ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 4912470
全員に公開
沢登り
東海

【奥美濃】あの日見た滝を探して(道谷の「オホタルビの滝」探索)

2022年11月12日(土) [日帰り]
 - 拍手
GPS
--:--
距離
2.9km
登り
301m
下り
361m

コースタイム

日帰り
山行
2:40
休憩
0:00
合計
2:40
10:30
30
林道塚線から道谷への下降開始地点
11:00
11:00
60
道谷の標高680m二俣の左俣にある20m滝
12:00
12:00
40
12:40
12:40
30
道谷の標高650m付近にある5m滝
13:10
林道塚線へ復帰
林道塚線は現在車両通行止めで,車は林道塚線と冠山線の分岐に置いたため,上記のコースタイムとは別に,アプローチ及び帰路としてそれぞれ1時間半ほど林道歩きをしています。
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2022年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
林道塚線の冠山線分岐のスペースに駐車。高倉峠に向かう林道本線は崩土のため当該分岐で通行止めになっているので注意。
コース状況/
危険箇所等
 林道から道谷へは急斜面ではあるが割とどこからでも下降できる。道谷の本流は穏やかで特に苦労するところはないが(連続する堰堤が面倒なくらい),今回探索した680m二俣の左俣の20m滝と,本流の650m付近にある5m滝は両岸とも険しいので注意。巻く場合は,両方とも左岸を巻くことができる。
昨年12月,初雪の降る釈迦嶺東尾根からの帰途,林道塚線から目撃した大滝らしきものの写真。今回の山行は,この滝の探索が目的。もしかしたら,奥美濃の古典である森本次男の「樹林の山旅」で森本が見たと書かれている「オホタルビの滝」なのではないか,とも夢想していた(その割には,680m二俣の左俣に滝が掛かっているように見えたのが気になるが。普通に考えたら,森本次男が下降したと思われるのは同二俣の右俣のほうなので…)。とにかく現地へGo!
昨年12月,初雪の降る釈迦嶺東尾根からの帰途,林道塚線から目撃した大滝らしきものの写真。今回の山行は,この滝の探索が目的。もしかしたら,奥美濃の古典である森本次男の「樹林の山旅」で森本が見たと書かれている「オホタルビの滝」なのではないか,とも夢想していた(その割には,680m二俣の左俣に滝が掛かっているように見えたのが気になるが。普通に考えたら,森本次男が下降したと思われるのは同二俣の右俣のほうなので…)。とにかく現地へGo!
高倉峠に向かう林道塚線は未だに通行止めなので,冠山線との分岐に車を停めて歩く。この路肩崩壊が通行止めの原因なのかな?
高倉峠に向かう林道塚線は未だに通行止めなので,冠山線との分岐に車を停めて歩く。この路肩崩壊が通行止めの原因なのかな?
林道沿いは紅葉が素晴らしい。
林道沿いは紅葉が素晴らしい。
権現山(ヒノクボ)のあたりの笹の稜線も良く見える。
権現山(ヒノクボ)のあたりの笹の稜線も良く見える。
紅葉とススキの道。遠くの尖りは冠山。
紅葉とススキの道。遠くの尖りは冠山。
さてさて,昨年12月に滝を目撃したと思われる辺りに近づいた。やはり,あの時と同じように滝の音らしき水音が聞こえてくるが,木々の茂りに阻まれて見えない。林道上から目視するには,ちょっと時期が早かったか…。
さてさて,昨年12月に滝を目撃したと思われる辺りに近づいた。やはり,あの時と同じように滝の音らしき水音が聞こえてくるが,木々の茂りに阻まれて見えない。林道上から目視するには,ちょっと時期が早かったか…。
とにかく,このあたりから道谷に降りてみよう。林道を外れ,急斜面を慎重に谷底に向かって下降していく。
とにかく,このあたりから道谷に降りてみよう。林道を外れ,急斜面を慎重に谷底に向かって下降していく。
道谷に降り立つ。既に源流なので,水量は少ない。あの日見た滝は本当にあるだろうか。ドキドキしながら遡行を開始する。
道谷に降り立つ。既に源流なので,水量は少ない。あの日見た滝は本当にあるだろうか。ドキドキしながら遡行を開始する。
すぐに標高680m二俣。昨年12月の目撃時には,遠目には左俣に滝が落ちているように見えた気がしたので,左俣に入る。
すぐに標高680m二俣。昨年12月の目撃時には,遠目には左俣に滝が落ちているように見えた気がしたので,左俣に入る。
すぐに3mほどの滝。まさかこの滝…なわけないよな。右手から直登。
1
