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記録ID: 607075
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積雪期ピークハント/縦走
飯豊山

悪路に敗れた「棒掛山」(敗退記)

2015年03月27日(金) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
9.4km
登り
674m
下り
655m

コースタイム

日帰り
山行
8:20
休憩
0:00
合計
8:20
6:10
500
林道(1.2KM付近)
14:30
林道(1.2KM付近)
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2015年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
(磐越道)「津川IC」→ 阿賀町(旧鹿瀬町)日出谷
コース状況/
危険箇所等
・正規の登山ルートは有りません。
・取り付きまでの林道も数メートルの積雪と激しいデブリあり。
 (平成27年3月27現在)
(山容)
まずこの「棒掛山」は何処に?新潟県のJR鹿瀬駅の北方、「蒜場山」(ひるばさん)の南方に在る。(写真背後の白いピークは蒜場山)
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(山容)
まずこの「棒掛山」は何処に?新潟県のJR鹿瀬駅の北方、「蒜場山」(ひるばさん)の南方に在る。(写真背後の白いピークは蒜場山)
(入山口)
阿賀町水沢の水沢川沿いを北上する「林道長走線」から入山。国道から僅か1.2キロ程で除雪終了、そこに駐車。
(入山口)
阿賀町水沢の水沢川沿いを北上する「林道長走線」から入山。国道から僅か1.2キロ程で除雪終了、そこに駐車。
(林道)
林道は豪雪に覆われ、所々融雪して口を開けている。ワカンを履いてもズボズボと泥濘りトレース痕もなし。先行きの体力消耗が心配。
(林道)
林道は豪雪に覆われ、所々融雪して口を開けている。ワカンを履いてもズボズボと泥濘りトレース痕もなし。先行きの体力消耗が心配。
(視界)
駐車地点から2キロ弱で T字路の林道分岐に到着。ここで初めて視界が得られ、北方稜線上の「ビールのカッチ(頭)」(拡大)が頭を出す。
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(視界)
駐車地点から2キロ弱で T字路の林道分岐に到着。ここで初めて視界が得られ、北方稜線上の「ビールのカッチ(頭)」(拡大)が頭を出す。
(本峰)
西方の大戸沢上部に本峰も覗く。取り付き点が近い左肩稜線(松花尾根)はなだらかな感じもするか、見えない下部が急斜だ。今日は朝からうるさい程の「融雪雪崩注意報」、安全を期し反時計回りとしよう。
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(本峰)
西方の大戸沢上部に本峰も覗く。取り付き点が近い左肩稜線(松花尾根)はなだらかな感じもするか、見えない下部が急斜だ。今日は朝からうるさい程の「融雪雪崩注意報」、安全を期し反時計回りとしよう。
(デブリ1)
T字路を右折し「上の峠」と呼ばれる地形図 582 を目指すが、林道が標高350Mを越える辺りで激しいデブリ出現。止むなく谷に大きく降下して迂回。
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(デブリ1)
T字路を右折し「上の峠」と呼ばれる地形図 582 を目指すが、林道が標高350Mを越える辺りで激しいデブリ出現。止むなく谷に大きく降下して迂回。
(林道復帰)
谷から登り返して林道へ復帰。ビール沢上部には本峰東斜面が見える。
(林道復帰)
谷から登り返して林道へ復帰。ビール沢上部には本峰東斜面が見える。
(ショートカット)
ここまで既に2時間経過、だが「上の峠」はまだ可成り先。デブリ迂回で大きなロスとなった。このままでは登頂は無理かも知れない。峠を諦め手前のこのピーク(矢立沢左岸)を越えて主稜線を直接狙うルートに変更。標高差約 310Mの登りだ。
(ショートカット)
ここまで既に2時間経過、だが「上の峠」はまだ可成り先。デブリ迂回で大きなロスとなった。このままでは登頂は無理かも知れない。峠を諦め手前のこのピーク(矢立沢左岸)を越えて主稜線を直接狙うルートに変更。標高差約 310Mの登りだ。
(急登)
中旬の新雪深く急斜でもワカンが外せない。ずり落ちと気温上昇で雪も重くなって来た。
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(急登)
中旬の新雪深く急斜でもワカンが外せない。ずり落ちと気温上昇で雪も重くなって来た。
(休憩)
下界の眺めは良いが、体力の消耗激しく100M毎に休憩。棒掛登頂の諦めがよぎり始める。
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(休憩)
下界の眺めは良いが、体力の消耗激しく100M毎に休憩。棒掛登頂の諦めがよぎり始める。
(ピッケル)
ルート中盤で更に斜度が増しピッケルを出す。深い軟雪でのピッケルワークは不慣れで、下山時を心配しながら慎重に登る。
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(ピッケル)
ルート中盤で更に斜度が増しピッケルを出す。深い軟雪でのピッケルワークは不慣れで、下山時を心配しながら慎重に登る。
(急斜脱出)
650M付近で急斜を脱し杉が混じるブナ帯の緩斜面に出た。
(急斜脱出)
650M付近で急斜を脱し杉が混じるブナ帯の緩斜面に出た。
