また山に行きたくなる。山の記録を楽しく共有できる。

Yamareco

記録ID: 4518775
全員に公開
沢登り
京都・北摂

【京都北山】芦生・大段谷の大滝

2022年07月24日(日) [日帰り]
 - 拍手
GPS
--:--
距離
1.9km
登り
178m
下り
186m

コースタイム

日帰り
山行
1:20
休憩
0:30
合計
1:50
12:50
40
駐車地
13:30
14:00
40
大段谷の大滝(30m滝)
14:40
駐車地
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2022年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
京都府道38号線(京都広河原美山線)から芦生研究林に続く道路に入り,適当な路肩に駐車。由良川の大段谷出合までは,ピンクテープ付きの踏み跡が尾根伝いに付いており,道路からほぼ直接下降できる。
コース状況/
危険箇所等
【大段谷】
・ 由良川源流域のうち,大段谷山の北東に突き上げている小さな支谷。出合いから30分ほど遡った地点に30mほどの大きめの滝があり,末広がりに分岐して水が流れ落ちる姿も美しく,なかなか見栄えがする。この大滝の他には小滝が少し出てくるくらいで穏やかなので,散歩気分で滝見物もよいのでは。この谷は植林が散見されるが,谷筋は自然林も残っており,雰囲気はそれほど悪くない。
・ 今回は時間がなかったため,30m大滝を見て引き返したが,もちろん大段谷山まで詰め上げてもきっと楽しいでしょう。日本登山体系では「30m滝の他には何も出てこない」とされているので,穏やかな谷歩きになると思われる。

※ 今回のルートは入林許可が必要な芦生研究林の範囲外です。
由良川源流の美しい流れを渡渉。夏日でもその水はあくまで冷たく澄んで,いつまでも浸かっていたいほど。水流は穏やかで,モモ程度の水深で容易に渡れる。
1
由良川源流の美しい流れを渡渉。夏日でもその水はあくまで冷たく澄んで,いつまでも浸かっていたいほど。水流は穏やかで,モモ程度の水深で容易に渡れる。
大段谷の出合。周囲は植林だが,小さな谷の割にしっかり水量があり,悪い感じはしない。
大段谷の出合。周囲は植林だが,小さな谷の割にしっかり水量があり,悪い感じはしない。
さっそく小滝。
散歩気分で小滝を越えていく。
3
散歩気分で小滝を越えていく。
涼し気なナメ。
周囲は植林が散見されるが,同時に谷筋は自然林も多く,雰囲気は悪くない。厚く苔むした岩の間を流れる渓水を辿る,爽快な谷歩きが続く。
2
周囲は植林が散見されるが,同時に谷筋は自然林も多く,雰囲気は悪くない。厚く苔むした岩の間を流れる渓水を辿る,爽快な谷歩きが続く。
大きなカツラ。
こちらはトチノキの老木。
1
こちらはトチノキの老木。
大段谷,なかなか気持ちいい谷だなぁ。しかし,この穏やかな谷に,本当に30m大滝があるのだろうか…。
1
大段谷,なかなか気持ちいい谷だなぁ。しかし,この穏やかな谷に,本当に30m大滝があるのだろうか…。
そう訝りながらも,小滝の連続を越えていくと…
1
そう訝りながらも,小滝の連続を越えていくと…
目の前が唐突に開け,大きな明るい空間が。その奥に…
で,出た! 大滝だ!
3
目の前が唐突に開け,大きな明るい空間が。その奥に…
で,出た! 大滝だ!
大段谷の30m大滝。日本登山体系の記述のとおり,本当に存在していました。
2
大段谷の30m大滝。日本登山体系の記述のとおり,本当に存在していました。
本当に30mはありそうだ。段瀑を除いた単一の滝としては,芦生エリアを含めても京都北山では最大級の滝の一つと言ってよいのでは?
2
本当に30mはありそうだ。段瀑を除いた単一の滝としては,芦生エリアを含めても京都北山では最大級の滝の一つと言ってよいのでは?
末広がりの分岐瀑で,黒い岩肌をスダレ状に流れる瀑水が美しい。
2
末広がりの分岐瀑で,黒い岩肌をスダレ状に流れる瀑水が美しい。
滝の直下から。
念のため,右岸から大滝を巻いて,滝の落ち口を見に行く。高巻きは難しくないが,両岸の壁がかなり高いため,大高巻きとなって結構疲れる。
1
念のため,右岸から大滝を巻いて,滝の落ち口を見に行く。高巻きは難しくないが,両岸の壁がかなり高いため,大高巻きとなって結構疲れる。
高巻きを終え,滝の落ち口に降り立った。
2
高巻きを終え,滝の落ち口に降り立った。
滝の上流は,ナメが少し続いているのみで,穏やかな流れとなっていた。この下に大滝が存在していることが嘘のようだ。
2
滝の上流は,ナメが少し続いているのみで,穏やかな流れとなっていた。この下に大滝が存在していることが嘘のようだ。
上流側は雰囲気が良く,このまま大段谷山まで詰め上げても気持ちよさそうだが,今日は時間もないのでここまでにしておきましょう。(日本登山体系によれば,30m滝の他には何も出てこないということだし…)
2
上流側は雰囲気が良く,このまま大段谷山まで詰め上げても気持ちよさそうだが,今日は時間もないのでここまでにしておきましょう。(日本登山体系によれば,30m滝の他には何も出てこないということだし…)
というわけで,再び滝の下まで戻って,滝を眺めたり,それに飽きたら昼寝したり。涼しい風が吹き渡り,カワガラスが渓水をかすめるように飛んでいく。
4
というわけで,再び滝の下まで戻って,滝を眺めたり,それに飽きたら昼寝したり。涼しい風が吹き渡り,カワガラスが渓水をかすめるように飛んでいく。
と,子熊が一匹,滝の落ち口を慌てたように駆けていく姿が目に入ったため,これは親熊が来る前に退散したほうがよさそうだな,とようやく重たい腰を上げて,谷を下りはじめた。
2
と,子熊が一匹,滝の落ち口を慌てたように駆けていく姿が目に入ったため,これは親熊が来る前に退散したほうがよさそうだな,とようやく重たい腰を上げて,谷を下りはじめた。
由良川本流に戻ってきた。穏やかな流れを再び渡り返して,車へと戻った。大滝と美しい流れ,心洗われる散歩でした。
3
由良川本流に戻ってきた。穏やかな流れを再び渡り返して,車へと戻った。大滝と美しい流れ,心洗われる散歩でした。

