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Yamareco

記録ID: 4479115
全員に公開
ハイキング
尾瀬・奥利根

尾瀬沼大江湿原。原一面、波打つ白穂にキスゲ揺れ

2022年07月10日(日) [日帰り]
情報量の目安: S
都道府県 福島県 群馬県
 - 拍手
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
09:14
距離
25.4km
登り
959m
下り
732m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
7:45
休憩
1:24
合計
9:09
距離 25.4km 登り 960m 下り 732m
7:10
56
8:06
26
8:32
31
9:03
13
9:16
9:17
23
9:40
9:59
17
10:16
10:18
44
11:02
11:15
36
11:51
12:23
41
13:11
11
13:22
15
13:37
13:39
16
13:55
7
14:02
29
14:31
14:36
44
15:20
15:29
0
15:29
15
15:44
19
16:03
16:04
14
16:18
1
16:19
ゴール地点
天候 晴れ。夕方にわかめ雨
過去天気図(気象庁) 2022年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス 自家用車
 夕暮れ、突然の雨が来そうな気配濃厚で、三平峠から急ぎめで下山。四時過ぎにポツポツ来はじめて、その後急激に強くなり土砂降り。時を同じくして、一ノ瀬休憩所に到着、これで雨宿りができると安堵したが、何と、電気自動車が待機しており、人もたくさん。乗るつもりもなかったのでバスはノーマーク。四時半が最終便ということで、その車に助けていただき濡れずに済んだ。
 大清水の駐車場にバス到着時、いったん小降りとなった雨は、再び豪雨となった。
大清水の駐車場。ここより出発。
思いのほか、天気よし。さて雨はどうだろうか
2022年07月10日 07:16撮影 by  Canon EOS M6, Canon
3
7/10 7:16
大清水の駐車場。ここより出発。
思いのほか、天気よし。さて雨はどうだろうか
林道脇の登山道を進む。
光の差し込む様子が、なかなかきれい
2022年07月10日 07:31撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 7:31
林道脇の登山道を進む。
光の差し込む様子が、なかなかきれい
道はこんな感じ
2022年07月10日 07:39撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 7:39
道はこんな感じ
青空が覗く様子も撮っておこう
2022年07月10日 07:50撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 7:50
青空が覗く様子も撮っておこう
尾瀬はやっぱり熊が出る。
一ノ瀬までに巨大な熊よけ鐘が4つも設置されていた。
もちろん全部鳴らす
2022年07月10日 08:03撮影 by  Canon EOS M6, Canon
2
7/10 8:03
尾瀬はやっぱり熊が出る。
一ノ瀬までに巨大な熊よけ鐘が4つも設置されていた。
もちろん全部鳴らす
一ノ瀬から登山道。
新しい看板のように見受けられる
2022年07月10日 08:15撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 8:15
一ノ瀬から登山道。
新しい看板のように見受けられる
二段滝を眺める
2022年07月10日 08:25撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 8:25
二段滝を眺める
水場に到着。
尾瀬の水の豊富さは、とてもありがたく、真夏でもその心配が少なくてすむ
2022年07月10日 08:43撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 8:43
水場に到着。
尾瀬の水の豊富さは、とてもありがたく、真夏でもその心配が少なくてすむ
展望がひらけた場所からの現在の様子。
もう夏雲が立っている
2022年07月10日 08:57撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 8:57
展望がひらけた場所からの現在の様子。
もう夏雲が立っている
歩荷さんも休憩。
きょうの気温はマシな方だが、それでも樹林内はやっぱりかなり暑いからね
2022年07月10日 09:00撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 9:00
歩荷さんも休憩。
きょうの気温はマシな方だが、それでも樹林内はやっぱりかなり暑いからね
三平峠に到着。あたりにはギンリュウソウ
2022年07月10日 09:09撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 9:09
三平峠に到着。あたりにはギンリュウソウ
三平下を過ぎ、尾瀬沼に到着。
本日の燧ヶ岳、上空は雲だが山肌は鮮明
2022年07月10日 09:27撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 9:27
三平下を過ぎ、尾瀬沼に到着。
本日の燧ヶ岳、上空は雲だが山肌は鮮明
原にはたくさんのワタスゲ
2022年07月10日 09:29撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 9:29
原にはたくさんのワタスゲ
ワタスゲと燧ヶ岳
2022年07月10日 09:31撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 9:31
ワタスゲと燧ヶ岳
こんなカットも
2022年07月10日 09:33撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 9:33
こんなカットも
広大な尾瀬沼を一枚。
上空の雲、少々怪しい。午前中は雨が来ない予報だが
2022年07月10日 09:45撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 9:45
広大な尾瀬沼を一枚。
上空の雲、少々怪しい。午前中は雨が来ない予報だが
沼の縁の湿地帯
2022年07月10日 09:49撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 9:49
沼の縁の湿地帯
長蔵小屋の裏手の展望地から。このデッキで休憩。
堂々たる燧ヶ岳
2022年07月10日 09:52撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 9:52
長蔵小屋の裏手の展望地から。このデッキで休憩。
堂々たる燧ヶ岳
これから向かう大江湿原。もうたくさんの人の姿が見える
2022年07月10日 09:53撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 9:53
これから向かう大江湿原。もうたくさんの人の姿が見える
長蔵小屋に来て、また水分補給。とてもうまい