(稜線目前)
せめて稜線向こうの「蒜場山」だけでも眺めたい、と力を振り絞って来た稜線も間もなくだ。
(稜線目前)
せめて稜線向こうの「蒜場山」だけでも眺めたい、と力を振り絞って来た稜線も間もなくだ。
(ビールのカッチ)
主稜線に乗り「ビールのカッチ」と呼ばれるピークを見上げる。標高差はここから 260M、まだ可成り遠い。
(ビールのカッチ)
主稜線に乗り「ビールのカッチ」と呼ばれるピークを見上げる。標高差はここから 260M、まだ可成り遠い。
(最高点)
スタートして既に3時間45分、山頂迄はまだ可成りの距離がある。ビールのカッチを眺めて登頂を断念。結局標高 700Mの根曲がりした杉の巨木地点が本日の最高点となった。
(最高点)
スタートして既に3時間45分、山頂迄はまだ可成りの距離がある。ビールのカッチを眺めて登頂を断念。結局標高 700Mの根曲がりした杉の巨木地点が本日の最高点となった。
(山頂部)
ビールのカッチから左手に続く山頂部の稜線。カッチを越えればなだらかで快適な稜線が横たわる筈だが無念である。
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(山頂部)
ビールのカッチから左手に続く山頂部の稜線。カッチを越えればなだらかで快適な稜線が横たわる筈だが無念である。
(蒜場山)
樹間には期待とおり白亜の蒜場山が覗く。磐越道走行中冬・春ひときわ輝く名峰だ。
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(蒜場山)
樹間には期待とおり白亜の蒜場山が覗く。磐越道走行中冬・春ひときわ輝く名峰だ。
(南方展望)
雪庇の遠方に広がる会越国境の山並みは絶景だ。中央の御神楽岳(1,386.5M)と左の鋭峰笠倉山(1,139.7M)が美しい。
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(南方展望)
雪庇の遠方に広がる会越国境の山並みは絶景だ。中央の御神楽岳(1,386.5M)と左の鋭峰笠倉山(1,139.7M)が美しい。
(下山開始)
気温上昇によるルートの融雪が気掛かりで早めに下山開始。直後のなだらかなブナ樹林帯。残雪期の大好きな風景だ。
(下山開始)
気温上昇によるルートの融雪が気掛かりで早めに下山開始。直後のなだらかなブナ樹林帯。残雪期の大好きな風景だ。
(急斜面突入)
いよいよクラックも走る難関の急斜下降の始まり。往路の踏み跡は更に泥濘る。ワカンを脱ぐか否か、どちらが危険が少ないか迷う。
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(急斜面突入)
いよいよクラックも走る難関の急斜下降の始まり。往路の踏み跡は更に泥濘る。ワカンを脱ぐか否か、どちらが危険が少ないか迷う。
(急斜終了)
時間を要したがバックステップで無事急斜を降下。安堵し入山口の南方を俯瞰する。山は左から竹ノ倉山(601.7M)、兎ケ倉山(698.1M)、引入沢山(460.9M)で、いずれも登りたい山だ。
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(急斜終了)
時間を要したがバックステップで無事急斜を降下。安堵し入山口の南方を俯瞰する。山は左から竹ノ倉山(601.7M)、兎ケ倉山(698.1M)、引入沢山(460.9M)で、いずれも登りたい山だ。
(迂回ルート)
往路のデブリ迂回ルートを見下ろす。林道への登り返しだ。
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(迂回ルート)
往路のデブリ迂回ルートを見下ろす。林道への登り返しだ。
(カモシカ)
デブリ上部を這い上がるカモシカ。久し振りの再会、今日の自分へのご褒美か。
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(カモシカ)
デブリ上部を這い上がるカモシカ。久し振りの再会、今日の自分へのご褒美か。
(デブリ2)
逆方向から見た朝迂回のデブリ。朝ルートは長過ぎるため、怖々左端をショートカット。
(デブリ2)
逆方向から見た朝迂回のデブリ。朝ルートは長過ぎるため、怖々左端をショートカット。
(竹ノ倉山)
林道 T字路迄戻って来た。朝方日陰だった竹ノ倉山だが中々の迫力だ。
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(竹ノ倉山)
林道 T字路迄戻って来た。朝方日陰だった竹ノ倉山だが中々の迫力だ。
(下山)
疲れた体で美林を眺めながら登山口へ向かう。花粉が無かりせばもっと美しいのに・・・。
(下山)
疲れた体で美林を眺めながら登山口へ向かう。花粉が無かりせばもっと美しいのに・・・。

装備

個人装備
ワカン

感想

1.新潟県阿賀町を訪れる度にその存在感に圧倒されていた「棒掛山」(1,025.0M
 )に挑戦。
2.この山も登山道のない所謂藪山で残雪期限定の山である。残雪期の登頂の成否は
 積雪の状況が大きな鍵を握るが、今回は月半ば(12日前後)の時ならぬ降雪で
 一度固まりかけた積雪上に新たな積雪(50〜100センチ)が重なり、歩行(
 泥濘)と登攀(ずり落ち)が著しく困難だった。
3.関東からの折角の遠征とばかり「融雪雪崩注意報」の下で強行したものの、
 やはり山頂には遠く及ばず完敗であった。積雪の状況判断の難しさを改めて
 思い知らされた。
4.ただ体力と時間の限界から中途敗退に終わったが、蒜場山や御神楽岳等の雄大
 な雪山眺望、カモシカとの再会等想い出深い楽しい一日だった。
5.下山後温泉に入浴、今回の教訓を活かし再度の挑戦を心に誓った。

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