に注ぎ込む幾つかの沢にかかる氷瀑の偵察に来た。
・「千波ノ滝」を初めて見た時の驚き! 何しろ雪の無い冬枯れの山肌に、まるで白蛇が登っていくような異様さ!
・その時は、岩肌が透けて見えるような薄い氷で、遠目にも登れるとは思えなかったが、来年はあれを登ろうとS氏と決めた。
・1月27日と28日に登ったパーティーの記録を見つけ、期待が高まるが、30日にまとまった雨・・・、しかも、週末にかけて気温が上がる。
・1年間も、温めてきたのに、ああ、無情!
・県道から見ると、下の方が特に薄いように見える。地元の方も、雨で大分薄くなったから登らない方が良いと忠告してくれた。
・登れなくても、次の機会の為にアプローチを確認しがてら、滝下までは行こうと出発。
・このアプローチが実に大変。情報を収集してきたが、かすかな踏み跡をたどっての急登、置く足の下から崩れていくような急斜面のトラバース。終わって振り返るに、氷瀑の登攀よりも、こちらの方が私にとっては ‘核心’ だった!
・私たちは尾根を登りすぎてしまい、すぐ横に氷瀑が見える地点から、左岸の岸壁を立木を支点にし懸垂下降して滝下に降り立った。
・下から見上げると、ものすごい迫力! 先着の男性パーティーも、登ったものかどうか思案顔・・・。
・氷は固くしっかりしているが、中央から左へトラバースしていく部分の岩が透けて見える。
・登りたいけれど、事故は起こしたくないし・・・、ホント! こんな時は、真剣に悩みますよね!
・私たちは60mロープ2本の装備。1ピッチ目はS氏リードで、60mいっぱいまで登る作戦だ。
・S氏が、トラバース部分の、比較的氷のまとまった所に足をかけて行けば行けるのではないかと、提案。その部分に目を凝らす。S氏の登攀力ならやれそうだ。
「行こう、上に抜けよう!」
・12:30スタート。1ピッチ目:60m:S氏リード。確実に迅速に、高度を稼いでいく。トラバースの部分もさっさと通り過ぎ、じき、見えなくなる。ロープを通して伝わってくるS氏の動きに集中して、ロープを繰り出す。やがて、コール。
・さあ、mizukiがフォローする番。スタンスがしっかりとれる氷の形状。気温が高いのでアックスの刺さりも良い。難しくは無いが、何しろ60mを一気に登らなければならない。
・スクリューの回収には、落とさないよう細心の注意を払う。
・やがて、S氏の立つビレイポイントへ到着。ここから、傾斜が落ちる。
・2ピッチ目はmizukiがリード。今60m登ってきたばかりなので、スタンスの良い所で、少し、休憩後、スタート。
・左から右上の氷柱めがけてトラバース気味に右上。落ちると大きく振られるので、スクリューの間隔が狭くなる。
・30mで氷にスクリューを打って、支点作成。S氏をビレイする。
・S氏が、登り上げてくる頃、後続の1ピッチ目リードの男性の姿が、豆粒のように見えた。
・3ピッチ目:50m:S氏リード。
・やがて、コールがあり、mizukiのフォロー。3ピッチ目を半分ほど登ったところで、アイゼンが外れるという、アクシデント。昨年、靴を新調したばかりなのにこの靴でも外れた。やはり、アイゼンの問題のよう!
・ロープに体重を預け、アイゼンを履き直す。落としたらそれこそ万事休すだった!
・15:20.終了。落ち口の立木でビレイしているS氏と、ガッチリ握手。
・喜びがふつふつと胸に湧き上がり、大きな声で、思わず「万〜歳〜!」
・下山の尾根から、今登ったばかりの千波ノ滝が俯瞰できる。
よく、まあ、登ったものよ!
周りは積雪無いのに滝だけ氷結した様は本当に白い大蛇若しくは竜のようでしょうね!
この辺りは山歩きも出来る所ですか?
アイスクライムは厳しいですから山歩きしながら眺めてみたいです。
niiniさんも、積極的に(貪欲に )低山ハイクをしていますね。それも、かなりのハイペースと長時間行動。
芦川:千波ノ滝は氷結のタイミングをつかむのが、とても困難な滝です。登れる時が見ても美しいときですから、2月の最終週でしょうか。
下山に使った登山道が、付近の山をつないでいるようです。また、そこから、大迫力の滝を俯瞰できます。滝の落ち口に立つこともできますが、足を滑らせたら、それこそ、150mのダイブ・・・、途中から白龍になって飛び立つ以外に、命はありませんので、お気をつけて!
mizuki
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