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Yamareco

記録ID: 421655
全員に公開
雪山ハイキング
東海

濁河から御嶽、摩利支天山で滑落

2014年03月27日(木) [日帰り]
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
08:57
距離
10.3km
登り
1,282m
下り
1,275m
歩くペース
標準
1.01.1
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

前日23:30に濁河温泉着、車中泊して朝4:00起床しました。
明け方には雨が上がる予報でしたが時折強く降っており、5:30まで待ちました。

5:52 登山口
7:04 湯の花峠
8:21 森林限界
9:35 稜線
10:10 飛騨頂上
10:50 摩利支天山乗越 11:21
11:23 滑落
11:46 乗越へ戻る
12:35 飛騨頂上
13:38 樹林帯
14:49 登山口
天候 曇り、山頂では晴れ
過去天気図(気象庁) 2014年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
登山口手前、道路一部アイスバーンのため、除雪車の雪捨場のスペースに駐めました。
コース状況/
危険箇所等
数日前のトレースが残っており、雨の影響でトレース上は適度に雪が締まってました。
森林限界付近は雪が積もったところもあり一部踵程度のラッセル、
稜線近くからは氷化してカチカチのアイスバーン。
稜線上の露出した岩等には、昨日の雨雪の影響で氷のエビの尻尾ができていました。

下り時は温度上昇で雪面が軟化しましたが、雪崩の心配もなく、踏み込みやすい状況でした。
仙人橋
2014年03月27日 06:16撮影 by  DSC-RX100, SONY
3
3/27 6:16
仙人橋
ジョーズ岩
2014年03月27日 06:39撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 6:39
ジョーズ岩
湯の花峠
2014年03月27日 07:04撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 7:04
湯の花峠
高度を上げるにつれ樹木は低くなる
2014年03月27日 08:14撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 8:14
高度を上げるにつれ樹木は低くなる
摩利支天山
滑落したのは左側の岩稜で陰になっているところ
2014年03月27日 08:17撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 8:17
摩利支天山
滑落したのは左側の岩稜で陰になっているところ
森林限界に出る
2014年03月27日 08:21撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 8:21
森林限界に出る
稜線までスノーシューで上った
2014年03月27日 08:34撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 8:34
稜線までスノーシューで上った
氷化してきたが、力強く踏み込むとスノーシューの爪がしっかり効いた。
2014年03月27日 09:32撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 9:32
氷化してきたが、力強く踏み込むとスノーシューの爪がしっかり効いた。
稜線でスノーシューをデポし、アイゼンに履き替える。
この日は360度雲に遮られ、周囲の山は何も見えなかった。
2014年03月27日 09:37撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 9:37
稜線でスノーシューをデポし、アイゼンに履き替える。
この日は360度雲に遮られ、周囲の山は何も見えなかった。
飛騨頂上
昨日の風雨ですごいことに
2014年03月27日 10:10撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 10:10
飛騨頂上
昨日の風雨ですごいことに
五の池荘
入り口はわからなかった
2014年03月27日 10:13撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 10:13
五の池荘
入り口はわからなかった
五の池
2014年03月27日 10:20撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 10:20
五の池
摩利支天山への登り
2014年03月27日 10:31撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 10:31
摩利支天山への登り
摩利支天乗越
2014年03月27日 10:50撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 10:50
摩利支天乗越
ピークへ続くこの下の乗越で滑落した
2014年03月27日 10:52撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 10:52
ピークへ続くこの下の乗越で滑落した
滑落停止場所
2014年03月27日 11:35撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 11:35
滑落停止場所
横の岩稜帯
2014年03月27日 11:35撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 11:35
横の岩稜帯
アイゼンを引っ掛けた跡か
2014年03月27日 11:42撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 11:42
アイゼンを引っ掛けた跡か
滑落地点まで戻った
2014年03月27日 11:46撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 11:46
滑落地点まで戻った
ピッケルを打ち込んだ跡が、登ってきた足あとの手前に見える。
打ち込みまでかなりの距離を落ちている
2014年03月27日 11:46撮影 by  DSC-RX100, SONY
6
3/27 11:46
ピッケルを打ち込んだ跡が、登ってきた足あとの手前に見える。
打ち込みまでかなりの距離を落ちている
帰りは三の池をトラバースの練習をしながら戻る
2014年03月27日 12:01撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 12:01
帰りは三の池をトラバースの練習をしながら戻る
飛騨頂上へ戻ってきた
2014年03月27日 12:31撮影 by  DSC-RX100, SONY
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飛騨頂上へ戻ってきた
畏れ多き山の神を拝む
2014年03月27日 12:36撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 12:36
畏れ多き山の神を拝む
稜線から下りはホワイトアウト。
まだ試練が残っていた。
2014年03月27日 13:36撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 13:36
稜線から下りはホワイトアウト。
まだ試練が残っていた。
樹林帯からは安心して下りてこれた。
2014年03月27日 14:49撮影 by  DSC-RX100, SONY
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3/27 14:49
樹林帯からは安心して下りてこれた。

感想

ヤマレコにアップしようか迷いましたが、こういう情報を共有することで安全な登山を楽しめる方が増えれば、と思いました。

摩利支天乗越で休憩し、雨のため出発時間が遅れたので剣ヶ峰まで行くのを諦め、摩利支天山ピークを踏んで帰ろうと予定を変更しました。食事もして、森林限界を出てからの緊張が解けてしまっていたと思います。

社があるところから、いったん大きく窪んだ乗越部に下りなければいけないので、容易に下りられそうな場所を探しました。適当な場所を見つけ、高さ1m程度の岩の間の雪面を下りようとしました。しかし雪がやや不安定に感じたので体の向きを変え四つん這いになって岩につかまりながら下りようとした時、左足のバランスをくずし氷の張り付いた岩は、両手でしっかりホールドできていなくて下に落ちてしまいました。

高さはさほどではないのですぐ下で尻もちをついたわけですが、カチカチに氷化した雪面ですので、すぐにザーと滑り始めました。「やばい!」の三文字が頭のなかを走り抜けた感覚を今も覚えています。

すぐに初期制動の体制に入り、うまくピッケルを打ち込みましたが、不覚にも右足のアイゼンの爪を雪面に引っ掛けてしまい、体がバウンドしました。体の向きが左に変わったように思います。

落下速度が増す中、一瞬ですが最後を予感しました。バウンドした後、2回ピッケルを打ち込んだと思います。頭の上でピッケルが雪面をガーッ!と削っていきます。止まれ!止まれ!と必死に両手でピッケルを抑えこみますが、落下速度は全然落ちない。

無意識に、スキーのエッジを利かせるような感じで、左足をまっすぐのばして足裏の内側で踏ん張るようにしていました。これがうまくブレーキになって、だんだんスピードが落ちてきたので、あわてて右足も同様にしたとたん、止まってくれました。この間約30秒、15m位の滑落でした。

もし制動できなかったら、摩利支天山北面は雪のゲレンデ。300m下に見える露岩か樹林に激突してさらに谷底まで落下。遺体は見つからないということになっていたでしょう。右肘にかすり傷を負っただけというのは、運がよかったとしか言いようがありません。

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コメント

必要だと思います
初めてコメントさせていただきます。

まずはご無事でなによりでした。
雪山の危険性を再認識させられる、記録だと思います。
容易ではないんだぞ、と。
私はまだまだ行かれるレベルではないので、
戒めになりました。
ありがとうございました。
2014/3/29 12:34
ご無事で何より
生々しい記録拝見しました。初期制動で止まらなかったらまずアウトといわれますので、本当に幸運でしたね。今年初めてピッケルを買った人とは思えないテクニックですが・・・今後とも気をつけてどうぞ。
2014/4/2 16:12
プロフィール画像
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