初めての羊蹄山
petitathlete
- GPS
- --:--
- 距離
- 13.7km
- 登り
- 1,590m
- 下り
- 1,571m
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| 過去天気図（気象庁） | 2012年09月の天気図 |
|---|---|
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| その他周辺情報 | まっかり温泉、基本です |
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感想
初めての羊蹄山は私をかろうじて迎え入れてくれた。3回目の登山でいきなり羊蹄山はどうかと思ったが、これも練習の一環だと思えば何とかなるだろうという楽観的な気持ちで臨んだ。
しかも今回は単独登行なので13�箸硫拱�は慎重に選んだ。カッパ・ポンチョ・折畳傘・着替え・救急セット・ライト・ライター・カメラ・ゴミ袋・食糧(おにぎり4個・ゆで卵2個・非常用お菓子・黒糖飴・ブドウ糖)、そして水はハイドレーションに2�箸鯀�備した。現地では前日はそれなりに雨が降っていたので天気予報を頻繁に見て心配していたが、結果的には一滴も雨に当たらず最悪の事態は避けられた。
ちなみに服装は、上下のコンプレッションシャツ・タイツ、上はランニング用の長袖にウインドブレーカーとランニング用の帽子で自転車用の指が空いたグローブをしてみた。下はタイツの上にハーフパンツ、ソックスは前日に秀岳荘で購入したハイキング用の物でシューズはトレイルラン用のアシックストレイルアタック7。
朝5時に札幌を出発し今回選んだ最も安全と思われるルート、真狩登山口に向かった。羊蹄山自然公園の中をゆっくり車を走らせると、キャンプ場のと前にある駐車場で準備をした。そして、すぐ近くにあるきれいなトイレで用を済ませスタートしたのは7時24分。
気温は20℃くらいだろうが湿度は90％以上ありそうだったので、序盤から汗がしたたり落ちる状態でグイグイ登って行った。ひたすら登りに集中していたので1合目の看板を見落とし、5組くらいを抜いたところで2合目(7:42)を通過。
汗の量が尋常じゃなかったのでまずはウィンドブレーカーを脱ぎ、すぐに長袖のシャツも脱いで上は半袖のまま地下鉄の階段を上るようにとにかく前に進んでいた。そんな淡々と進む中でもリスを見つけると思わず写真を撮ってしまう私。
3合目(7:53)くらいでは少し傾斜が緩やかになり真狩の街並みを眺められるような眺望も見え隠れした。しかし、その後は傾斜も徐々にきつくなり、4合目の看板も見落としながら登っていると心拍数がかなりやばい感じだった。他の登山者が私の様子を見て道を譲ってくれるので更にグイグイ登ると、心拍数は150くらいまで上がった気がしていたところで5合目(8:20)を通過。
ここまで恐らく9組は抜いたと思うが、ここまで全く休憩を取らずハイドレーションで水を飲むだけだったがまだ1時間しか経っていない。さすがに何か口にしないとまずいと思い、まずはウエストパックに入れていた黒糖飴、続いてブドウ糖を口にしながら後半も無言で登り続けた。
後半から岩場も少し出てきて手を着く場面が増えてきた。今日は軍手ではなく、自転車用の指先が空いたグローブをしてきて正解だった。岩場に手を付くときも木の枝を支えにする時も生地がしっかりして滑らないのでとても役立った。6合目の看板を見落とし7合目(8:50)も軽く通過したようだったが、軽く頭がクラクラする場面が出てきた。しかし、そんな時こそ、地上の景色を眺めながら歩みを止めることはなく「頂上までは休まない」つもりだった。
8合目(9:03)あたりから少し風が出てきて気持ちよかったが、そろそろ半袖ではヤバいかもと思い始めていた頃ちょっとお腹が空いてきた。空腹のまま走るのは慣れていたが、少しの不安を抱えながらの時間が続いた。登山道には足運びを悪くする竹のようなものが地面にはっていて爪先が引っ掛かりやすくなる。これに引っ掛かると間違いなく転んでしまうので注意が必要だ。
9合目(9:23)になると避難小屋が左手に見えてくる。せっかく登ってきたのに下ったり上ったり遠回りをしている感じがしていたが、右手は確実に頂上の近さを感じられる眺めだった。
比較的楽な岩場を進んでいくと突然真狩の山頂(9:44)が現れた。2時間20分でやっと山頂が見える場所までたどり着き、稜線の寒さも感じていたのでまずは長袖を着た。後ろを振り返るとこんなに登って来たのか、と思うほどの高さになっていた。
真狩分岐からは時計回りにヒラフ分岐を経由し山頂目指して走れるところは走ってみた。風が少し強くなってきたのでさらにウィンドブレーカーを来て、まずはヒラフ側との分岐点を経由する。ここは以前避難小屋があったらしく、基礎だけがそのまま残っていた。ガスがかなり出ていたのでかなり視界は悪く、ニセコスキー場の山並みもかすかに頭を出す状態。振り返ると一瞬ガスが薄くなり噴火口でもある父釜が姿を現した。
稜線沿いに山頂を目指すも思ったより距離があるためか、山頂がかなり遠くに見える。1周で約5キロあるという噴火口の周りは走れる場所もあったりなかったりで滑る場所もあるので注意が必要だ。山頂もよく見えない状態の中、ワクワクしながら何とか山頂(10:15)まで到着した。
山頂では写真を撮る順番を2〜3人待っている状態で、それ自体もなんだかワクワク感を盛り上げていた。写真を撮ると早速水をグイグイ飲んでまずはゆで卵を食べたらマジでうまかった。こんな美味しいゆで卵を食べたのは生まれて初めてと言っていいくらい美味かった。しかし、冷凍して持って行ったおにぎり4個は全て冷凍のままだった。がっくりしながらも一番解けていそうなおにぎりをシャーベットのまま無理やり食べたが、パサパサしていて正直美味しくなかった。でも炭水化物もしっかり取っておかないと下りを走るエネルギーもないので、仕方なく食べた。
20分の休憩後、体が冷える前に下りに入る。山頂から時計回りに帰ろうとすると切り立った岩場を通らなくてはならない。最近気づいたのだが、どうやら私は岩場好きで高所への恐怖もないということだ。足を踏み外したら噴火口へ落ちてしまいそうな岩場でも、子供がジャングルジムで遊ぶように速いテンポで進んでいた。
こんな危ないところ誰も来ないだろうと思っていたら、後ろからベテランっぽいおじさんが二人付いてきてた。お互いにコースを手で合図して確認しながら厳しい岩場を乗り切った。すると今度は一転して砂場のような綺麗な稜線になったので私はフルマラソンを走るようなスピードで走ってみた。「気持ちがいい！」と思っているうちにあっという間に真狩分岐(11:10)に戻ってきた。ちょうど今登ってきた人たちがいたので山頂へのルート説明をして7分ほどの会話後下りはスタートした。
真狩コースはとても安全なコースなので下りもそれなりのスピードで走れる。ある程度走るとコツもわかってきてうまく走れるようになってきた。8合目(11:30)で4人組の若者たちが登っていたが、その1人はすでに水が無くなっていた。登りの8合目で水がないなんて…しかもあのペースだと日没まで戻れるのかとても心配だったが「頑張って」と言うしかなかった。
その後は計3人の登山者を見かけたが、いずれも日帰りだそうで間に合うのか心配だった。私は私で下りの走りが更に楽しくなっていた。7合目(11:41)あたりで霧が出始めて雨にならないか心配だったが、まずは慎重にそして早く帰ることだけを考えた。
5合目(11:58)に若干のスペースがあったのでせっかくだと思い少し休憩をした。お昼のサイレンを聞きながら食事をするなんて何十年ぶりだろう。私は水をごくごく飲み、少しだけ溶けたおにぎりをシャリシャリいいながら食べて、非常用のお菓子も少しつまんだ。
約10分の休憩後さらに下りをグイグイ走っていると4合目(12:19)で登りの登山者と会った。こんな時間に登っていて大丈夫かと思い「泊りですか？」と聞くと日帰りらしく、しかも余裕の表情だったので慣れている人なのだろうと思いそれ以上は突っ込まなかったが、本当に降りて来られるのだろうか。
その後は3合目(12:26)、2合目(12:31)あたりはとても走りやすくてスピードも上がっていたが、1合目(12:37)くらいまで来ると股関節が痛み出した。北海道マラソンで痛めた右の股関節が下りの衝撃でジンジンしていたので、気持ちスピードを緩めてラストスパートで真狩登山口(12:43)に帰ってきた。
真狩村に降りると辺りは完全に晴れていた。気温もかなり高くなっていたようで汗が止まらないまま、真狩温泉に向かった。今登ってきた羊蹄山を目の前に見ながら入れる露天風呂はいい感じにぬるくて結構長い時間入れた。意外に混んでないのでとても気持ちよくまったり出来ました。
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