2022年07月10日 10:11撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 10:11
長蔵小屋に来て、また水分補給。とてもうまい
花壇にヒメサユリが咲いていたので
2022年07月10日 10:10撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 10:10
花壇にヒメサユリが咲いていたので
それでは、大江湿原へと向かいます。
沼方面の広大感
2022年07月10日 10:16撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 10:16
それでは、大江湿原へと向かいます。
沼方面の広大感
広大な湿原に出ると、涼風が渡り、暑さ和らぎとても気持ちがよい
2022年07月10日 10:17撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 10:17
広大な湿原に出ると、涼風が渡り、暑さ和らぎとても気持ちがよい
少し進むともうたくさんの花々が。
さわやかな初夏の雰囲気
2022年07月10日 10:17撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 10:17
少し進むともうたくさんの花々が。
さわやかな初夏の雰囲気
ニッコウキスゲが風に揺れる
2022年07月10日 10:23撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 10:23
ニッコウキスゲが風に揺れる
水辺はヒオウギアヤメの群生
2022年07月10日 10:24撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 10:24
水辺はヒオウギアヤメの群生
ワタスゲとニッコウキスゲが広がる
2022年07月10日 10:26撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 10:26
ワタスゲとニッコウキスゲが広がる
ワタスゲも風に揺れ
2022年07月10日 10:28撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 10:28
ワタスゲも風に揺れ
振り返れば三本松
2022年07月10日 10:36撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 10:36
振り返れば三本松
ニッコウキスゲのアップも
2022年07月10日 10:37撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 10:37
ニッコウキスゲのアップも
ヒオウギアヤメのアップも撮っておこう
2022年07月10日 10:41撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 10:41
ヒオウギアヤメのアップも撮っておこう
どんどん奥へと進んでいく。
この辺りからいっそう広大感がふくらむ
2022年07月10日 10:44撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 10:44
どんどん奥へと進んでいく。
この辺りからいっそう広大感がふくらむ
尾瀬沼を振り返る。
すばらしい眺めです
2022年07月10日 10:51撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 10:51
尾瀬沼を振り返る。
すばらしい眺めです
でも広大感を出すのが、難しい
2022年07月10日 10:49撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 10:49
でも広大感を出すのが、難しい
揺れるワタスゲ
2022年07月10日 10:54撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 10:54
揺れるワタスゲ
波打つワタスゲの原が広々と
2022年07月10日 10:57撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 10:57
波打つワタスゲの原が広々と
すると、ここ大江湿原にはなんとたくさんのタテヤマリンドウが
2022年07月10日 10:58撮影 by  Canon EOS M6, Canon
7
7/10 10:58
すると、ここ大江湿原にはなんとたくさんのタテヤマリンドウが
こんなにたくさん咲いているのが続くのを見るのは初めてのよう
2022年07月10日 10:58撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 10:58
こんなにたくさん咲いているのが続くのを見るのは初めてのよう
進んでも進んでも咲いている
2022年07月10日 11:00撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 11:00
進んでも進んでも咲いている
レンゲツツジとワタスゲ。
赤と白の取り合わせがなかなかいい
2022年07月10日 11:00撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 11:00
レンゲツツジとワタスゲ。
赤と白の取り合わせがなかなかいい
これでもかというくらい広範囲に広がるワタスゲ
2022年07月10日 11:03撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 11:03
これでもかというくらい広範囲に広がるワタスゲ
延びる木道沿いのキスゲ群落
2022年07月10日 11:09撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 11:09
延びる木道沿いのキスゲ群落
赤、白、黄色感を出すのも難しい
2022年07月10日 11:13撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 11:13
赤、白、黄色感を出すのも難しい
再びタテヤマリンドウの群生を
2022年07月10日 11:24撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 11:24
再びタテヤマリンドウの群生を
上からと横からでは見え方がずいぶん違う
2022年07月10日 11:25撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 11:25
上からと横からでは見え方がずいぶん違う
群生感を出すのが、これまた難しい
2022年07月10日 11:25撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 11:25
群生感を出すのが、これまた難しい
上空の様子からは、まだ雨は大丈夫そう。ということで、このまま小淵沢田代まで登ってみることに。
針葉樹林帯を進む
2022年07月10日 11:44撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 11:44
上空の様子からは、まだ雨は大丈夫そう。ということで、このまま小淵沢田代まで登ってみることに。