すぐに3mほどの滝。まさかこの滝…なわけないよな。右手から直登。
意外に沢床は岩が張っていて,ナメが多い。もしかして滝が近いか,と思いながら歩いて行くと…
意外に沢床は岩が張っていて,ナメが多い。もしかして滝が近いか,と思いながら歩いて行くと…
おわっ! 出た! 大きめの斜滝が出現!
2
おわっ! 出た! 大きめの斜滝が出現!
おそらく20mは越えていると思われる斜滝。昨年12月に林道から見た滝は,この滝の可能性が大だ。
1
おそらく20mは越えていると思われる斜滝。昨年12月に林道から見た滝は,この滝の可能性が大だ。
とにかく滝に出会ったからには,登らぬ手はない。一段目は直登し,2段目・3段目と正対。登れそうにも見えるが,途中で詰まると致命的な高さがあるため,左手の急斜面から灌木を掴んで越えていく。
1
とにかく滝に出会ったからには,登らぬ手はない。一段目は直登し,2段目・3段目と正対。登れそうにも見えるが,途中で詰まると致命的な高さがあるため,左手の急斜面から灌木を掴んで越えていく。
滝を巻きながら振り返ると…ああ,林道が見える見える!(写真の中央付近に平場がちらりと見えるが,分かりにくいかも。) この瞬間,この滝が,あの日林道から目撃した滝であることを確信した。
滝を巻きながら振り返ると…ああ,林道が見える見える!(写真の中央付近に平場がちらりと見えるが,分かりにくいかも。) この瞬間,この滝が,あの日林道から目撃した滝であることを確信した。
20m滝の滝頭に立った。2段目の丸い淵が見えている。
2
20m滝の滝頭に立った。2段目の丸い淵が見えている。
落ち葉の散り敷いた落ち口のナメ床が美しい。
1
落ち葉の散り敷いた落ち口のナメ床が美しい。
そのまま左俣を登っていく。20m滝のあとは特に目立った滝は出てこず,穏やかな谷が続く。
そのまま左俣を登っていく。20m滝のあとは特に目立った滝は出てこず,穏やかな谷が続く。
左俣は,最後は急峻なナメ滝になって斜面に消えていた。
左俣は,最後は急峻なナメ滝になって斜面に消えていた。
そのまま藪を分けて稜線に上がる。金草岳の大展望。
1
そのまま藪を分けて稜線に上がる。金草岳の大展望。
すぐに釈迦嶺をめぐる廃林道に降り立つ。
すぐに釈迦嶺をめぐる廃林道に降り立つ。
廃林道は,途中,小さな鞍部状の地形を通る。ここ,赤谷側から詰める谷を間違えて登ってきた場合,ウソ越と区別がつきにくいかもしれない。
廃林道は,途中,小さな鞍部状の地形を通る。ここ,赤谷側から詰める谷を間違えて登ってきた場合,ウソ越と区別がつきにくいかもしれない。
ウソ越に到着。
森本次男の「樹林の山旅」に描かれている通り,ウソ越から直接,藪をかき分けつつ道谷の源頭(680m二俣の右俣)へと下っていく。
森本次男の「樹林の山旅」に描かれている通り,ウソ越から直接,藪をかき分けつつ道谷の源頭(680m二俣の右俣)へと下っていく。
「樹林の山旅」では,道谷は原生林がうっそうと茂る谷として描出されているが,今の道谷はいかにも一度伐採が入った後,という感じで,(自然林ではあるが)やけにすっきりした疎林が広がっている。
「樹林の山旅」では,道谷は原生林がうっそうと茂る谷として描出されているが,今の道谷はいかにも一度伐採が入った後,という感じで,(自然林ではあるが)やけにすっきりした疎林が広がっている。
「樹林の山旅」のとおりであれば,すぐに森本次男が見たはずの「オホタルビの滝」が出てくるはずなのだが…。
「樹林の山旅」のとおりであれば,すぐに森本次男が見たはずの「オホタルビの滝」が出てくるはずなのだが…。
歩いても歩いても,穏やかな谷が続く。本当に滝があるのだろうか…。
歩いても歩いても,穏やかな谷が続く。本当に滝があるのだろうか…。
紅葉がきれいなのはいいが,探しているのは紅葉じゃなくて「オホタルビの滝」なんだけどね…。
1
紅葉がきれいなのはいいが,探しているのは紅葉じゃなくて「オホタルビの滝」なんだけどね…。
そのうち,さきほど左俣に入った680m二俣に戻ってきてしまった。おかしいなぁ…。
そのうち,さきほど左俣に入った680m二俣に戻ってきてしまった。おかしいなぁ…。
念のため,さらに道谷本流を下っていく。ちょっと岩が張って小滝と淵がある箇所はあったが,まさかこれが「オホタルビの滝」ではあるまい。
念のため,さらに道谷本流を下っていく。ちょっと岩が張って小滝と淵がある箇所はあったが,まさかこれが「オホタルビの滝」ではあるまい。
と,しばらく歩いてようやく,目の前に滝らしい滝が現れた。
と,しばらく歩いてようやく,目の前に滝らしい滝が現れた。