装備

備考 沢足袋使用。小滝をうまく巻けば,普通の登山靴でも辿れそう。穏やかな谷なので,ロープなどの装備は不要。

感想

 今週の週末もあまり時間がないので,近場の京都北山の谷歩き。もともと目星を付けていたオクノタン(奥ノ谷山)の西に突き上げている谷と,オークラの尾の東側に突き上げている谷(いずれも谷名不詳)に入ってみたのだが,どちらもあまり面白くなく(なので記録化もしません),早々に谷を下ってきてしまった。このまま帰宅するのは何とも煮え切らない…そうだ,せっかく芦生の近くまで来たんだし,あの谷を覗いてみよう。ということで訪れたのが芦生の大段谷。
 大段谷については,40年以上前の日本登山体系の古い記録に,次のとおり投げやりと言っていいくらい手短な記載がある。「30mの大滝があるのみで遡行価値は無いと見るべきである。大段(795m)への登路としてのみ可」。
ふーん,30mの滝だけか…。
ん? 30m? いやいや,結構デカイやん!
ということで,この日本登山体系の妙に熱意のない記録を見て以来,逆に気になっていたのである。
実際に入渓してみた大段谷は,植林が目につくものの,決して雰囲気は悪くなく,苔むした岩と冷たく澄んだ水,谷中に大きな涼しい影を落とすトチノキの老木と,夏日に涼を求めてさまようにはうってつけの谷だった。30m大滝も確かに存在しており,穏やかな渓相の中に急に大きな空間が開けて唐突に出現するので,ちょっとびっくりさせられる。姿も美しくてなかなか壮観な滝だった。段瀑を除く一段の滝としては,京都北山では最大級の部類に入るのではないかと推測。
 滝下は涼しい風が吹き抜けてなんとも気持ちが良く,岩に腰かけてのんびり滝を眺めているうちに,うとうとと昼寝をしてしまった。ふと目を覚ますと,滝の落ち口のあたりを子熊が慌てたようにトコトコと駆け抜けていく姿が目に入り,親熊が現れたら大変と,こちらも慌てて谷を駆け下りた。大滝に美しい由良川源流の流れ,心洗われる谷の散歩でした。

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:338人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら