近場で涼を求めて金剛山妙見谷からカトラ谷


- GPS
- 07:46
- 距離
- 9.4km
- 登り
- 980m
- 下り
- 980m
コースタイム
- 山行
- 6:23
- 休憩
- 1:20
- 合計
- 7:43
天候 | 曇り時々晴れのちにわか雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
写真ページや感想にも書いたが、2段の滝の下段を巻くためのロープがなぜか全部上げられて下からは気が付かない状態になっていた。 これはもしかすると縛り付けてある木の根が弱って脆弱で危なくなっているからわざとこうされていたのかもしれないが、逆に巻き道が分かりにくいという状況も生んでいる。 |
写真
あの時は最上部崩落地での滑落事故からまだ日も浅く、人を通さないためかなぜか破断したまま修復もされないロープ場が何箇所もあるなど、これは確かに通るの危ないと思われる箇所もあったが今回はどうか、慎重を期してヘルメットもかぶる。
今回は水量もそんな多くなくてほとんど水線通しで楽しめたが、水量の多い時は通らざるを得ないような地形。
ここだったか分からないが確か前回はザレた傾斜に靴一足分しかない細い踏み跡になぜか所々切れてぶら下がっているだけのロープがあるトラバースを通った記憶があり、そこが緊張感ありすぎてじつは他の滝場の登りや巻きなどほとんど覚えていない。
滝身の直登は自分には無理だったのでもう少し手前に巻き道がなかったですっけ等と話した。
前の写真と見比べると分かるが、ロープが勝手に全部上がってしまうなど考えられないのでやはり誰かがわざとやったとしか思えないのだが、そんなことをする人がいるんだろうか。
ただし、このトラロープを結んである木の根はだいぶ傷んでおり、登る時は分からないので全体重をかけると危ない状態ではあり、もしかするとそれを危惧して上げてあった可能性はある。
先に上って行った方はそのまま土の斜面を上まで上がり、どこにも踏み跡が続いていないようでそのまま木立の斜面を無理矢理もっと上に高巻きして行かれたが、自分もロープの上まで上がってみてどうもこの先ではないのではとよくよく周りを見回してみるとなんとロープの終わったあたりから左に1段目の落ち口に降りれる小さいトラバースを発見。
そこも狭く外傾していてロープ付けるならこっちではなどと思いながらなんとか通過。
ただ、そのことを先行の方に伝えようにももう姿も物音も聞こえず相当上まで行ってしまわれたようで、それはそれでもしかすると上の段の上まで巻き上がれるのかもと、それに下りろと言って簡単に降りれる場所とも思えないので声をかけられなかった。
3本付けられているロープのうち右岸側で右の滝身に近いのは岩が濡れてズルズルだったので左の一般的に使う人の多いと思われる方で無事滝上に。
気になってその場で待っているとなんとこの写真右側に斜面が抜けて剥き出しの土の急傾斜になったところに出てきてしまい、しばらく身動き取れなくなっておられたが、こちらも声をかけるのも躊躇われ、じっと見ているとなんとそのまま意を決してその斜面を身体を横向きにして制動かけながら滑り降り、それ以上は木や岩も溜まっていてやばいという直上でギリギリ、おそらく6〜7メートルずり落ちて止まり、無事左岸側のロープまで来て上がってこられたのでホッとして声をかけ、大丈夫そうだったのでそのまま先行した。
今はもうだいぶ草も生えて傾斜以外一見普通の斜面っぽくなってきているが、以前来た時はまだ草も無くでかい岩が急斜面にごろごろ止まっているだけの状態で、下にいるだけでもちょっと怖かった。
当然ここで右の小さい谷に入って最後のひと登り。
山頂ではまだ腹減ってなくて何も食べなかったのでここで飯。
こんな所で座り込んでサンドイッチ食べてるところ男女三人の方に見られてしまったが、その後ここを入ってすぐの所からカトラ谷に下りず登りの道に入って行かれた。
このまま谷を詰めるかだいぶ迷ったが、この谷は上部に花畑があるのが有名ということを思い出し、もしかするとこれがその花畑への道かと上がってみることに。
花も何も無かったので全然気が付かなかったが、もしかするとこの短い尾根部分が季節になると花畑になるのか?