針葉樹林帯を進む
しばらく登ると小淵沢田代に到着。
一目、意外と広大。誰もいないだろうと思っていたところ、ひとグループ休憩していました
2022年07月10日 11:56撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 11:56
しばらく登ると小淵沢田代に到着。
一目、意外と広大。誰もいないだろうと思っていたところ、ひとグループ休憩していました
山上の湿原という雰囲気で、なかなか眺めがよい
2022年07月10日 11:56撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 11:56
山上の湿原という雰囲気で、なかなか眺めがよい
ワタスゲと遠望
2022年07月10日 11:57撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 11:57
ワタスゲと遠望
木道沿いのワタスゲ
2022年07月10日 12:00撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 12:00
木道沿いのワタスゲ
風に揺れるアップを
2022年07月10日 12:07撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 12:07
風に揺れるアップを
この湿原もまた、タテヤマリンドウの群生地だった。
ということで、尾瀬沼へ下山
2022年07月10日 12:29撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 12:29
この湿原もまた、タテヤマリンドウの群生地だった。
ということで、尾瀬沼へ下山
尾瀬沼へ戻ってきた。
天気はまだ大丈夫そうなので、沼を一周して帰ることに
2022年07月10日 13:26撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 13:26
尾瀬沼へ戻ってきた。
天気はまだ大丈夫そうなので、沼を一周して帰ることに
せっかく沼に戻ってきたので、もう一度大江湿原を横断します。今度は、平野家の墓に寄り、感謝の意を表する
2022年07月10日 13:26撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 13:26
せっかく沼に戻ってきたので、もう一度大江湿原を横断します。今度は、平野家の墓に寄り、感謝の意を表する
レンゲツツジの赤とワタスゲの白になぜか気が惹かれてしまう
2022年07月10日 13:37撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 13:37
レンゲツツジの赤とワタスゲの白になぜか気が惹かれてしまう
広大感を出すため、人物の点景を借ります
2022年07月10日 13:39撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 13:39
広大感を出すため、人物の点景を借ります
キスゲロードですね
2022年07月10日 13:44撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 13:44
キスゲロードですね
ワタスゲロード
2022年07月10日 13:45撮影 by  Canon EOS M6, Canon
6
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ワタスゲロード
ということでそろそろ戻ります
2022年07月10日 13:46撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 13:46
ということでそろそろ戻ります
きれいなコバイケソウもありました
2022年07月10日 13:53撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 13:53
きれいなコバイケソウもありました
三本松を眺めながら進む
2022年07月10日 13:55撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 13:55
三本松を眺めながら進む
ここから尾瀬沼一周へと足を運ぶ。
大江湿原見納め
2022年07月10日 14:04撮影 by  Canon EOS M6, Canon
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7/10 14:04
ここから尾瀬沼一周へと足を運ぶ。
大江湿原見納め
あざみ湿原に来ると、また違ったいい眺め
2022年07月10日 14:10撮影 by  Canon EOS M6, Canon
3
7/10 14:10
あざみ湿原に来ると、また違ったいい眺め
沼、池塘、ワタスゲ
2022年07月10日 14:11撮影 by  Canon EOS M6, Canon
2
7/10 14:11
沼、池塘、ワタスゲ
先へ進んで、湖畔の様子も
2022年07月10日 14:29撮影 by  Canon EOS M6, Canon
2
7/10 14:29
先へ進んで、湖畔の様子も
対岸の沼尻に到着
2022年07月10日 14:35撮影 by  Canon EOS M6, Canon
2
7/10 14:35
対岸の沼尻に到着
広大な原に延びる木道
2022年07月10日 14:38撮影 by  Canon EOS M6, Canon
3
7/10 14:38
広大な原に延びる木道
燧ヶ岳
2022年07月10日 14:39撮影 by  Canon EOS M6, Canon
2
7/10 14:39
燧ヶ岳
湖畔による。
もう誰もいず、とっても静か
2022年07月10日 14:40撮影 by  Canon EOS M6, Canon
3
7/10 14:40
湖畔による。
もう誰もいず、とっても静か
沼尻の沼の様子。雲がけっこうやばい感じ
2022年07月10日 14:42撮影 by  Canon EOS M6, Canon
5
7/10 14:42
沼尻の沼の様子。雲がけっこうやばい感じ
湖畔のシャクナゲ
2022年07月10日 14:44撮影 by  Canon EOS M6, Canon
2
7/10 14:44
湖畔のシャクナゲ
小沼湿原では、湿地帯にモウセンゴケ
2022年07月10日 14:52撮影 by  Canon EOS M6, Canon
3
7/10 14:52
小沼湿原では、湿地帯にモウセンゴケ
アップを撮ってみる
2022年07月10日 14:51撮影 by  Canon EOS M6, Canon
4
7/10 14:51
アップを撮ってみる
浮岩のある燧ヶ岳、これで見納め
2022年07月10日 15:21撮影 by  Canon EOS M6, Canon
3
7/10 15:21
浮岩のある燧ヶ岳、これで見納め
三平下に到着。あとは帰るだけ。天気が怪しいので、急ぎ目に下山。一ノ瀬到着時ににわか雨が来て、バスに乗る。
ということで、本日の登山は一ノ瀬まで。無事帰着
2022年07月10日 15:35撮影 by  Canon EOS M6, Canon
3
7/10 15:35
三平下に到着。あとは帰るだけ。天気が怪しいので、急ぎ目に下山。一ノ瀬到着時ににわか雨が来て、バスに乗る。
ということで、本日の登山は一ノ瀬まで。無事帰着
撮影機器:

装備

個人装備
ザック(G/R) シューズ(low) ハーフP黒 登山タイツ(M) TシャツW アームカバー 夏帽子(M) ストック夏

感想

 ここ大江湿原がもっとも輝く時節は、ちょうど今頃、この初夏の頃合いだろうか。広大な原には、ワタスゲの白穂がなびき、ニッコウキスゲが色を添え、タテヤマリンドウが地表を蔽う。まったくもってすばらしい眺めで、それがどこまでも連なっていた。ただ……
 また、ここ尾瀬沼のほとりで聞くホトトギスの澄んだ囀りは、周囲の森に反響し、深い憂いを帯び、またカッコウの太い鳴き声は、ときおり心痛の表現のようにも感じられる。この場所では鳥の声すら独特の響きを持っていて、その声が今日はいっそう強く悲しく感じられた。
 そう、全的にこのすばらしい自然の妙がすんなりと素直に入ってこないのは、二日前にまったく予期もしない、とても痛ましい悲しい事件が発生したから。その余韻がいまだに誰彼かまわず、くすぶっていたからだろう。そんな拭いきれない残滓を無意識にもどのハイカーも携えていた感じが見えた。こんなにもすばらしい楽園の出現に、常ならばきっと奇声や奇矯やらが自然ほとばしり出るのを至る所で目にするのだが、今日は何かしら違った感があったのは、勝手な思い込みだろうか。稀に目にするきれいな風景を前にしても、この場の高揚感は残念ながら少なめで、誰もがその喜びの表出を無理にも無意識にも押さえ込んでいる、そんな感じがずっと漂っていた気がした。
 日本中を震撼させるほどの出来事が起こったとなれば、人心がすぐに平常に戻ることは難しいとは当たり前なことだろう。余波は、まったく無関係な人間にも来ているに違いない。ただ同時代に起こったとは疑いようがない。
 突如そんな下地が生まれ、こちら側にちょっとした陰りがあったものの、大江湿原は実に見事な眺めだった。自然がこんなにも広大に飾り立てるとはやはり驚きで、またいつかもう一度訪ねてみたいものだと。今度のそのときは波風のない穏やかな心で。

追記:ノート
 あまりに悲しすぎて、なんと言ったらいいのだろう、言葉がない、言葉がないでは済まされない。こんなに悲しいことが近来あっただろうか。流れる涙の粒は果てしなく大きい。いったい何があったというのだろうか。
 同時代に為されたことは、同年代者の責任ではないのか。ほぼ同世代の人間が本当にあっと言う間に倒れてしまって。こんなことがあっていいのか、悲しすぎる。痛ましい事件の当事者は永遠に喘ぎ続けなければならないというのに、時勢は何事もなかったように進んでいく、これはまさしく現代の不条理ではないのか。と言ってこれをただす方法があるだろうか。
 またの日がいつか巡ってくることを信じつつ、ありがとう。

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この記録に関連する登山ルート

未入力 尾瀬・奥利根 [日帰り]
一ノ瀬〜尾瀬沼
利用交通機関:
技術レベル
1/5
体力レベル
3/5

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