「樹林の山旅」では,滝の左側を水に濡れながら下降できると書かれているが,出会った滝はほぼ直瀑で,とうていクライムダウンできそうにない。左岸の急斜面をやや大きめに慎重に巻き下った(写真が巻き下りてきた斜面)。
「樹林の山旅」では,滝の左側を水に濡れながら下降できると書かれているが,出会った滝はほぼ直瀑で,とうていクライムダウンできそうにない。左岸の急斜面をやや大きめに慎重に巻き下った(写真が巻き下りてきた斜面)。
巻き下りてから見ると,5,6mほどの滝であった。形は悪くない滝だが,ちょっと規模が小さいなぁ。「樹林の山旅」では,「オホタルビの滝」は「相当な滝」と表現されており,「オホタルビ」という大滝を連想させる名前にしても,ちょっとこの5m滝にはふさわしくない気がする。
1
巻き下りてから見ると,5,6mほどの滝であった。形は悪くない滝だが,ちょっと規模が小さいなぁ。「樹林の山旅」では,「オホタルビの滝」は「相当な滝」と表現されており,「オホタルビ」という大滝を連想させる名前にしても,ちょっとこの5m滝にはふさわしくない気がする。
5m滝のあとも2,3ほど小滝が出てくるが,それだけで終わる。
5m滝のあとも2,3ほど小滝が出てくるが,それだけで終わる。
ありゃ,もう堰堤が出てきちゃった…。
ありゃ,もう堰堤が出てきちゃった…。
堰堤のすぐ手前の右岸には,10mほどの美しい滝が出合に掛かる枝谷が。これが,tsutomuさんやmasaさんが下降され,もんりさんが遡行された「トノゴヤ谷の一本西」の谷だろう。
堰堤のすぐ手前の右岸には,10mほどの美しい滝が出合に掛かる枝谷が。これが,tsutomuさんやmasaさんが下降され,もんりさんが遡行された「トノゴヤ谷の一本西」の谷だろう。
そのあとも,「オホタルビの滝」に該当しそうな目立った滝がないか念のため確認するため,道谷本流を下っていくが,河原状の穏やかな谷が続くばかり。
そのあとも,「オホタルビの滝」に該当しそうな目立った滝がないか念のため確認するため,道谷本流を下っていくが,河原状の穏やかな谷が続くばかり。
紅葉はきれいなんだけどねぇ…。
紅葉はきれいなんだけどねぇ…。
あらら,また堰堤が。ここで,これ以上谷を下る気が失せてしまった。このまま下っても,もう大した滝はおそらく出てこないだろう。
意外なことに,「樹林の山旅」で森本次男が下降したと思われる道谷のルート(680m二俣の右俣)には,5mほどの滝しか出てこなかった。森本次男が見たという「オホタルビの滝」は,この5m滝のことなのだろうか。滝の規模としては,むしろ680m二俣の左俣にある20m斜滝のほうが「オホタルビ」にふさわしい気がするのだが。
あらら,また堰堤が。ここで,これ以上谷を下る気が失せてしまった。このまま下っても,もう大した滝はおそらく出てこないだろう。
意外なことに,「樹林の山旅」で森本次男が下降したと思われる道谷のルート(680m二俣の右俣)には,5mほどの滝しか出てこなかった。森本次男が見たという「オホタルビの滝」は,この5m滝のことなのだろうか。滝の規模としては,むしろ680m二俣の左俣にある20m斜滝のほうが「オホタルビ」にふさわしい気がするのだが。
適当に斜面を登って,林道塚線に復帰。ススキの向こうの紅葉の山々。
適当に斜面を登って,林道塚線に復帰。ススキの向こうの紅葉の山々。
秋晴れの空に映える紅葉を眺めながら,林道をぶらぶら歩いて車へと戻った。
秋晴れの空に映える紅葉を眺めながら,林道をぶらぶら歩いて車へと戻った。
【おまけ】ちなみに…680m二俣の左俣を詰めて稜線に上がった際,対岸にまた気になる谷を見つけてしまいました。めっちゃ岩壁がぶっ立っていて,とんでもなく険しそう。地図を案ずるに,どうやら権現山の東に突き上げている谷(赤谷の源流)らしい。
1
【おまけ】ちなみに…680m二俣の左俣を詰めて稜線に上がった際,対岸にまた気になる谷を見つけてしまいました。めっちゃ岩壁がぶっ立っていて,とんでもなく険しそう。地図を案ずるに,どうやら権現山の東に突き上げている谷(赤谷の源流)らしい。
【おまけ2】帰りに,久しぶりに徳山会館に立ち寄りました。そこで調べ物をしていたら,先々週の山行で探索した「ベロリ穴」に関する新事実が発覚。こりゃ再探索決定だな…。
1
【おまけ2】帰りに,久しぶりに徳山会館に立ち寄りました。そこで調べ物をしていたら,先々週の山行で探索した「ベロリ穴」に関する新事実が発覚。こりゃ再探索決定だな…。
今回の山行で見た滝を地形図に落とし,さらに「樹林の山旅」で森本次男が歩いたと思われるルートも書き込んでみました。詳しくは感想欄で。
1
今回の山行で見た滝を地形図に落とし,さらに「樹林の山旅」で森本次男が歩いたと思われるルートも書き込んでみました。詳しくは感想欄で。