先ほど妙見谷側から上がってきたらいつも飯を食べる山頂広場から一段下の広場が作業場になってしまってたが、その裏側に出てきた形。
ここにレールが引かれたってことはもうだいぶ前から道崩壊とかで通行止めになってるセトへの連絡路を補修し始めたんだろうか。
ほんとは時間に余裕があればこの日三本目、サネ尾を下ってカヤンボ谷を上がってこようなどと目論んでたが、もうだいぶ疲れたし天気も午後は不安定という予報どおりなんか怪しかったのでここでちょっと休憩して下りることに。
しかしいつも人の少ない裏に一段下りた広場で座ってたので、そこが作業場になってやむなくこの山頂広場で座ってるとなんか落ち着かない。
タカハタ道はずっと木の根の階段で、そこそこ傾斜もあるのに足の置き場に気を付けながらなので思ったより疲れる。
下りだしてしばらくしてザーッと結構大きい音で通り雨が来たが、だいぶ大きくなった植林帯の中なので身体に当たるのはポツポツ程度。
それでもやはり谷筋は下が濡れてしまうだろうからちょっと早い時間だったがもう帰ることにして正解だったと思った。
ところがここでも二人も上ってくる方とすれ違ってさすが金剛山とびっくり。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
カメラ
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感想
2年ぶりの妙見谷、相変わらず水量さえ少なければ登山靴でも楽しめる金剛山南面随一の谷と思うが、写真に説明を付けたとおりやはり何があるか分からない、誰でも大丈夫とは言えない谷であることも変わりない。
今回は名前も知らない2段の滝、個人的には妙見滝よりこちらの方が存在感ある気がするが、この下部、たった2メートルくらい、おそらく沢靴なら簡単に滝身なり左側を登れると思うが、登山靴では滑りそうで怖くて乗り越せなかったのでやむなく巻き道探し。
これがすぐ右側土斜面にあるわけだが、そこに下げてもらっているロープがなぜか上げられてしまって下から見えず、だいぶ時間を費やしてしまった。
結果的にはそのロープ以上には無理に登らず、左ちょっと下をよく見れば下段落ち口への短いトラバース、狭く外傾して結構気を遣うトラバースが見つかるわけだが、そこで先行された方はこれに気付かず無理矢理大きく巻いて山が小さく抜けて土剥き出しの急斜面に出てきてしまって身動き取れなくなり、そこを滑り降りるという危険を冒すことになっておられた。
この方はそういう技術も勇気も、そしてこの時は運も持ち合わせておられたから切り抜けられたわけだが、しかしこういうことはバリエーションでは常に覚悟しておかなければならないことで、自分もこの後続の方が無理矢理上ってロープを見つけてくれなければ、一人であればもう少し下流まで戻って無理矢理大高巻きなどやっていたかもしれない。
知っている人、たまたまうまくいった人はたいしたことなかったと言うしかないわけだが、状況によって何が起こるか分からないからこそのバリエーションなので、それを楽しめる技術や経験、知識や判断力を持ちたいものと思う。
次に初めてのカトラ谷は正直よく分からない。
初めてだから踏み跡に忠実に行こうなどと思ってたら最初からしっかりした巻き道に入ってしまい、ほとんど水線に下りることもなく終わってしまった感じ。
もしかしたら水線沿いを行くことも出来たのかもしれないが、崩壊したと言われるように倒木だらけでほとんど歩きたいような場所もなく、金剛山にはもっと綺麗な谷を楽しめるところが幾つもあるのになぜみんなここを歩きたがるのが正直理解出来なかった。
崩壊以前は美しい谷だったという話も見るし、季節には上部に素晴らしい花畑があるという話も見るが、今となっては下半分は荒れた谷で花畑の季節は山頂側から下りた方が早いのではというのが正直な感想という、自分的にはちょっと残念な谷でした。
なお、この季節谷筋を歩いていて困るのはアブ。
今回もでかいアブにそこら中で付きまとわれ、腕を2回ほど咬まれた。
アブに限らずハエやメマトイなど、高山のない関西ではこの時期どこに行っても低山ならではのこの苦労があり、今までもハッカ油は言うに及ばずオニヤンマ君やパワー森林香、そして7%くらいだったかのディート系虫除けなどいろいろ試してきて全てがイマイチだった。
そこで今回は身体に悪そうで敬遠していた30%のディート系虫除けを解禁。
これも完全ではないが今までよりはだいぶ良かった。
以前石ブテ東谷を初めて歩いた時、ずっとアブに付きまとわれ、咬まれ続けて走って逃げるように登ってまったく楽しめなかったのから比べれば雲泥の差。
寄っては来るが帽子や長袖に振りかけておけばたかられることはなかった。
ただ、汗が目に入った時に帽子にふったディート剤も一緒に流れ落ちてきたのか痛くなってしまい、慌てて水を流して洗ったのはびっくりしたので、やはりそこらへんの注意は必要と思われる。
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