【睡眠どうしましょう】秩父三十四ヶ所 完全巡拝 最終夜
- GPS
- --:--
- 距離
- 14.2km
- 登り
- 210m
- 下り
- 218m
コースタイム
- 山行
- 3:03
- 休憩
- 1:15
- 合計
- 4:18
第06番〜第08番 平成25年11月28日
第09番〜第12番 平成26年01月19日
第13番〜第15番 平成25年11月28日
第16番 平成26年01月19日
第17番〜第24番 平成26年01月26日
第25番〜第29番 平成26年09月08日
第30番〜第34番 平成25年08月27日
天候 | 曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
1630 秩父鉄道 浦山口駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■巡礼道 26番手前でほんの少し山道になる。 また、27番〜28番の間で砂利道のハイキングコースを通過。 |
その他周辺情報 | ■甲午の総開帳 御存じの通り、11月頃まで三十四ヶ寺の全てで御本尊が御開帳しております。 |
写真
装備
個人装備 |
笈摺
念珠
輪袈裟
納経帳
納札
経本
錫杖
頭陀袋
手甲
脚絆
地下足袋
菅笠
金剛杖
|
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備考 | 腹掛・股引・長襦袢のいずれも白地のものが欲しい |
感想
■木の葉浴び 身を清め往く 秩父路
いつも初秋の風が吹いていました。
宵はいつも薄ら寒く、その中で野宿をしながら巡礼を続ける日もありました。
八方を山に囲まれたこの秩父という箱庭のような聖域は、身を置いていると畏れと自省の感情が止めどなく湧き上がり、孤独に周ることは体力より心との戦いだったと思います。
周囲の方々はレジャーの只中で、いつも楽しそうで、カップルやファミリー連れの明るい笑い声を、柔かな笑顔を見聞きするたび、自分の疎外感が全身を電流のように駆け巡るのです。
「これは小さな小さな修行にすぎないのだ」
「俺は今、あの人たちのような幸福と安定を得るためにここを歩いているんだ」
自分に言い聞かせていました。
去年の8月の終わり頃、私は巡礼を始めたのです。
■観音の 難儀賜り 身を功徳
私には霊感もなにもありはしません。
それでも、不思議と嫌な予感やワクワクするような期待感の後には、それに準じた出来事が何故だか起こる。
秩父の土地では多々そういった経験がありました。
前日に手を抜いた所業をしたり、モラルに反した行為を行った時には、借りようとした自転車が1組前の方で最後になってしまったり。
道中突然に雨に降られて風邪を引いたり。
地図を無くし、iPhoneのルート案内も不能になって、どこにいるのか分からなくなり。
それでも土地の人たちは優しくて、私が巡礼者と見受ければ「お疲れさまです!」と丁寧に挨拶して下さいました。
とりわけ印象に残っているのは横瀬小学校の子供たち。
集団下校の一団と何度となくすれ違いましたが、すべての子達が立て続けに
「こんにちは!!」
「頑張ってください!!」
「お疲れ様です!!」
とありったけの元気な声で励ましてくれました。
涙を堪えて笑顔で「ありがとう!!」と返すのが精一杯だった。
四国の方々のお接待の精神は、この霊場でも全く同じです。
この晴れ晴れとした気持ちで詣でる時の境内は、決まって心地よいもので、仏が身近に居られるような期待感があるものです。
苦楽の繰り返しが、巡礼の本懐なのかもしれません。
■結願の 御仏近し 稲穂揺る
最後の札所では、昂ぶる心を呼吸を整え鎮めて、丁寧に心経を唱えました。
それでもあっさりしているものです。
ですがそのあっさりさの中に意味を見出さねば意味がありません。
仏は人々を見守る存在です。いくら心願成就を訴えようとも、結局は自分自身でそれらを得ていくしかありません。
仏はその後押しをしてくださるものと考えなくていけません。
現世利益の観音といえども、捉え方を間違えてはいけない。
己で動けぬ者に観音様はご慈悲を向けてはくれないでしょう。
仏の御前に立つ行為は、決意表明なのです。
■虚空なり 恐れ不安も 虚空なり
「すべての事象に実体は無い」
空観とはそういうことだと言います。
それを臨機応変、適宜に意識していけば、スムーズな人生が送れると思います。
恐怖や不安、怒りや嫉妬に身を焼く私たち人間が戒めながら空の考えを実生活に取り入れて行くことは容易なことではありません。
たとえ現役の僧侶のお方や、あらゆる修行に身を投じるすべての行者や修験者たりとも人間ならば一生において苛まれるものではないでしょうか。
繰り返しますが、まずは適宜にこの考えをあらゆる場面で思い出せれば、涅槃寂静への一歩になるのでしょう。
煩悩に囚われすぎず、かといって世俗を無視することなく、人としてのあり方を少しでも改善したい。
あきらめず、自分の汚点を見つめ直して償い続けていこうと思います。
明日からも日々是好日なのは約束されているから。
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