装備

備考 赤谷と同じく,道谷もヌメリが強いので,足元はフェルトの沢足袋又は沢靴がよい。

感想

 熱が出ると風邪やコロナより先にSFTS(重症熱性血小板減少症候群,つまるところマダニ感染症)への感染をつい疑ってしまう,そんな奥美濃の藪山ファンの皆様こんにちは。今回は道谷源流で滝の探索です。
 昨年の12月,初雪の降る釈迦嶺東尾根からの帰途,寒さに震えながら既に冬季閉鎖となった林道塚線をとぼとぼ歩いていると,眼下の道谷からやけに耳につく滝らしき水音がしたので目を凝らすと,藪の隙間から大きめの滝が落ちているのが目に入った。その滝は,道谷の本流(標高680m二俣のいずれか。どちらかというと左俣)に掛かっているように見え,穏やかなはずの道谷にあんな滝があるなんて,とちょっと驚いた。それ以来,この滝のことが心に引っかかっていた。奥美濃周辺の滝を知悉されている,あのもんりさんも「気になる」とおっしゃるこの滝(らしきもの)。これはやはり現地に赴いて実在を確かめなければ。
 実は,この滝(らしきもの)については,今回の山行前からちょっとした予想を立てていた。奥美濃の古典である森本次男著「樹林の山旅」(昭和15年)の書中,「天魚の渓谷(釈迦嶺を廻る谷々)」の章で,森本は赤谷を遡行後,ウソ越から道谷へと下降しているが,その中で「オホタルビの滝」という滝が出てくるのである。以下引用。

「谷(道谷)におりてすぐに瀧に達する。相當な瀧だが,水量が少ないのと倒木が瀧の真中に立つてゐるので,瀧の左側を水に濡れながら下降することが出来る。この瀧をオホタルビの瀧といつた。」(「樹林の山旅」より引用)

 つまり,あの日見た滝は,森本が道谷源流で見たというこの「オホタルビの滝」に当たるのではないか,ということだ。しかし,同書を普通に読めば,森本はウソ越から直接道谷に下ったわけで,「オホタルビの滝」は道谷の標高680m二俣の「右俣」にあると考えるのが自然である。しかし,林道から遠望した際には,滝(らしきもの)は同二俣の「左俣」に掛かっているように見えたので,この点がちょっと引っかかっていた。とにかく,現地で確かめよう。
 結果,やはり昨年12月に目撃した滝は,標高680m二俣の左俣に存在していた。落差20mを越えると思われるなかなか立派な斜滝で,水量は少ないものの,予想以上の高さにちょっと驚いてしまった。滝の実在が確認できたのは良かったのだが,問題はもう一つの課題,「オホタルビの滝」はどこにあるのか,ということである。上述したとおり,森本がウソ越から下降してきたと思われるのは,普通に考えれば同二俣の「右俣」なので,今回「左俣」で見つかった20m斜滝とは別に,右俣に「オホタルビの滝」に当たる滝があることになる。そう考えて,今回の山行でも,ウソ越から右俣を下降してみたのだが…。
 しかし,期待に反して,右俣には滝は全くなく,二俣を過ぎてさらに本流を下ったところに5mほどの滝が一つあるだけだった。この5m滝が「オホタルビの滝」に当たる可能性ももちろんあるが,それにしては,滝の規模が小さすぎる気がする。「樹林の山旅」では,「オホタルビの滝」は「相當(相当)な瀧」と表現されており,そもそも「オホタルビ」という名前自体も「オホ」は「大(オオ)」,「タルビ」は「滝」を表す「タル,タルミ」,つまり「大滝」という意味のネーミングと思われ,5m程度の滝がそのような大層な表現を冠されることには違和感がある。また,同書の中では,「滝の左側を水に濡れながら下降できる」と書いてあるが,問題の5m滝はほぼ直瀑で,(倒木があったとしても)滝身をクライムダウンすることはかなり難しいように感じられる(実際,今回の山行でも,懸垂下降しようか迷ったくらいだった。結局左岸を大きめに巻き下ったが)。
 そう考えると,同二俣の左俣で見つけた20m滝のほうが,滝の規模としても,滝の形状としても,「相当な滝」である「オホタルビの滝」にふさわしいように感じられるのだが…。この20m滝は3段構成の斜滝で比較的ホールドもあるので,倒木があればクライムダウンも可能なように思える(灌木が豊富な左岸斜面を絡めばより簡単な下降になる)。
 ここからは私の夢想なので,話半分に聞いて(読んで)いただきたいのだが,もしこの左俣の20m滝が「オホタルビの滝」だとすると,森本は「樹林の山旅」の中で,ウソ越ではなく,ウソ越の一つ南隣の鞍部を越えた可能性が出てくる。つまり,赤谷の最後の詰めで,赤谷源流のナレ又谷ではなく,その一つ手前の左岸枝谷を詰めたかもしれないのだ。
 こうなると,森本先生が赤谷からウソ越への詰めを間違えた,ということになるわけで…。ちょっと失礼な憶測かもしれない。オホタルビの滝の位置についてご存じの方がおられましたら,是非ご教示を。5mのほうがやっぱりオホタルビだったら,先生にあやまらなきゃなぁ。

※ 写真欄の最後で,滝の位置と森本大先生の山行ルートを地形図に落としていますので,併せてご参照ください。

【余談】
 山行後,久しぶりに徳山会館に寄って調べ物をしていたら,先々週の山行で探索したベロリ穴の位置がある本に記載されているのを発見! しかも,民話や伝承の内容から素直に位置を予想していた自分にとっては「そりゃ反則だよ」という位置でした。こりゃ再探索だな。乞うご期待!(誰も期待してないから…)

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:275人

コメント

今シーズン中に、探索されると思っていました
めちゃくちゃ期待していましたよ〜

こんな、源流だっんですねー
意外です

対岸の大滝も今シーズン中でしょうか!?

歩き始めのドキドキが伝わります
いやいや、きっと下調べ中から、楽しみは始まっていますよね!
2022/11/13 21:05
moriman1971さん
こんばんは! やっと行けました…。本当はもっと早く行きたかったんですが、塚林道がずっと通行止めで二の足を踏んでました。道谷へ下降していく時のドキドキ感がたまりませんでした(笑)
対岸の気になる谷(赤谷源流)、ネットで調べたらtsutomuさんが既に登られてるんですね〜。tsutomuさんは左俣に入られてますが、右俣も遠目には岩々して見えたので、もしかしたらそちらに入るかもしれません。
これからの季節は、道路の冬季通行止めとの戦いですね!
2022/11/14 22:28
対岸の滝はここでしょうか?
https://ameblo.jp/pangani/entry-12677822920.html

当たっていても、違っていても、なぜか、ごめんなさい
という気分です
2022/11/15 5:55
moriman1971さん
なんと〜、右俣はもんりさんが入られてたとは…。さすがです!
やっぱり滝があるんですね。赤谷の本流遡行ってウソ越で終了してしまうことがほとんどなんですが、稜線まで詰め上げたほうが絶対楽しそうだな〜と、思ったりしました。
素晴らしい記録を読ませていただきありがとうございました!
2022/11/15 20:41
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら