石墨山と唐岬の滝・白猪の滝



- GPS
- 03:17
- 距離
- 6.7km
- 登り
- 716m
- 下り
- 724m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
良好に整備された一般登山道 |
その他周辺情報 | 東温のさくらの湯 https://www.city.toon.ehime.jp/soshiki/13/10120.html |
写真
感想
この日は仕事の交友のある松山のM氏とご一緒させて頂く。M氏は日本百名山達成まであと二座らしいが、意外にも東温アルプスの石墨山には登ったことがないようだった。今回の私の出張の機会に是非にと石墨山にご一緒させて頂くことにする。
早朝6時にM氏がホテルに迎えに来て下さる。黒森峠に向かって向かってR494を進む。前日の皿ヶ嶺とは異なり、石墨山の登山口となる唐岬の滝は松山の市内からはそれなりに距離がある。
以前、石鎚山系を縦走する際に黒森峠から出発したのでこの道を通って登山口にタクシーで向かったのだが、その時にかなりの山奥まで棚田が広がっていることに驚く。同時に峠の右手で
存在感を誇る秀麗な山が気になったのだった。これから向かう石墨山だ。
車はかなりの高度まで登ってゆく。唐岬(からかい)の滝の入口でもある登山口はすでに標高850mに達する。朝の涼しい空気の中を歩き始めると植林の中に幅の広い九十九折りの道が続く。この道はおそらく黒森峠越えの古道なのだろうとM氏が仰る。
割石峠手前の分岐に到達し、石墨山に向かう尾根に入ると途端に道は細くなり、先ほどとは全く雰囲気が異なる。しばらくは植林の中を進むが、まもなく道の両側には笹の繁茂する急登となる。
ふと立ち止まると笹から濃紫色の花穂が伸びており、その先には小さな黄色の小さな花が出ていることに気が付く。笹は五十〜六十年に一度だけ花を咲かせ、花が咲いた後はすぐに枯れる運命を辿る。先週の南蔵王の屏風岩で笹の花に出遭ったばかりであるが、二週連続で笹の花に出遭うとは思ってもみなかった。
急登の斜面を登りきり、法師山から石墨山に続く稜線に乗ると尾根には笹原の草原が広がり、展望が広がる。尾根を吹き渡る朝の風が心地よい。石墨山にかけての尾根には苔むしたブナの大樹が次々と現れるようになる。このあたりのブナは幹の低いところから横方向に大きく枝を伸ばすものが多く、関西で見かけるブナとは樹影がまるで異なる。
先を行く単独行の男性に追いついたところで、山頂からはもう一人男性が降りて来られた。すれ違いさまに「天気がいいので展望が良かったです」と仰る。
山頂までのほぼ中間地点は岩場のある小ピークp1419がある。岩の上からはすぐ南東には石墨山のピークを望む。東に石鎚方面の展望が広がり、朝靄の上に浮かび上がる稜線がなんとも幻想的だ。p1419からは再びブナの樹の立ち並ぶ笹原の尾根を緩やかに登ってゆく。
石墨山の山頂からは再び石鎚の展望を眺めながら小休止する。間も無く先ほど追い越した男性が山頂に到着されるのでM氏との写真を撮って頂く。
登山口に戻ると唐岬の滝を訪れる。入口には漱石が残した句の石碑があり、「滝五段一段ごとの紅葉(もみじ)かな」と刻まれている。しばらくは廃林道と思われる幅広い道を歩き、谷に向かって下降する小径に入と右手に大きな滝が見えてくる。滝下に辿り着くと新緑に囲まれて大きな岩の上を二筋に分かれて流れ落ちる滝を見上げることが出来る。
唐岬の滝から戻ると、山麓のもう一つの名瀑「白猪の滝」に向かう。ここは観光名所となっているようで駐車場には多くの車が停められていた。すぐ先には花菖蒲園があり、花が見頃なのだろう、ここを目当てに訪れる人も多いようだ。遊歩道を進むと広い谷には大きな滝が現れる。落差の大きな滝の下に立つと滝の上から陽光を浴びて降り注ぐ水飛沫が印象的だった。M氏によると昔は滝下まで行くことが出来たらしいが、立ち入り禁止の柵が設けられていた。
観瀑の後は東温の「七里茶屋」でうどんを食べて、さくらの湯に立ち寄る。道後に代表される松山の温泉はぬるりとした泉質が特徴らしいが、M氏によると湯の触感は道後温泉以上かもしれないとのことだった。温泉でさっぱりした後はいよいよ出張先に向かうのだった。
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