鋸山地質と石切の歴史の巡検
hirokok510
- GPS
- 01:44
- 距離
- 3.6km
- 登り
- 396m
- 下り
- 412m
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| 天候 | 曇り |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2023年06月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車
|
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神奈川県立地球博物館友の会主催の地質巡検で、鋸山の房州石を訪ねた。浜金谷駅に10時半前に集合し、簡単な挨拶と博物館の学芸員の紹介と友の会の幹事の紹介があり、出発、ローブウェイ駅への道すがら、房州石が使われている石倉などで立ち止まって最初の解説があり、房州石、大谷石、鎌倉石、七沢石など関東の著名な石に関するクイズがあり、資料の写真との照合など行う。房州石の切り出しは中世の城にも使われたらしいが本格的に切り出されたのは江戸時代江戸城建設などかららしい。この石切の技術が大谷石の開発に繋がり、近代以降機械化は、大谷石の切り出しで始まり、その技術が房州石に伝えられたと言う。次にロープウェイ入口手前の露頭を見る。ここで鋸山の地層について露頭と資料の図を見比べながら説明、600万年前くらいの三浦層群稲子沢層、同400万年の荻生層、山頂付近の竹岡層があり、下の方の石も切られたが主に良財の採れる竹岡層が切り出されたようだ。目の前の稲子沢層は、凝灰岩砂岩と泥岩互層のうちの砂岩層が主に見えていて60度位南に傾斜しているのだと言う。
ロープウェイですぐ山頂駅に出る。途中ロープウェイから、荻生層の傾きが見えた。山頂駅には鋸山の資料展示があり、房州石の切り出しの歴史に関する写真や手掘り期のつるはしや玄能、矢（楔）などの道具の展示などを見学、学芸員からの解説もあった。
その後、日本寺のほうに向かって歩き、地獄覗き手前の休憩所で昼食。昼食後は各自で地獄覗き周辺を散策、崖の向こうの石切り場を見下ろす写真などを撮影した。今日は曇りのために金谷港あたりまでは見えるものの、三浦半島方面や房総の山々の展望はあまりない。休憩終了後、地層の傾きなどに関して若干解説があり、出発、まず百尺観音前で巡検。百尺観音は手掘時代の石切場の壁に戦後戦没者の慰霊のために彫られたものらしい。周囲の石切跡を含め、初期の上の方は手彫りのつるはし跡が見えるが、途中からチェーンソーを使った機械掘りの跡が見えている。どの壁が先に掘られたかは場所により風化の進行具合が異なるので一概には決められないと言う。ここから、少し上って石切り場と言う大きな石切場に向かう。安政頃から地元の鈴木家が管理した石切場で、鈴木家は現在の鋸山資料館美術館を運営しているらしい。子の石切り場の特徴は桜目という美しい色合いが斜めに入り、美しいことで房州石の中でも最高級の品質であるらしい。鈴木家が長い間この場所で意思を切り出した理由があった。また、この場所には、機械化時代に使われた機材が錆びたまま置いてある。まさに「産業遺産」ともいうべき場所だ。ここから切り出された石がワイヤーで索道を通じて下まで下ろし、トラックに積み替えて港まで運ばれたらしい。
石切り場からいったん保田駅方面に向かい、分岐で浜金谷駅方面、車力道を伝って下山する。車力道の轍の跡を追いながら車力道入口を通過、浜金谷駅に15時前に到着し、解散式を行う。駅から東京湾フェリー乗り場に近い鋸山資料館に行きたかったが、今日は早めに帰宅したかったのでまたの機会にいってみたい。
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