妙義山縦走・中之岳⇔二段ルンゼ⇔鷹返しの頭

コースタイム
- 山行
- 4:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 4:00
天候 | 晴れ一時曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2022年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
中の岳神社から中間道を過ぎて最初の鎖場を登ると中之岳までのルートは踏み跡不明の上に危険な道です。一般道とは言えないかな。案内標識も少なめで、道迷い必至。2016年以来3度目のルートですが、妙義神社から登るルートとは雲泥の差が有ります。 |
その他周辺情報 | 登山後は、ルート近くの「もみじの湯」510円 |
写真
装備
個人装備 |
ロープ8×20
ヘルメット
スリング
カラビナ
ハーネス
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感想
妙義山一般道の中では最難関のルートです。単独で挑む場合に、私の経験からは、妙義神社から相馬岳を経て堀切から降るルートは入門編、堀切から鷹返し・二段ルンゼを経て中の岳神社へ降るルートは中級編、中の岳神社から中之岳・二段ルンゼを経て鷹返しの頭に至るルートは上級編と区分けできます。
以下、単独で挑む場合の難易度について。(5段階表記兼用)
入門編:妙義神社∼天狗岩〜相馬岳〜堀切
奥の院:2・ビビり岩:3
(注)奥の院で今年3月に滑落が原因か一人死亡で発見された。
中級編:堀切〜鷹返し〜二段ルンゼ〜中の岳神社
鷹返し登り:4・二段ルンゼの降り:4
(注)高低差80m位の鷹返しは、腕力に依存すると疲労で一杯となり、次の二段ルンゼを降る際に腕力が疲弊の為使えず、滑落の恐れ有り。
上級編:中の岳神社〜中之岳〜二段ルンゼ〜鷹返しの頭
中之岳への登り:4,二段ルンゼの登り:5
中級編へは、トップロープで4級(5.8)レベルの岩を登れる技術又は鉄棒の懸垂を連続10回以上できる腕力を備えていれば、渋滞を招かずに済むかも。上級編は、腕に覚えのある人しか挑戦しないようです。腕力に頼って登るほうなので、今回挑戦するに当たり事前に筋トレに励みました。連続14回までできるようになりましたが、モチベーション維持に中之岳〜二段ルンゼ・鷹返しの頭への登攀は役に立っています。只、腕力は使い切ると役に立たなくなるので、登攀技術も重要となります。5.10以上の登攀技術の持ち主なら二段ルンゼの登りも比較的簡単に登れるかもしれない。尚、パーティーで参加する場合、ロープで釣り上げてもらうことも可能だが、単独では自力で登らざるを得ず、登攀力が難易度に反映される。
今回は、最難関ルートの上級編に挑みます。最近訪れてみましたが、中之岳に至るルートが変更されたようで、迷いやすいうえに難易度が上がっています。以前設置されていたロープが撤去されていたり、ルート変更に伴い踏み跡も不明で難易度も高くなっています。
2015年以降、妙義神社から鷹返しを経て、中之岳に至り、中の岳神社にル降るルートは複数回訪れている。又、中の岳神社から中之岳に至るルートも2016年に辿って以来3度目になる。その際に利用したルートと異なるルートを利用し、非常に難しく感じた。つまり、難易度が上がったということ。
中の岳神社から登ると、中之岳の垂直の岩壁の手前登り口に鎖場が有る。この鎖場の手前で西岳との分岐迄の30〜50mの間のルートが曲者だ。以前、中之岳から降った際には、稜線上を進まないように降るロープが設置されていて、難路だがロープを利用して降ることができた。現在、ロープは設置されておらず、安全に通過することは難しい。代わりに稜線上をそのまま進み、回り込んで従前のルートに接続する形になっている。只、途中に長さ2m程のトラロープが設置されて安全を図られているものの、安全に降るには困難を伴う。
何れにしろ、中の岳神社から登り中間道を離れて中之岳に至るルートは踏み跡も不明瞭で、迷いやすい箇所が有る。今回、中の岳神社から中之岳に登るルートは2016年に続き3度目であるが、降りは何度か経験済であるにもかかわらず、ルート探しに苦労した。登りと降りとではルート探しの難易度が結構異なるのがここのルートの特徴か。
踏み跡が不明瞭なのは、ここを登り・降りする人が少ない故であろう。妙義神社から相馬岳までのルートは多くの人が訪れている関係か、踏み跡も明瞭なところが大半で、道迷いを引き起こす箇所は少ない。更に、鷹戻しを登り・二段ルンゼを降り、東岳基部に到達しても、時間の関係で中之岳迄行かずにエスケープする人も多い。東岳手前から中間道に降るエスケープルートも、鎖・ロープ等が随所に設置されて明瞭だ。又、難しい箇所には、必要以上に鎖が設置されている。或る意味、鎖場を楽しむことができる。
さて、中之岳を登り先に進むと岩の細い稜線が現れる。風が強いと横風に煽られて滑落しそうになりそうな程危険に見える。東岳まではなかなか危険なルートを経由しなければならない。東岳を降り、エスケープルートへの分岐を過ぎるとほどなくして二段ルンゼに到達する。新たに看板が設置されていた。
中之岳の登りは、前回苦労したものの、今回は苦労することなく登れた。又、二段ルンゼについても、5年ほど前と比較して割りとスムーズに登れた。筋トレの効果で腕力が向上したお陰か、或いは、登攀能力が向上したのだろうか。只、5.10を登れる登攀能力が備われば、もっと楽に登れるかも知れない。何れにしろ、妙義山は登山には魅力的な山です。登攀能力が未熟でも、そのレベルに合わせて楽しめる。又、課題が登攀能力か腕力かがわかりやすく、次のレベルに進みやすい。
さて、二段ルンゼも無事に登れ、今回の山行の目的は果たされた。疲れが出ない内に戻るとしよう。二段ルンゼの降り・中之岳の降りのいづれもロープに頼らず無事降れた。これも、筋トレのお陰と言うべきか。71歳になっても、筋トレの効果は絶大で、正しく筋肉は裏切らない。
下山後、もみじの湯を訪れた。開放的な露天風呂も利用したが、季節柄桜の観賞ができた。柄にもなく、風流な一時を過ごせた。
追記。
難易度のレベル分けで異論が有るかもしれない。アルパインルートとして見ると、登りよりも下りが難しいのが一般的だ。只、二段ルンゼは鎖が設置されており、鎖を利用して登下降する一般ルートである。ここらが難易度のランク付けで、アルパインルートとしての難易度と違和感を感じる所以である。実際に、鎖を利用して登下降に挑んでみると違いに気付ける筈です。
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